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2023年10月21日土曜日

2次元ベクトルの分解の公式の要約

【課題】 
 以下の2次元ベクトルzと、
単位ベクトルaとbと、それらのベクトルを反時計回りに90度回転した単位ベクトルaと単位ベクトルbがあるとき:
ベクトルzをベクトルaとbであらわす公式を導き出す。
(課題おわり)

(補足)
ベクトルaを反時計回りに90度回転したベクトルaを、
更に反時計回りに90度回転したベクトルは-aになる。
そのため、ベクトルの内積

を、両ベクトルを一緒に反時計回りに90度回転して、その後で両者を内積した値は同じ値になる。

その関係は、以下の式であらわされる。


一方で、ベクトルaとベクトルbと、それらを左回りに90度回転したベクトルaベクトルとの間の
以下の式の内積は、
全ベクトルを左回りに90°回転する操作を繰り返すと、
以下の関係が成り立つ事が分かる。


【解法その1】
 下図に、ベクトルaとbを書き、更に、そのベクトルを反時計回りに90度回転した単位ベクトルaと単位ベクトルbを書き加えて考える。すると、以下の式の関係があることがわかる。
ベクトルOZは、上図の式、又は、以下の式6で、ベクトルaとbであらわせる。
式6:

この式6がベクトルの分解の公式である。
(解答おわり)
 ただし、この式6の分母には、以下の関係があることに注意。


(補足1)
 この公式は、単位ベクトルaとbとaとbそれぞれを、単独に定数倍した任意の長さのベクトルに置き換えても、それらの定数倍の係数が公式の分母と分子で打ち消し合うので、それらの任意の長さのベクトルに関しても成り立つ公式である。


【図形で説明】
ベクトルZの分解の公式は、以下の図の様にあらわせる。

この図での三角形OZBの面積の三角形OAB面積の比の大きさのベクトルOA成分を計算している。


(補足)

上の式6の左辺と右辺のベクトルの成分を比較する。
式6の右辺と左辺のベクトルの成分が一致する。
そのため、式6の右辺と左辺は等しい。 
(補足おわり)

【究極の方法】
 経験的に分かって来たことですが、問題を解くためにとても役にたつ公式は、このベクトルの分解の公式等を使うよりも、以下の図の方法の方が優れている。

上図のように、ベクトルaとavによる直交座標系を導入して、上の式の様に、ベクトルZをその直交座標系への成分に分解して問題を解く方が、問題を解くのに役に立つ。

リンク:
ベクトルの合成の公式と分解の公式と2元連立方程式の解

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