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2020年2月24日月曜日

点Cから三角形OABに下した垂線の足Hを求める

【基本的知識】
 下図のように原点をOとしたとき、点CからXY平面に下した垂線の足Hの座標は以下の図の式であらわせる。また、ベクトルOCとXY平面との成す角θは以下の図の式であらわせる。


【問1】

下図のように頂点の1つが原点Oにあり、他の3頂点が、AとBとCである三角錘OABCの頂点Cから底面OABに下した垂線の足HのベクトルOHをベクトルOAとOBであらわせ。(ベクトルOHはベクトルOCの平面OABへの正射影ベクトルである)
【解答1】
垂線の足Hの位置ベクトルOHを、ベクトルOAの未知数s倍とベクトルOBの未知数t倍の和であるとして、
ベクトル方程式を作る。
そのベクトル方程式を解いて未知数sとtを求める事でベクトルOHを求める。
この式2と式3の連立方程式を解いて未知数sとtを求める。


(解答おわり)


【解答2】
「90度回転したベクトルをベクトルの分解の公式であらわす公式」 が、2つの空間ベクトルの張る面内の空間ベクトルに対しても成り立つ。
すなわち、ベクトルaとbをその面内で90度回転したベクトルaとbは、
以下の式でベクトルaとbを用いてあらわすことができる。
計算の見通しを良くするために、ベクトルaとbを単位ベクトルにして考える。
ベクトルaとbを使って、以下の計算で係数sとtが求められる。
分母は、以下の式であらわせる。
(解答おわり)

【究極の方法】
 垂線の足Hの位置ベクトルを直交しないベクトルaと bとで表そうとするので難しくなった。
以下の様に、ベクトルbの、ベクトルaに垂直な成分のベクトルvを取り出すことができる。
そして、平面OABを構成する互いに直交するベクトルaとvを使えば、ベクトルOCの平面OABへの正射影ベクトルOHは、以下の式で簡単に表すことができる。


《平面の法線ベクトルh》
 また、ベクトルaとbの張る平面の法線ベクトルhはベクトルHCとして求められ、法線ベクトルHCが(ベクトルaとbの外積を計算しないでも)以下の式で計算できる。



 経験からすると、この究極の方法の方が、種々の問題を解く場合において、直交しないベクトル系で公式を駆使して問題を解くよりも速く解を得るために有用である。

《以下で、OHの長さの2乗とCHの長さの2乗を計算しておく》
〔OHの長さの2乗〕



〔CHの長さの2乗〕


CHの長さの2乗は以下の公式で覚えた方が良い。


リンク:
3次元ベクトルの分解の公式
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