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2017年9月5日火曜日

双曲線の弦と中点の共役点通過線の直交の公式と双曲線の極の座標の解の変換

【問1】
 双曲線(x-y=1)に対して、
接点a(a,a)から引いた接線と接点b(b,b)から引いた接線の交点p(p,p)を求めよ。
(参考)接点aと接点bから引いた2つの接線の交点pを、双曲線の極線abに対する極と呼びます。

【解答】
双曲線の式を、以下の式1のf(x,y)=0であらわす。
接点aとbとに、以下の式2と3が成り立つ。
双曲線の接線の公式により、接点aとbとの2つの接線は、以下の式4と5であらわせる。
式4と5を連立させて、2つの接線の交点p(p,p)=(x,y)を求める。
(第1の解答おわり)

 この第1の解答の式(8)はこれ以上単純化できない、正しい解答です。

 この式8であらわされるベクトルPと、ベクトルmが平行である事が以下の計算で確かめられる。
 先ず、ベクトルaとbを反時計回りに90度回転したベクトルavとベクトルbvを考える。
 (ベクトルの平行性の確認おわり)

 式8の解答が、ベクトルmと平行である事が分かりました。
 そのため、式8の解答を、ベクトルmと平行である事が明らかな形であらわせる、異なる形でも表現できることを示すために、
以下で、この接点の第1の解答の式(8)を、以下の、
「双曲線の弦と中点の共役点通過線の直交の公式」
を使って更に変形してみます。

----<双曲線の弦と中点の共役点通過線の直交の公式>--------
先ず、以下の計算をします。
式(2)-式(3):
「この式9の左右の項が互いに置き換えられる」
ということが、
双曲線の弦と、弦の中点mの共役点通過線の直交の公式です。
 これは、下図のように、双曲線上の弦を通る直線と
その弦の両端の中点mに共役な点m’と原点を通る直線が直交し、両直線の傾きの積=-1の関係にあることをあらわしています。
--------双曲線の弦と中点の共役点通過線の直交の公式おわり-----------

----<2重平行四辺形の面積の公式>------
 ここで、もう1つの式10で与えられる、2重平行四辺形の面積の公式も覚えて使いましょう。(これは恒等式です)
この式10の公式は、右辺から左辺を導く公式として覚えましょう。
この式10の公式は、以下の図の平行四辺形の面積をあらわすベクトルの外積の間の関係です。
 --------2重平行四辺形の面積の公式(外積表現)おわり------

(90度回転したベクトルを利用した面積の公式)
 この2重平行四辺形の面積の公式は、ベクトルAとBを反時計回りに90度回転したベクトルAvとBvを使って、以下の式であらわせます。
(90度回転したベクトルを利用した面積の公式おわり)

(第2の解答への変換開始)
 問1の解答の式8であらわされる原点から極Pまでのベクトルは、弦の中点mの共役点通過線の直交の公式の式9によって、原点から中点mまでのベクトルに平行であることがわかります。
 そのため、以上の2つの公式を使って、問1の解答の式6から式8の式を、原点から中点mまでのベクトルに平行な式に変換します。
先ず式6を変形する。
以上の式の変形において、公式10を導いて使いました。

(式の変形の補足)
 以上の計算で分母を変換するために導いて使った公式10は、以下の様に、変換される前の式をベクトルaとbを反時計回りに90度回転したベクトルavとベクトルbvを使ってあらわし、それに、それらのベクトルであらわした2重平行四辺形の面積の公式を利用して変形すると、スムーズの公式が思い出されて使い易いと思います。 
(以上で、2重平行四辺形の面積の公式を使った)

 式11に、双曲線の弦と中点の共役点通過線の直交の公式9を代入する。
次に、式7を変形する。
この式13に公式10を代入する。
式12と式14をまとめる。
(第2の解答おわり)

(補足)
 式15は、2つの接線の交点p(極)の位置ベクトルは、点aと点bの中点mの位置ベクトルに平行であることを示している。
また、式15は、点aと点bの中点mの位置が双曲線に近づけば、点pが中点mに近づくことを示している。

リンク:
複素数平面で双曲線の特徴を表現する
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