佐藤の数学教科書「図形と方程式」編の勉強
【問1】2つの円
x2+y2-2ax-2y+1=0 (式1)
x2+y2-2x-2ay+1=0 (式2)
の2つの円が交差する条件をもとめよ。
(予備知識)
受験問題のときは、2円の交差の条件の問題は、2円の2つの交点を通る直線の式を求めた後で、それを図形(図形の位置関係はベクトルで数値化)で考えて、2円の交差の条件を考えます。方程式を解いて計算するのは、計算の見通しがあまり良くありません。それに対して、図形(ベクトル)を利用して考えることは、計算の見通しを良くするからです。
(式1)-(式2)を計算する。
-2ax-2y+1+2x+2ay-1=0
2(1-a)(x-y)=0 (式3)
この直線3と円が交差する条件が、2つの円が交差する条件である。
(図形をより明確に把握するため、円の式を変形する)
式1と式2を変形して、以下の式1’と式2’を得る。
(x-a)2+(y-1)2=a2 (式1’)
(x-1)2+(y-a)2=a2 (式2’)
(想像力を働かせること)
この図形の中心と半径の長さを元に、上のように図形を想像する。
更に、パラメータaが変化するとどうなるかの想像力を働かせて、下図のようなイメージを想像する。
このように、図形を想像して計算の見通しを良くしてから計算する。
上の図から、aが正のある値以上大きくなると、2円は交差する。逆に、aが負のある値以下になると、2円が交差することを想像する。
(計算の開始)
上の図で、円1と傾き1の直線3が交差する条件は、円1の中心と傾き1の直線との間の距離が円の半径|a|以下であることである。
座標原点を通る直線3と円1の中心の間の距離は、直線3に垂直な単位ベクトル(1,-1)/√2と、円1の中心の位置ベクトル(a,1)の内積を計算することで求められる。その値は(a-1)/√2になる。
【補足】
2つの円が交差する条件は以下の図の様に考えることができる。
点Bを中心とする半径cの円と、点Cを中心とする半径bの円があり、BC=aである。
この2つの円が交差する条件は、この2つの交点Aが存在する事である。それは、長さaとbとcの辺を持つ三角形ABCが存在する事である。
それは、2辺の和が残りの辺の長さ以上である事であり、上の3つの式が成り立つ事である。
ここで、上の3つの式のうち2つを1つの式にまとめて、
以下の2つの式にまとめることもできる。
a≧|b−c|,
b+c≧a,
この2つの式のパラメータa,b,cを入れ替えて作った他の2つの式も、条件式として使える。
また、3つのパラメータa,b,cのうちの2つのパラメータの大小関係が予め分かっている場合は、以下の事例の様に、上の3つの条件式の数を2つに減らせる。
(事例1)
b≧c
の場合は、
a+c≧b
ならば、必ず
a+b≧c
になるので、
上の3つの式は:
a+c≧b, すなわち、 a≧b−c,
と、
b+c≧a,
との2つの条件式だけで足りる。
あるいは、
c≧|a−b|,
の1つの条件だけで足りる。
(事例2)
a≧b
の場合は、事例1と同様にして:
c≧a−b,
と、
a+b≧c,
との2つの条件式だけで足りる。
(事例3)
a≧b≧c
の場合は、事例1と2を合わせて:
b+c≧a, または、 c≧a−b, または、 b≧a−c,
だけで足りる。
(事例4)
a≧c, かつ、 b≧c, の場合は:
c≧|a−b|, だけで足りる。
リンク:
高校数学の目次
【問1】2つの円
x2+y2-2ax-2y+1=0 (式1)
x2+y2-2x-2ay+1=0 (式2)
の2つの円が交差する条件をもとめよ。
(予備知識)
受験問題のときは、2円の交差の条件の問題は、2円の2つの交点を通る直線の式を求めた後で、それを図形(図形の位置関係はベクトルで数値化)で考えて、2円の交差の条件を考えます。方程式を解いて計算するのは、計算の見通しがあまり良くありません。それに対して、図形(ベクトル)を利用して考えることは、計算の見通しを良くするからです。
(式1)-(式2)を計算する。
-2ax-2y+1+2x+2ay-1=0
2(1-a)(x-y)=0 (式3)
この直線3と円が交差する条件が、2つの円が交差する条件である。
(図形をより明確に把握するため、円の式を変形する)
式1と式2を変形して、以下の式1’と式2’を得る。
(x-a)2+(y-1)2=a2 (式1’)
(x-1)2+(y-a)2=a2 (式2’)
(想像力を働かせること)
この図形の中心と半径の長さを元に、上のように図形を想像する。
更に、パラメータaが変化するとどうなるかの想像力を働かせて、下図のようなイメージを想像する。
このように、図形を想像して計算の見通しを良くしてから計算する。
上の図から、aが正のある値以上大きくなると、2円は交差する。逆に、aが負のある値以下になると、2円が交差することを想像する。
(計算の開始)
上の図で、円1と傾き1の直線3が交差する条件は、円1の中心と傾き1の直線との間の距離が円の半径|a|以下であることである。
座標原点を通る直線3と円1の中心の間の距離は、直線3に垂直な単位ベクトル(1,-1)/√2と、円1の中心の位置ベクトル(a,1)の内積を計算することで求められる。その値は(a-1)/√2になる。
【補足】
2つの円が交差する条件は以下の図の様に考えることができる。
点Bを中心とする半径cの円と、点Cを中心とする半径bの円があり、BC=aである。
この2つの円が交差する条件は、この2つの交点Aが存在する事である。それは、長さaとbとcの辺を持つ三角形ABCが存在する事である。
それは、2辺の和が残りの辺の長さ以上である事であり、上の3つの式が成り立つ事である。
ここで、上の3つの式のうち2つを1つの式にまとめて、
以下の2つの式にまとめることもできる。
a≧|b−c|,
b+c≧a,
この2つの式のパラメータa,b,cを入れ替えて作った他の2つの式も、条件式として使える。
また、3つのパラメータa,b,cのうちの2つのパラメータの大小関係が予め分かっている場合は、以下の事例の様に、上の3つの条件式の数を2つに減らせる。
(事例1)
b≧c
の場合は、
a+c≧b
ならば、必ず
a+b≧c
になるので、
上の3つの式は:
a+c≧b, すなわち、 a≧b−c,
と、
b+c≧a,
との2つの条件式だけで足りる。
あるいは、
c≧|a−b|,
の1つの条件だけで足りる。
(事例2)
a≧b
の場合は、事例1と同様にして:
c≧a−b,
と、
a+b≧c,
との2つの条件式だけで足りる。
(事例3)
a≧b≧c
の場合は、事例1と2を合わせて:
b+c≧a, または、 c≧a−b, または、 b≧a−c,
だけで足りる。
(事例4)
a≧c, かつ、 b≧c, の場合は:
c≧|a−b|, だけで足りる。
リンク:
高校数学の目次
初めまして 円と円 について 解説を拝見致しました。
返信削除改竄して
(イ)楕円と楕円;3*x^2 + y^2 - 2*a*x - 2*y + 1 = 0 と 3*x^2 + y^2 - 2*x - 2*a*y + 1 = 0
(ロ)楕円と円;3*x^2 + y^2 - 2*a*x - 2*y + 1=0, x^2 + y^2 - 2*x - 2*a*y + 1=0
の場合 如何なさいますか?
]
匿名さん こんばんわ
返信削除Resが遅れてごめんなさい。
>(イ)楕円と楕円;3*x^2 + y^2 - 2*a*x - 2*y + 1 = 0 と 3*x^2 + y^2 - 2*x - 2*a*y + 1 = 0
>(ロ)楕円と円;3*x^2 + y^2 - 2*a*x - 2*y + 1=0, x^2 + y^2 - 2*x - 2*a*y + 1=0
>の場合 如何なさいますか?
コメントをどうもありがとうございます。
これらの場合について、どうするか、考えてみます。
しばらく、お待ちください。