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2016年9月5日月曜日

数学で納得できない公式は覚えない方が良い

 数学の本質は好奇心を刺激するものだから、数学は好奇心の本能のままに勉強するのが良いと考えます。

(自分の納得できない数学の公式は覚えないようにして、好奇心の純潔を保ちましょう。
勉強して納得できてから公式を覚えれば十分間に合います。
 数学のテストの成績のためにといって納得できないことを無理に詰め込んでいると、いつか破綻すると思いますので、無理はしないようにしましょう。)

(反論への反論(1))
 上の考え方には、以下のような反論が考えられます。
(1)「公式を覚えなければ数学の学力が低下して授業についていけなくなり、結局落ちこぼれてしまうではないか。」
「先ず公式を覚えて使っているうちに公式の意味が分かってくる。だから、納得できなくても公式を覚えた方が良い。」
という反論が考えられます。
 その反論に対しては以下のように反論したいと思います。
(2)数学は勉強すれば学力が伸びる学問だと思います。公式が覚えられるまで納得できるまで数学を勉強することで授業についていくようにして欲しい。
 公式は、自分で問題を解く体験によってつかみ取った、自分で使える生きた公式を覚えてください。使えない死んだ公式は、問題を解く用に使えない(それが必要なタイミングでは思い出せない)無駄な雑音なので覚えない方が良い。
 問題を自分で解こうと努力する体験の中で、死んでいる公式が、使える生きた公式に変わります。(自分が分からなかった解き方の解説に自分が納得できた時(これが大事)は、そこで使われている公式の価値が分かる)そのときに、その公式を覚えてください。

(反論への反論(2))
 以下のような反論も考えられます。
(1)「公式はただでさえ覚えられないので、絶えず覚える努力を続け無いと覚えられない。『覚え無いで良い』という意見は、その努力を中断させる甘い言葉であって、勉強の緊張感を弱める戯言である。」
という反論が考えられます。
 その反論に対しては以下のように反論したいと思います。
(2)数学は公式を覚える学問では無く、公式を導き出す学問です。公式は自分で速やかに導き出せるように修練すべきです。公式を自分で導き出す努力もせず、ただ覚えるだけで良いという考えは、数学を学ぶ緊張感が無い甘い考えだと思います。

 また、和田秀樹の「数学は暗記」という言葉が独り歩きをしていますが、和田は、「模範解答を見て理解できることが、”暗記数学”を実践していくための必須条件となる」と書いている。理解なしの暗記は無意味です。


--引用開始----------------
公式を暗記するのではなく、理解する

 数学では公式という道具を使いながら問題を解いていくことになります。数学の問題には、 確かに公式を知っていればすぐ解けてしまう問題があります。最初のうちなので、それで済んでしまうので、そういう人も多いはずです。しかし、公式は単に覚えているだけでは限界があります。応用問題からは、確実に公式を理解していなければ上手く公式を使うことも出来ないでしょう。
 なので、公式を確実に理解するためにも、公式は導出をしっかり自分で出来るようにしましょう。そして、公式の 『持つ意味』『いつ使えるか』『どう使えるか』を絶対理解しておきます。数学が得意な人ほど、そのような本質的な部分に強いです。なぜなら、そうでなければ応用問題なんて解けないからです。

---次の引用----------------

公式を「覚える」のではなく「理解する」

 数学の勉強で大切なことは
公式を覚えるのではなく、理解することです。
 そしてその際、基礎的な内容は具体的に、高度な内容は実際に数学的に証明して理解することです。
 覚えても、理解しても同じではないかと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、ただ意味も理由も分からず覚えている内容というのは応用できないのです。
 全ての科目に言えることですが、理解した内容でなければ応用できません。
 公式は覚えるものという認識をまず捨て、時間がかかってもいいので、基礎的な内容は具体的に、高度な内容は数学的に証明して理解していきましょう。

----引用おわり---------

(3)自分で問題を解きながら、良い解き方のパターンをつかみ取って、そのパターンを覚えやすい自分の公式の形に表わして、その使える生きた公式を覚えるよう心がけてください。
(4) 実際、数学の実力が学年の平均を上回っているからといっても、使える生きた公式を学んでいない人が実に多いように思います。そういう状況なので、たとえ数 学を一切勉強していなくて学年最下位の成績であっても、自分で使える生きた数学の公式をつかみ取り始めたら、通常の数倍の速度で実力が向上する、という特 徴が数学という学問にはあります。
(5)数学を嫌いになると、そういう急速な学習を妨げることになりますので、数学を嫌いにならないでください。
(6) 高校3年間、数学の授業は一切聞かない最下位の学生で、しかし、数学にいやな思いを持たず数学が嫌いにならなかった学生は、1年間もあれば、3年間勉強し て来て学年平均以上の数学の実力があるが数学をあまり好きでは無い学生を大きく引き離す数学の力をつけられるものです。
 そのため、数学を嫌いにならないようにする手段として、「数学を勉強しない」という手段を選んでも良いから、数学を嫌いにならないようにしてください。
「そうすれば、生きた数学を勉強し始めたら急速に成長できます。その芽を摘み取らないようにして、有意義な人生を送って行って欲しいと思います。」

(最後に注意)
 高校2年生の後期になると、「微分積分」を教えられます。残念ながら、高校で教えられる「微分積分」では納得できない公式を覚える事が強制させます。特に、合成関数の微分の公式の説明にごまかしがあります。そのとき、その筋の通らない公式を覚えない選択は数学のセンスがある学生の正しい選択だと考えます。
 しかし、
「それでは、微分積分の受験問題が解けないのではないか」
というもっともな意見があります。
 それを改善するには、受け身で学習するのでは無く、自らで、正しい説明をしている参考書を探して、正しい参考書から正しい学力を得るようにして欲しいと思います。

 それと、高校数学の公式を覚えるという数学センスから考えると、微分積分の教科書に入っている嘘とごまかしは、数学を覚えにくくするので禁物なのです。なぜかと言うと、数学の公式を覚えるというのは公式を導き出す小さなヒントだけ覚えて、そのヒントから公式全体を導き出せるようにすることだからです。
 小さなヒントだけ覚えれば良いので多くの公式を覚える量が本当に少なくて済み、覚えるのが楽になります。その様にして多くの公式を全て導き出して使うのです。そうすると、とても多くの公式を全て覚えているのと同じ結果になります。
 しかし、嘘とごまかしによっては、そこから正しい公式全体を導き出せ無くなります。そのような不純物(嘘、ごまかし)が心に入ると、もう数学の力は失われてしまい、何もわからなくなります。

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