ページ

▼

2026年3月7日土曜日

同値変形の考え方

(注意)このページは長くなり過ぎたので、このページの内容の要約を、
「同値変形の考え方の要約」
のページに記載した。
 先ず、その要約ページを見てから、このページを読むと良いと思う。

第1に学ぶべきこと(ページ外リンク):
▷命題、条件とは何か
ページ内リンク:
▷必要条件の見分け方
▷方程式の全ての解の導出公式
▷存在記号∃の意味
▷存在条件の代入原理
▷数の集合をあらわす表現の同値変形
▷2つのパラメータであらわす点(X,Y)の表現

《第1に学ぶべきこと【命題、条件とは何か】》この行をクリック

【同値変形とはなにか】
 同値変形とは、条件Aをそれに必要十分な条件Bに変換する処理です。
すなわち、同値変形とは、条件Aの情報を過不足なく保持させて条件Bに変換する処理です。

 つまり、同値変形とは、条件Aのあらわす情報を保持したまま、表現を書き換えて条件Bにする処理です。

その条件Aと条件Bの間には、
条件A⇒条件B,
条件B⇒条件A,
の関係がある。すなわち、条件Aと条件Bが必要十分な関係にある。

 条件Aがあらわす情報は、方程式の集合である場合や、または、(X,Y)座標であらわされる点の集合である場合や、その他、数の集合だったりします。

 条件Aがあらわす情報を限定する情報限定条件を条件Aに加えて条件A’を作ると、情報限定条件を加える前は同値ではなかった条件同士も、情報限定条件によって限定された情報同士が同じならば同値な条件になります。
(情報限定条件を加えて変則的な同値変形をするのは、考えがややこしくなるのであまり推奨しません)

 なお、情報を限定する情報限定条件の下での、条件A’と条件B’が、それらの条件があらわす限定された情報同士が過不足なく一致する場合は、
条件A’ならば、条件B’であり、
条件B’ならば、条件A’であり、
条件A’⇔条件B’であり、互いに、相手に対して必要十分な条件になります。

 大学数学の述語論理での、意味解釈上まったく同じことを表わす論理式(高校数学で言う条件Aと条件Bのこと)が 「論理的に同値である」という.正確な定義は 次の通りである.
【定義】論理式φとψが すべての L-構造 M と 自由変数のすべての値割り当て v に対して同じ真理値をもつ (すなわち等式 (M,v)[φ] = (M,v)[ψ] が成立する)とき, 論理的に同値であるという.この関係を記号的に φ ≡ ψ と表わす.

〘補足〙この大学数学の定義で使われている「自由変数」とは、論理式(条件A)における、条件Aを記述する方程式で使われている文字変数のうち、量化記号(∃mや、∀m)によって束縛されている文字m(「束縛変数」と呼ぶ)以外の文字変数のことを言う。この定義の意味は、条件Aの情報は、量化記号を付けた文字mが除去されて情報が限定されるのである。情報が限定された条件Aの情報は、文字m以外の文字の集合だけ(条件Aを「真」にする文字の集合)である。


【方程式の集合の同値変形】同値変形の基本形
《同値変形の例0》
 方程式の必要十分条件が以下の命題Cであらわされる。

 上記の、命題Cは、通常は以下のように、「全ての数xに関して」という前提条件の記載を省略して書かれる。

(注意)上式にある「or」という用語は、命題を記述するために使う「又は」という用語とは異なる意味を持つ。「or」という用語は、最初に示した命題Cの条件Bの内容(「解その1(and) 解その2」という意味)をあらわす。
 つまり、以下の命題C2が成り立つ。


《同値変形の例1》

〘条件(連立方程式)の情報が同じならば同値である〙
 複素数kとxに関する以下の条件(連立方程式)に関して以下の必要十分の関係が成り立つ。
〘注意〙以下に示す、条件(連立方程式)同士が必要十分条件の関係にある、ことを表す命題は、正しくは、「全ての複素数の組(k,x)に関して」と言う前提条件が付く。しかし、表現を簡略化するためにその前提条件の記載を省略して命題を記載する。

 以下で、この連立方程式(1)(2)の解がそうなることを計算する。



(解答おわり)
 連立方程式(1)と(2)の情報は、上記に示したkとxの値の組み合わせの集合である。そして、このkとxの組み合わせの集合(連立方程式の情報)が同じ連立方程式同士は、互いに必要十分条件なのである。
〘補足〙
 なお、上記の計算の途中で得た方程式(3)の情報は、以下のようにあらわせる。
正しくは、「全ての複素数の組(x,k)に関して」と言う前提条件が付く命題;

この方程式(3) の情報の数の組(x,k) の集合は、連立方程式(1)(2) の情報の数の組(x,k) の集合を包含する。そのため、方程式(3) は、連立方程式式(1)(2) の必要条件である。そして、連立方程式(1)(2) は、方程式(3) の十分条件である。

 方程式の解答とは、方程式を同値変形することです。
〘普通の解答〙
方程式の解答は、普通は以下のように書く。

(解答おわり)

〘前提条件によって、同値なものが変わる〙
 上記の連立方程式(1)(2)は、「全ての複素数の組(x,k)に関して」と言う前提条件が付いていた。
その同値変形の結果が上記の解であった。
 その前提条件を変えて、
「全ての実数の組(x,k)に関して」と言う前提条件に変えた場合は、
連立方程式(1)(2)に同値なものは、
すなわち、連立方程式(1)(2)の解は、
k=-6,x=2
のみになる。
この場合は、これが、連立方程式(1)(2)に同値なのである。

《命題の必要条件の例2》
 以下の論理式全体であらわす条件は、その全体の条件の左側の条件Aと右側の条件Bとに、以下の関係があるものとする条件である。
(条件A)→(条件B)
(条件Bが条件Aの必要条件である)
(注意)この論理式は、正しくは、以下の暗黙の条件(全ての実数xに関して、)が付いた論理式(真偽が定まる論理式=命題)である。

命題C「全ての実数xに関して、(条件A(X))→(条件B(X))」

命題Cの具体例:
命題「全ての実数xに関して、X=1 → X=10ー9」
上記の全体の条件の論理式の右側の部分の条件Bは、Xを、
10-9
という数式であらわしている。この条件Bの情報は、結局は10-9の計算の結果で得られた値1が、Xの値であることをあらわしている条件である。
 この条件Bを、条件が最も本質的な形になるまで同値変形することで、
10-9
という計算の結果の値の1のみを残すという、条件が最も本質的な形になるまで同値変形して条件B’にする。 条件Bのあらわす情報を説明するために使った計算式10-9を除去した条件B’(それは条件Bと同じ情報である)が、条件Aの必要条件(条件Aが成り立てば必ず成り立つ情報)である。

《必要条件の見分け方》
 条件Bが条件Aの必要条件になるか否かは、以下のように考えて判定できる。
 条件Bが条件Aの必要条件になるということは、以下の命題(真偽が定まる)が成り立つ(真である)ことである。
命題C「全ての実数xに関して、条件A(X)ならば条件B(X)である」

命題Cは、以下の命題Dに置き換えることができる。
命題D「全ての実数xに関して、(条件A(X))で無いか、又は、(条件B(x))である」
 これが成り立つことを以下で確かめてみる。
全ての実数xに関して、(条件A(X))で無いことは、
X≠1である、ということである。
(条件B(X))であることは、
X=10-9である、ということである。
つまり、
X=1である、ということである。
そのため、「全ての実数xに関して、(条件A)で無いか、又は、(条件B)である。」
ということは、
全ての実数xに関して、
X≠1であるか、
X=1である、ということである。
全ての実数xに関してこれが成り立つ。
そのため、「全ての実数xに関して、(条件A)で無いか、又は、(条件B)である。」
よって、「全ての実数xに関して、条件Aならば条件Bである。」
ゆえに、条件Bが条件Aの必要条件である。

《同値変形の例3》

 以下の式の群も、左側の式の群から右側の式の群に同値変形されます。

上記のように、t=の形の式を作ったことで、|x|≧2が成り立つことがtの解が存在する必要十分条件であることが分かった。

 式がこの形に同値変形できたので、以下で説明する「方程式の全ての解の導出公式」にしたがって、以下の式を満足する全ての点(x,y) に対して、方程式の解(x,y,t) が存在する。


《同値変形の例4》
軌跡(2)から:
 以下の式の群も、左側の式の群から右側の式の群に同値変形されます。

《方程式の全ての解の導出公式》
 上記の(例4の)左側の連立方程式を同値変形して、以下の式(a1) から式(a3) の連立方程式が得られた場合は、条件(a3) を満足する軌跡の式(a1) で表される全ての点(X,Y) が、連立方程式の全ての解(X,Y,m) を与える。

詳しくは、以下の内容である。すなわち、方程式の群(連立方程式)の同値変形によって;①、パラメータmが点(X,Y) の解として与えられる方程式(a2) と(a3) が求められた。また、②、XとYとの軌跡の方程式(a1) が求められた。①と②が得られたならば、条件(a3) を満足する軌跡の方程式(a1) があらわす全ての点(X,Y) に対して、方程式の解(X,Y,m) が存在する。という公式である。
 この公式は、(存在条件の代入原理:)「①と②が得られたならば、パラメータmを消して全ての点が解となる軌跡の式(a1) が求められる」という、(消さなくても良い)「パラメータmを消す」回りくどい言い方をする「存在条件の代入原理」よりも分かりやすいと思う。

 また、(消さなくても良い)パラメータmを、下図の右の連立方程式のようにmを主役にしてmでXとYをあらわすと見通しが良くなる。

すなわち、mを-∞から+∞まで推移させて、それに応じて点(X,Y)が動いていく様子を見通し良く見ることができる。

《例4の続き》
例4の方程式は、以下のように同値変形できる。

式がこの形に同値変形できたので、元の方程式の解は、「方程式の全ての解の導出公式」にしたがって、式(3)(4) によるm=0での解(X,Y,0) 、及び(orは及びという意味)、Y≠0の条件下で式(9) を満足する全ての点(X,Y) と式(7)で与えられるmとの解(X,Y,m) がある。

【点の集合(X,Y) をあらわす表現の同値変形】変則形
《同値変形の例5》
 同値変形する元の条件Aのあらわす「方程式」の情報(点(X,Y,m)の情報)に、情報限定条件を加えて、条件Aのあらわす情報から方程式中のパラメータmを除外して、点(X,Y)の集合のみをあらわす情報にした条件A’を同値変形する場合(変則的同値変形)を考える。
 その変則同値変形の場合は、点(X,Y)の集合の情報あらわすために使われているパラメータmは、点(X,Y)の情報には含まれない。それゆえ、点(X,Y)の集合をあらわす条件A’の表現を同値変形で言い換える際にそのパラメータmは残す必要がないことを注意しておく。例えば、以下の図のように点(X,Y)の集合をあらわす条件B’の表現を、以下のようにパラメータmを消して条件A’に同値変形できる。

 このように、情報限定条件を加えて、点(X,Y)の集合のみの情報をあらわした条件B’の表現を、情報限定条件の下で、条件A’に言い換える変則的同値変形があるので要注意である。一方で、基本的同値変形では、方程式の群に何も情報限定条件を加えない。

以下の問題を解く場合の同値変形を考える。
【問1】実数のmの値が変化するとき、2直線
mx-y+5m=0 (直線1)
x+my-5=0  (直線2)
の交点P(X,Y)の軌跡を求めよ。


 この問題の直線1と直線2の連立方程式は、先ずは、方程式の同値変形ができる。

 下図の左側の条件Bとして、その方程式のあらわす点(X,Y)の集合だけ(mの値に応じて点の位置が動く)をあらわす条件Bを考える。条件Bは、点(X,Y)の集合の情報を、ー∞<m<∞の範囲の値が可能なパラメータmを使ってあらわしている。
 その条件Bがあらわす点(X,Y)の集合は、下図の右側の条件Aがあらわす点(X,Y)の集合の情報と同じである。


 下の図であらわす条件Bにおいて、パラメータmは、点(X,Y)の集合の説明に使っているだけである。条件Bが与える情報にはパラメータmは含まれない。そのため、条件Bは条件Aから導き出される必要条件になる。

 条件Bが条件Aの必要条件になるか否かは、以下のように考えて判定できる。
 条件Bが条件Aの必要条件になるということは、以下の条件が成り立つことである。
条件Aならば条件Bである。
この条件は、以下の条件に置き換えることができる。
(条件A)で無いか、又は、(条件B)である。
 これが成り立つことを以下で確かめてみる。
(条件A)で無いことは、
以下の図の、「点(-5,0)を除いた半径5の円周上の点」では無い点(X,Y)である、ということである。

一方で、(条件B)であることは、
上図の、点(-5,0)を除いた半径5の円周上の点(X,Y)である、ということである。
 そのため、「(条件A)で無いか、又は、(条件B)である」
ということは、点(X,Y) のあり得る位置が、XY平面上のどの点でも良いということである。
これは常に成り立つ。
そのため、(条件A)で無いか、又は、(条件B)である。
よって、条件Aならば条件Bである。
ゆえに、条件Bが条件Aの必要条件である。

 なお、条件Aが表す点の集合(X,Y) を表現を変えて表した条件Bは、以下の条件Cや条件Dとして表現することもできる。

《存在記号∃の意味》
 上記の必要十分条件の連鎖の最後に示した条件Dの以下の表現の意味を説明する。
〘条件D〙

存在記号∃を使ってあらわしたこの条件Dが先の条件Cと必要十分な関係にある。以下で、なぜそうだと言えるのかを説明する。
 条件Dにおいて、存在記号∃を付けたパラメータmを存在記号∃が束縛すると言う。∃記号は量化記号と言い、∃mとあらわした変数mは束縛変数と言う。パラメータmは存在記号∃に束縛されている。∃mを「あるmで~」と言うことがあるが、それは正確な言い換えでは無い。正しくは、条件Dの表す情報が、パラメータmによって束縛されるパラメータm以外の情報、に限定される。つまり、条件Dがあらわす情報は、条件Dを「真」にする、(パラメータm以外の)数XとYの組の集合(点(X,Y) の集合)である。∃記号を使った∃m、という表現を加える以前の条件は、点(X,Y,m)の集合(その条件を真にする点(X,Y,m)の集合)を表していたが、∃mという表現を追加することで、その条件Dが、点(X,Y)の集合(条件Dを真にする点(X,Y)の集合)を表す条件に変わる。
 すなわち、∃記号を使った∃m、という表現を加える以前の条件の情報は、その条件を真にする点(X,Y,m)であった。その条件の情報では、あるmの値毎に点(X,Y) が結び付けられていた。∃mという表現をその条件に加える意味は、そういうあるmの値が存在するという意味では無い。条件を真にする点を点(X,Y,m)から点(X,Y)に変えること、つまり、条件が表す情報(条件を真にする集合)を変えることが、∃mという表現を加える意味である。
 ∃m、という表現を加える以前の条件は、Xの値とYの値とmの値を代入することで、真偽が確定した命題になった。∃m、という表現を加えてmを束縛変数に変えた後の条件においては、変数mには「ある変数mにおいて」という前提条件を付与する役割があるので、その役割を持った変数mに定数値を代入することはできない。mが束縛変数となった条件では、その条件の変数XとYとに定数値を代入するだけで、真か偽かが確定した命題になる。

 ∃記号で束縛されたパラメータmには、条件Dにあらわれている点(X,Y) を制約する役割がある。条件Dが、パラメータmが存在しなければならないという指令によって制約されることで、点(X,Y) が所定の範囲内に制限され、その結果、条件Dが、そのように制限された点(X,Y) の集合をあらわす。点(X,Y) の情報をあらわすためにパラメータmが利用されている。
すなわち、条件Dは、パラメータmの具体的値m1で条件Dが成り立つ場合の点(X,Y) の集合の情報(のみ)をあらわす。そのため、条件Dは、「確かに在るパラメータmを使ってあらわされた点(X,Y) の集合をあらわす。それゆえ、条件Dは条件Cと同じ(必要十分な関係にある)である。

〘必要条件の意味〙
命題C「全ての実数xに関して、条件A(X,h)ならば条件B(X,h)である」(hは定数である)
について考える。
(1)2つの変数XとYとで表した条件;
条件F「条件A(X,Y)ならば条件B(X,Y)である」
を考える。
(2)条件Fに「全ての実数xに関して」という前提条件を付けて、
条件E「全ての実数xに関して、条件A(X,Y)ならば条件B(X,Y)である」
を作る。
(3)条件Eの変数Yに、定数値hを代入すると、
命題C「全ての実数xに関して、条件A(X,h)ならば条件B(X,h)である」
が出来上がる。
 条件A(X,h)を真にする実数Xの集合が条件B(X,h)を真にする集合に包含されているならば、命題Cは真であり、そうでなければ命題Cは偽である。
命題Cが真のとき、条件B(X,h)は条件A(X,h)の必要条件である。

(4)一方で、条件Eの変数Xについては、「全ての実数xに関して」という前提条件を付与する役割が与えられているので、条件Eの変数Xに値を代入することはできない。
 この変数xは条件Eの束縛変数と言い、変数Yを条件Eの自由変数と言う。

【点(X,Y) の集合をあらわす条件だと認識すべし】
《存在条件の代入原理の証明》

上記の式において、最初の、存在記号を付けたパラメータmを使って表した条件Aは、パラメータmを利用して点(X,Y) の集合の情報をあらわした条件である。
 条件Aは、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」と明示した条件にすべきである。
 点(X,Y) の集合の情報をあらわすために使ったパラメータmは、点(X,Y) の集合の情報には含まれない。それゆえ、点(X,Y) の集合の情報をあらわす条件Aの表現を同値変形で言い換える際にそのパラメータmは残す必要がない。
 その条件Aを同値変形して得た最後の条件は、方程式(a4)を満足する点(X,Y) の集合の情報を表す条件である。その条件には、存在記号∃を消す際に、先ずは、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という言葉が補われて条件の意味が明確にされる。

 特に、ここをクリックした先の問題のように、数XとYとが整数であると定義されている問題では、当初の条件が、更に、有限個の点(X,Y) の集合を列記した条件に同値変形される。
その問題では、与えられた方程式の解の有限個の点(X,Y) の集合にあてはまる方程式が複数ある。その複数の方程式は、同じ有限個の点(X,Y) の集合をあらわす、という共通点しかない。その有限個の点(X,Y) の集合をあらわす複数の方程式は、座標の値が整数の点(X,Y) 以外の余分な情報を含んでいる。その余分な情報があるので、それらの複数の方程式は互いに変換されない。その状況では、それらの方程式は、問題の解の本質を表現する基本的な式ではない。いずれの方程式も、「座標の値が整数の点(X,Y) 」という前提条件と結び付けられることで、余分な情報が消え、点の集合をあらわす条件Fという必要十分な情報になる。
 そのように、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」と言う言葉は大切な情報なので、たとえ冗長であっても、なるべく、消さずに残しておくことが望ましい。
「冗長」だと言った意味は、

上記の方程式に至る以下の同値変形をすると、

(先生A曰く)「そもそも方程式は点の集合をあらわすものなので、点(X,Y) の集合という言葉を使ってあらわされていた(パラメータmがある)当初の条件から余分なパラメータmを使った文が消えた最後の条件では、わざわざ
『以下の式を満足する点(X,Y) の集合』という言葉を残す必要もない。」
という先生もいるからです。
 高校生が先生から、「そもそも方程式は点の集合をあらわすものである。更には~」と言われても、方程式の深い意味や、更には~、という知識を教わっていないので、わけが分からない。高校生にとって、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という言葉が条件の意味を理解する助けになるので、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」と言う言葉は、たとえ冗長(人によっては当たり前)であっても、消さずに残しておくことが望ましい。

〘重要〙ここをクリックした先のyoutubeで、存在記号∃の意味を詳しく説明して、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という言葉が冗長だと分かるレベルまでの知識を与えた上で、存在条件の代入原理が当たり前だと分かる知識を与え、存在条件の代入原理の応用の練習もさせ、更には、存在条件の代入原理を使って解く大学入試問題の2問を解いている。
とても参考になるので、是非視聴して、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」と言う言葉が冗長だというのが当たり前と分かるレベルまで成長することが望ましい。

【数の集合をあらわす表現の同値変形】
《同値変形の例6》
 以下の図に、同値変形する元の条件Aのあらわす「方程式」の情報(点(x,a)の情報)に、情報限定条件を加えて、条件Aのあらわす情報から方程式中のパラメータxを除外して、数aの集合のみをあらわす情報にした条件A’を同値変形する場合を考える。
 この場合は、数aの集合の情報あらわすために使われているパラメータxは、数aの情報には含まれない。それゆえ、数aの集合をあらわす条件A’の表現を同値変形で言い換える際にそのパラメータxは残す必要がない。
 すなわち、条件A’は、以下のように同値変形できる。

最初の同値変形によって、パラメータxによるaの説明がaの情報に完全に取り込まれて、逆にxがaで表されるようになった条件に同値変形された。その条件ではもはや、aはxによって説明されてはいないので、そのパラメータxを残す必要はない。そのため、パラメータxを除去した最後の条件に同値変形される。

《同値変形の例7》
 同値変形する情報が、「方程式」という情報ではなく、数αをあらわす情報の場合、その数αの情報を説明するために付属するパラメータは、数αの情報の同値変形において残す必要はない。以下の図の、数αをあらわす表現の同値変形の関係が成り立つ。これは、方程式の群を同値変形しているわけではない。数αをあらわす表現を言い換える同値変形をしているのである。



 数αをあらわす表現の同値変形を、以下の図のように少し変えてあらわす。数αをあらわす表現においては、αに関係ない数xの事項は、数αには関係ないので無くても情報が変わらない。

ただし、数αに関係ない事項であっても、条件を偽にしてしまうという、条件に甚大な被害を与えるような事項(それは条件があらわす情報を変える重大事項である)は、条件から除去できない。


【2つのパラメータであらわす点(X,Y) の表現】
 点(X,Y) をパラメータsとtであらわす以下の連立方程式(1) と(2) が以下のように同値変形できる。


 最初の連立方程式の式(1) と(2) は、点(X,Y) を、2つのパラメータsとtであらわす式である。2つのパラメータを使ってあらわされた点(X,Y) の集合は面になる。その連立方程式を、上記の同値変形によって、パラメータsとtを点(X,Y) の座標によって表す式(6) から(9) を得た。パラメータsとtの実数の解が存在するためには、点(X,Y) が式(3) の条件を満足しなければならない。
 上記の連立方程式の同値変形の結果は、実数のパラメータsとtを使った連立方程式で点(X,Y) の集合をあらわす表現が、以下の方程式(3) を使って点(X,Y) の集合をあらわす表現に同値変形できることをあらわしている。

 すなわち、先の、同値変形した方程式の群は、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という、情報の限定条件を付けると、式(6) ~(8) が、パラメータsとtが求められるというだけの点(X,Y) を制限するわけでもない情報なので、表すべき情報とは関係ない不要な情報になるので削除される。
 なお、式(3) は、実数のパラメータsとtの解が存在し得る条件であるが、それがそのまま、点(X,Y) の集合があらわす面の領域の範囲をあらわしている。
 なお、元の式のパラメータsとtに存在記号∃を付けてあらわした以下の式は、パラメータsとtを、あらわすべき情報から除外するという意味の式になる。そのため、その式は、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という、情報の限定条件を付けた式と同じ情報をあらわす式(等価な式)になる。


また、以下の式であらわす同値な関係も成り立っているのである。


リンク:
無理方程式を解くときに注意すること3つ
命題、条件とは何か
二重根号の外し方の4つの方法
高校数学の目次


0 件のコメント:

コメントを投稿