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2017年7月3日月曜日

2変数の3つの方程式の互除法で問題を解く(2)

(3つのグラフの交差点の重なりの有無の判定問題)

【問】
 以下の3つの式であらわされる3つのグラフの全てが通る点が存在するか否かを判定せよ。

【問題の趣旨】
 この問題のグラフは以下のグラフです。
 このようにグラフを描くと3つのグラフ全てが通る点が1つあるらしいことがわかります。
 この問題は、問題を研究するために易しくしたので種々の方法で解けます。

 ここでは、この問題を、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使って解きます。 

「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うと、
方程式の次数をさほど上げないままで計算する楽な計算により、共通解の有無を判定することができます。

【解答】
先ず、方程式同士を引き算して以下の式4を作ります。
この式4は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xyを、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
 次に、以下の式5を作ります。
この式5は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
 次に、以下の式6を作ります。
この式6は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項yの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。

 また、方程式4、5、6の3つは、元の式1、2、3を置き換えた式の組であって、式1、2、3で解ける問題は、式4,5,6で解けます。
 次に、この式4,5,6に含まれる2次の項も、式同士を引き算して次数を下げます。その次数の下げ方は、以下の技術を使います。
 式4にxを掛け算した式を作ると、その式は、式4,5,6が適用できる式に変わるので、以下の互除法によって、式の次数を下げることができます。
 こうして、式4,5,6を使った互除法で式の次数を下げて1次式9が得られました。
 式4,5,6の組を置き換える他の1次式を、
この式9にxを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することで作ります。
 更に式9にyを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することでもう1つの1次式を作ります。
 こうして、式4,5,6を置き換える3つの1次式の組が作れました。この3つの式は、式1,2,3の次数を1つ下げた式の組です。

この3つの式9、11、13の共通解が、 元の式1,2,3の共通解です。この3つの式のグラフは以下の図のようになります。
 式9、11、13の解を求めると、以下の通り計算でき、3つの式に共通する解があります。
このように、式9、11、13は共通の解を持ち、
それは、式1,2,3の共通の解です。
(解答おわり)

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