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2017年6月14日水曜日

曲線同士が接する条件は点の座標の解の重なり

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「微分・積分」の勉強

(1)なめらかな曲線の接線は、微分を使って見通し良く正しく定義できる。
(2)接点の座標の計算だけで2曲線の接触を判定する場合は、接点(x,y)が重解を持つか否かで判定する。接点(x,y)のx座標かy座標の一方の座標だけでの重解の有無で判定してはいけない。

【問1】放物線y=x/4と円x+(y-1)=1は接するか?

(方程式が重根を持つかで解析する方法) 
放物線 y=x/4  (式1)
円 x+(y-1)=1 (式2)
この2つの図形は、(0,0)で接することが図から明らかである。
そして、接線は、
接線 y=0 (式3)
であることが明らかである。
 

実際に、式1の放物線と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
0=x/4
xは0となる重根を持ち、式1の放物線は式3の接線と(0,0)で接する。
 

次に、式2の円と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
+(0-1)=1
=0
xは0となる重根を持ち、式2の円は式3の接線と(0,0)で接する。
 

【この問題で注意する点】
 曲線同士が接する条件は、
接点(x,y)が重解を持つか否かで判定するべきであり、接点(x,y)のx座標かy座標の一方の座標だけで重解の有無を判定してはいけない。
 

【解答】
式1の放物線と式2の円の方程式を連立させる。
放物線 y=x/4  (式1)
円 x+(y-1)=1 (式2)
式1から、
=4y (式4)
式4を式2に代入してxを消去する。
4y+(y-1)=1
+2y=0
y(y+2)=0 (式5)


 接点(x,y)が多重の解を持つかどうかはx座標も確認しないといけない。
 上の計算で得た式5に式4を代入して、x座標であらわした以下の式6に書き直す。
(x/4)/4+2)=0 (式6)
(x)(x+8)=0 (式7)
(x+8)≠0 なので、
=0 (式8)
が得られる。
式8から、xの値が重根の値0を持つことがわかり、
「多重根ができるから接する」。
(解答おわり)

(補足)
 この例題のように、曲線の接触の確認には、接点(0,0) の x 座標が重根になるのであって、重解の2点のy座標は同じになるため、 x 座標が重根になる事を確認しなければならない。

(注意)
 ここで、この問題のグラフの x 座標を、
t ≡ x
で定義されるt座標を使い、 t,y 座標系での曲線の接点を求める問題と考えたらどうなるか。
t ≧ 0,
(式1)→ y=t/4  (式1b)
(式2)→ t+(y-1)=1 (式2b)
 この場合は、式2bに式1bを代入すると、
t+((t/4)-1)=1,
16t+((t-4)=16,
+8=0,
t(t+8)=0,
t=0
このように、t座標の解も重根を持たない。
 それでは、2つのグラフが接しないという解になってしまう。
 一方、与えられた2つのグラフの t,y 座標系に写像した2つのグラフは、下図のようになり、この2つのグラフは接しない。
よって、 t,y 座標系では、この2つの曲線は接しないという結論は正しい。

 2つのグラフが接するという事は、 x,y 座標系でのみ成り立つ現象である。変数変換をしたら、グラフが接するかどうかは不明になる。

(結論)
 曲線の式と曲線の式を連立させて方程式を解く場合には、
曲線が接する判定条件は、(x,y)の座標点が重解になるかどうかで判定するべきである。


(補足:曲線が接するか否かの現象を保つ変数変換の条件)
《交差している2つのグラフが、変数変換によって互いに接する2つのグラフに変わる例:変数変換をするときに注意すべき変数変換の条件》
上図のように、変数tの関数f(t)とg(t)との2つの関数値をY=f(t)、及びY=g(t)とする。
f(t)=t
g(t)=t/2
とする。 この場合に、上図のように、2つのグラフが、tY座標平面上では互いに交差しているだけで、接していない。
 このグラフの変数tを以下のグラフの関数であらわす媒介変数xを考える。
変数tをこのグラフの関数であらわす媒介変数Xを使うと、
XY平面上で先の2つのグラフをあらわすと以下の図の様になる。
x≧0の場合に:
関数f(t)=x
関数g(t)=x/2
になる。
この様にXY座標平面上では、互いに接する2つのグラフに変換されてしまった。
 すなわち、接さずに単に交差しているだけの2つのグラフが、互い接するグラフに変わってしまった。

 tY座標平面上の2つのグラフがある変数値において接するか否かを調べている時に、そのように変わってしまわないようにするための、行なって良い変数tの媒介変数xへの変数変換は、その2つのグラフが交差する点の位置の変数値において:
dt/dx ≠ 0
となることが必要です。
また、その関数が”微分可能”であることも必要で、すなわち、その2つのグラフが交差する点の位置の変数値において:
dt/dx ≠ ±∞
も必要です。

(補足)
 以上の計算における曲線の接触の判定の計算は、「この式8が得られることで正しく重解の存在を判定できるのか?」 という疑問が湧くという、接点の判定条件が怪しげで不明瞭であるという問題がある。
また、以下のグラフの接点Aを求める場合:
このグラフの接線の傾きkを求める方程式を、重解を利用して得る計算方法の見通しが悪いです。

 このような接点の判定の不明瞭さを解消するには、式の微分を用いることで明瞭な判定ができる。その判定方法は、後のページの例題で例示する。

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2 件のコメント:

  1. c1; x^4 + 4 x^3 y - 12 x^3 + 6 x^2 y^2 - 36 x^2 y + 54 x^2 +
    4 x y^3 - 36 x y^2 + 108 x y - 216 x + y^4 - 12 y^3 + 54 y^2 +
    108 y - 243 == 0,
    c2; 2 x^2 - 2 x y - 6 x + 5 y^2 - 6 y == 0   なる 2 曲線c1, c2 の接触を判定願います;

    c1の双対曲線c1^\[FivePointedStar]を 求めて下さい;

    c2の双対曲線c2^\[FivePointedStar]を 求めて下さい;

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  2. 160000 x^12-640000 x^9 y^3-640000 x^9 z^3+32000 x^9+960000 x^6 y^6+640000 x^6 y^3 z^3-32000 x^6 y^3+960000 x^6 z^6-32000 x^6 z^3+2400 x^6-640000 x^3 y^9+640000 x^3 y^6 z^3-32000 x^3 y^6+640000 x^3 y^3 z^6+320000 x^3 y^3 z^3+1600 x^3 y^3-640000 x^3 z^9-32000 x^3 z^6+1600 x^3 z^3+80 x^3+160000 y^12-640000 y^9 z^3+32000 y^9+960000 y^6 z^6-32000 y^6 z^3+2400 y^6-640000 y^3 z^9-32000 y^3 z^6+1600 y^3 z^3+80 y^3+160000 z^12+32000 z^9+2400 z^6+80 z^3+1=0
      
             なる 低次とは 云い難い 代数曲面 S に ついて;
    (1)S上の有理点を12個求めて下さい; S∩Q^3∋
    (2)Sの双対曲面 S^★を 是非求めて下さい;
    (3)不定方程式(Diophantine equation)方程式を解いて下さい;
     S^★∩Z^3= 
     
    (4) S^★∩{(x,y,z)∈R^3|-2 + x + y + z=0}∩{(x,y,z)∈R^3| -14 + x^2 + y^2 + z^2=0}を求めて下さい;
    即ち [連立方程式の解集合]を求めて下さい;
        
        

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