2018年11月10日土曜日

余弦定理に類似した公式の多さの解決策はベクトル

下のような平行四辺形を考えます。
 
この平行四辺形の一部の三角形ABCに関して、余弦定理は、平行四辺形の対角線2s=aに関して、以下の式1であらわせます。
【問題1】
ここで、上の平行四辺形のもう1つの対角線(2m)に関して、以下の式2が成り立つ事を証明しなさい。

(解説)
この証明は各自で自力で証明してください。

(ベクトルの学びの勧め)
 ここで、この公式2を学んだ学生は、余弦定理に類似した公式が多すぎて、どのように頭を整理したら良いかという課題がある事に気づき、悩む学生もいるかもしれません。
 その、公式をどう整理して秩序付けたら良いかという悩みは、ベクトルの内積を学ぶ事で解決します。
 公式の多さに悩んだ学生は、ベクトルの内積まで学べば、余弦定理に類似した多くの公式を整理するのに十分な手段を学ぶことができます。是非、ベクトルの内積を学んで下さい。

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2018年10月31日水曜日

三角関数の2項の和と2角の和の三角関数の比の公式

【公式1】
  角度Bと角度Cに関して、以下の式1:
が成り立つ事を証明せよ。

【公式2】 
 角度Bと角度Cに関して、以下の式2:
が成り立つ事を証明せよ。

【公式3】 
 角度Bと角度Cに関して、以下の式3:
が成り立つ事を証明せよ。

【公式4】 
 角度Bと角度Cに関して、以下の式4:
が成り立つ事を証明せよ。

これらの問題の解答は、ここをクリックした先にあります。

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2018年10月24日水曜日

ベクトルでの三角形の中線定理のやさしい覚え方

【中線の長さの公式(中線定理)】
上図のように、三角形ABCの辺BCの中点Mと頂点Aを結んだ中線AMの長さmに関して、上の式1又は式2が成り立ちます。
 この中線定理は、以下の様に、ベクトルbとcの計算だけから、容易に導き出せます。
(中線定理)

 中線定理は、上図の平行四辺形の対角線の2乗の和の定理だと考えると覚え易いと思います。
 
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2018年10月23日火曜日

三角形の部分の長さの各定理の速やかな導き出し方

 三角形の部分の長さの定理の式を覚えようとしても覚えられません(何度覚えても式を忘れます)。
 一方、そういう定理の全ては、以下の3つの図の相似な三角形の組み合わせのイメージを覚えるだけで、それらのイメージから得られる情報を使って、全てを求めることができます。

 そのため、それらの定理の式を実践の場で使える応用力をつけるために、以下の3つの図のイメージを覚え、その図のイメージの相似な図形の辺の比例の式(定理の式と同等)を図から導き出してください。それらの相似な図形の辺の比例の式は、定理の式が変形された定理の式と同等な式なので、それらの式を使えば、定理の式を使うのと同じく問題を解くことができます。

【定理の速やかな導出】
 定理が覚えられないという真実を知りました。その対策として、覚えられない定理を速やかに導き出す方法を知ることで、定理を覚えたのと同じ効果を得ましょう。
 以下で、その導出方法を記載します。
上の図の式を以下の式に変形します。
ここで、以下の関係が成り立ちます。
この関係を式1に代入する。
(定理の導出おわり)
 この式2によって、角の二等分線の長さmを、三角形の辺a,b,cで求める定理が得られました。
(この式2は覚える事はとても困難な式ですが、以上の手順でいつでも導き出すことができます。それは、定理の式を覚えているのと同じ事だと思います。)

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2018年10月20日土曜日

無数の解がある連立方程式の高校生の解答

中学生の時は、無数に解がある連立方程式は、
「解が無数にある」と言えば答えになっていました。

しかし、高校生になると、そのような答えでは不十分な答えになります。

例えば、以下の様な問題を解いてみます。
【問題1】
以下の連立方程式を解け。

【解答】
以上の計算により、式1と式2と式3の連立方程式に等価な連立方程式である、式4と式5と式6との連立方程式が得られました。
(式4と式5と式6を使って式1と式2と式3を再現することが可能です→補足1。) 
 ここで、式6は、式1の全ての変数をyに置き換えて、変数yだけの式にして、変数yの値を求めようとした式です。
 この式6でyの値が定まらないので、yの値は不定です。よって、yの値は、任意の値を取ることができます。
ゆえに、問題の解は、
任意の定数tに関して:
になります。
(解答おわり)

(補足1)
 式4から式6を使って、以下のようにして式1から3を導き出すことができます。
先ず、式1~3を使って式4~式6を導き出す計算を再現します。
(1)×2-(2):
3x-6y=0, (4')
(1)-(3)×2:
ー3y+z=0, (5')
(1)ー(4')×(2/3)+(5'):
4y-yー3y=0,
0y=0,  (6')

次に、この計算を逆にたどって、式4’~6’を使って式1~3を導き出す式を求めます。
(1)=(6')+(4')×(2/3)-(5'), (1)
(2)=-(4')+(1)×2
=-(4')+((6')+(4')×(2/3)-(5'))×2
=(4')×(1/3)+(6')×2-(5')×2, (2)
(3)=( (5')-(1))×(-1/2)
(5')×(-1/2)+(1)×(1/2)
(5')×(-1/2)+((6')+(4')×(2/3)-(5'))×(1/2)
-(5')+(6')×(1/2)+(4')×(1/3), (3)
この様に、式1~式3が、式4~式6を使って再現できる。
 そのため、式4~式6の連立方程式は、式1~式3の連立方程式に等価です。 

(補足2)
 式1~式3に対して、それらの式の和で作った式4~式6が等価な連立方程式と言えるのは、上の式の様に、式4~式6の式の和で式1~式3が作れるからです。その式を作る前に、式1~式3に対して、それらの式の和で作った式4~式6が等価な連立方程式と言えるか否かを判定できる条件は、大学に進学して線形代数学を学ぶことで学ぶことができます。
 詳しい内容は、その線形代数学で学んで欲しいと思いますが、式4~式6が、式1~式3の持つ式の特徴を余さず受け継いでいるように作られているか否かによって、式4~式6が式1~式3に等価な連立方程式と言えるか否かが定まります。
(式6が上の説明の様に作られずに、単に(1)-(1)で式6を作って0=0が得られるのが当たり前の計算する場合は、そうして作る式には、式1~式3の持つ特徴が受け継がれません)
 上の式の変形の様に、1つの変数で他の変数1つ1つを表わす式を作って、最後に、その式を元の式の1つ(どの式でも良い)に代入して1つの変数だけで表わした式6を作れば、それらの式4~式6の連立方程式は、その式6が0=0という式になったとしても、元の式1~式3の連立方程式に等価な連立方程式になります。

(補足3)定数と未知数の定義。
未知数→方程式の中で気にする数。
定数→方程式の中で気にしない数。
という違いがありますが、定数と未知数の区別はあいまいです。

問題の3つの式から成る連立方程式は、3つの変数x,y,zに関して、無数の解がある連立方程式です。
 このように解が無数にある連立方程式というものは、その変数のうちの1つの変数yを定数tであると考えて、残った未知数xとyを定数tを使った式で表す解:
を解とする連立方程式であると解釈する事ができます。
よって、この式が解になります。

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2018年10月13日土曜日

解の無い連立方程式

(連立方程式のうさん臭さ)
 中学生の数学で初めて連立方程式を学んだとき、何となくうさん臭く感じて違和感を感じた人もいるのではないかと思います。
 連立方程式をうさん臭いと感じたなら、それには以下の理由があるからです。
 連立方程式には、必ず解が計算できる(解がある)とは限らないという特徴があります。方程式で表現したら必ず解けるとは限らないのです。

例えば、以下の様な式も連立方程式です。
【解の無い連立方程式の例1】
x+y=3 (式1)
2x+2y=1 (式2)

 一見もっともらしく見えても、この式は互いに矛盾する関係が同時に成り立っているものと表現した、あり得ない、嘘の関係をあらわしています。

 なぜ、この式が嘘だと言えるかと言うと、
以下の様に式を置き変えてみればわかります。
z≡x+y (式3)
と定義します。
すると、式1と式2は以下の式になります。
z=3 (式4)
2z=1 (式5)

 この連立方程式は明らかに嘘の関係をあらわしています。
z=3 かつ、 z=1/2
であるという連立方程式なので嘘の関係です。

 数学的に表現したら必ず真実を表現していると信じていた人は、この表現で裏切られるという気持ち悪さがあります。

 こういう嘘を表現した方程式の解を求めると、
解がありません。
解が無い、すなわち、方程式が嘘をあらわしているというのはなるべく早めに見抜くように注意して下さい。

 また、嘘の関係を表わした方程式を無理やり展開すると、以下の場合の様に嘘の答えが出るという特徴がある事も知っておいてください。
式4を式5に代入してzを消去すると:
2×3=1
6=1 (式6)
(矛盾:嘘です)
このような答えが出てくると、導き出される数式がことごとく嘘になるので大問題です。

解の無い方程式は、成り立っていない嘘の関係を表わしている式なので、その方程式を組み合わせると嘘の式が現れるのです。

 解の無い連立方程式は、計算式に注入された毒薬のような物で、計算結果の信用を台無しにし、計算式をメチャクチャにします。
 そのため、解の無い連立方程式が注入されたその場で直ぐに見抜いて、その、解の無い連立方程式を取り除いて、計算の命を救う救急処置を取ってください。
 あるいは、その(解の無い)連立方程式が必須であって削除することができない性格の方程式であるならば、以下の様に対処してください。
①その連立方程式に使われている変数(xとy)の値が存在しない事が証明されたと解釈する。
②その変数(xとy)を1つでも使っている全ての方程式を凍結する。
そうして凍結した方程式が、その使っている変数の解が存在しない場合は式の存在意義が無くなり削除できる方程式は削除する。
③その凍結した方程式が、使っている変数の解が存在しないという事も大切な情報であって削除できない性格の方程式である場合は、その解の無い変数からその方程式を使って計算できる全ての変数(例えば変数z)を、同じく解が無い変数である、と解釈する。
④それにより、新たな変数zの解が無い事が分かった場合、その新たな変数zを使う他の方程式にも、②と③の処理を繰り返す。
(解の無い連立方程式は、たしかに毒薬だと思うでしょう)

 また、解があるのか無いのかが分からない連立方程式を扱っている場合は、その連立方程式に解があるのか無いのかを早急に求めてください。そして、解があることが確かめられた後で、それ以外の必要な計算を行なうようにしてください。

【解の無い連立方程式の形】
 解の無い連立方程式は以下の形をしています。
aX+bY=c
naX+nbY=d
d≠nc
(例2)
x+2y=1
3x+6y=1
すなわち、
① 2番目の式の変数で表した左辺の式が、1番目の式の左辺の式を数倍した形をしているのに、
② 2番目の式の定数で表した右辺の定数の値が、その倍率になっていない形をしています。

問題を解くために新たに作った連立方程式がこの形をしていたら、「解が無い」と即座に見抜いて、その連立方程式を即座に除去してください。

【解がある連立方程式】
x+2y=1, (式11)
3x+ay=1, (式12)
(aはある定数)
 この連立方程式は、定数aの値が確定していないので、解がある連立方程式です。定数aの値は、計算の過程で、解があるように自動的に調整されます。
 そのことを確認するために、以下で、この連立方程式を解いてみます。

(解答始め)
3×(式11)-(式12):
6y-ay=3-1=2,
(6-a)y=2,
a≠6,  (式13)
 ・・・ここで、連立方程式に解があるようにaの値が調整された。
方程式を解く計算は、この式13を導いた様に、方程式に解がある条件を求めていく作業です。
解の無い連立方程式を除去する作業も、方程式を解く計算の一種と言えます。
y=2/(6-a), (式14)
式14を式12に代入する:
x+4/(6-a)=1,
x=(2-a)/(6-a),  (式15)
式14と式15が方程式の解である。
(解答おわり)
 この連立方程式を解く過程で、式13によって、連立方程式が解を持つように調整された。
 この例の様に、連立方程式の定数の中に、値が定まっていない定数(この例ではaがそれ)を持つ連立方程式は、解がある連立方程式です。

(補足)定数と未知数の定義。
未知数→方程式の中で気にする数。
定数→方程式の中で気にしない数。
という違いがありますが、定数と未知数の区別はあいまいです。

(連立方程式に解が無いようにする条件)
 この様に、式11と式12の連立方程式は、解がある連立方程式ですが、この連立方程式を解く過程で導き出した式13を先回りして否定する以下の条件を加えて、
a=6 (式16)
として、定数aの値を限定したら、この連立方程式は、解の無い連立方程式になります。
 解がある連立方程式が、今度は、解が無い連立方程式になったという矛盾を感じる方もいるかもしれませんが、以下の理由により、そこには矛盾がありません。
すなわち、式11と式12の2つの式の連立方程式には解がありますが、式11と式12と式16との3つの式の連立方程式には解が無いのです。
 よって、式11と式12の連立方程式は、解があるか無いかが分かる連立方程式であって、定数aが式13で限定されるという解も持つ、解がある連立方程式です。

 一方で、式12と式13に式16を加えた3つの式の連立方程式は、解が無い連立方程式です。

 一般的に言って、解がある連立方程式にもう1つの式を加えた連立方程式は、その式を加える前の連立方程式とは異なる連立方程式であるので、解が有るか無いかの性質も異なります。
例えば、
x=1,
y=2,
という2つの式の連立方程式は解がありますが、
この連立方程式に,
x=3,
という式を加えた3つの式の連立方程式には解がありません。

【解があるのか無いのかが直ぐには分からない連立方程式】
 以上で説明した様に、2つの変数xとyの連立方程式の場合は、その変数の解があるか無いかが直ぐに分かります。
 解があるか無いかが直ぐには分からない連立方程式の例を、以下で具体的に示します。
x+y+z=1, (式21)
x-y+z=2, (式22)
x+z=1,   (式23)
この連立方程式は、解があるのか無いのか直ぐには分かりません。
そのため、解があるのか無いのかを、以下の様に計算して、早急に求めておく必要があります。
(式21)+(式22):
2x+2z=3,
x+z=3/2, (式24)
この式24は、式23と矛盾します。
よって、この連立方程式には解がありません。
(解の有無の判定おわり)

【解が無い連立方程式の例3】
x=1,
x=2,
x+y+z=1,
という連立方程式は、
未知数の数が3つで方程式の数も3つで、その数が一致してはいますが、解が無い連立方程式です。 

【解が無い連立方程式の例4】
x=1,
x=2,
x=3,
というふうに未知数が1つしか無い式の群も連立方程式です。この連立方程式には解がありませんが、、、。
以下の式も連立方程式です。
x=1,
2x=2,
3x=3,
この連立方程式には解があります。

【解がある連立方程式の標準的な形】
 なお、以下の例の様に、変数の数よりも方程式の数が多い連立方程式は、解が無い連立方程式の形をしています。
ある定数aに関する、未知数xとyに関する連立方程式:
x+y+a=0, (式25)
x-y+a=2, (式26)
xー2a=1,  (式27)
この3つの連立方程式は、2つの変数x,yに関して、式の数が、変数の数より多い3つあるので、解が無い連立方程式の形をしています。
 ただし、
定数aの値が確定していないので、定数aの値を限定する解も持つ、解のある連立方程式です。
 すなわち、定数aの値も未知数と解釈してその値を求める式でもあると解釈すると、この連立方程式は3つの未知数x,y,aに関する3つの式の連立方程式なので、解がある連立方程式の形をしています。

(方程式の数が多すぎる連立方程式に解があるようにする条件)
 すなわち、a=0である場合に限り、
この3つの連立方程式は独立では無くなり、独立な方程式は2つだけになるので、その場合に限り、この連立方程式には解があります。
 この式25、26、27から成る連立方程式を解くと、自動的にa=0に調整されて、解が計算できます。
 この式25から式27の様に、未知数の数より方程式の数が多い連立方程式であっても、解がある連立方程式は、その解が自動的に計算できます。

【解がある連立方程式のその他の例】
 以下の式28と式29の連立方程式の様に、変数の数よりも方程式の数が多い連立方程式であっても、複数の方程式が独立で無い事が明らかな方程式は解がある連立方程式です。
ある定数a(例えばa=1)に関する、未知数xに関する連立方程式:
x+2a=1, (式28)
3x+6a=3, (式29)
この2つの連立方程式は、1つの変数xに関して、式の数が、変数の数より多い2つありますが、式29は式28を3倍しただけの、式28と同じ式であるので式29を削除できます。式29が削除できるので、これは、解がある連立方程式です。
この方程式を解くと、
x=1-2a
という解が得られます。

(解が無限にある連立方程式の未知数の一部を定数扱いする)
 ここで、式28と式29の定数aを未知数yに置き換えて、未知数xとyに関する連立方程式を作ると:
x+2y=1, (式28’)
3x+6y=3, (式29’)
この連立方程式は、式29’が削除できて式28’だけになるので、未知数の数より方程式の数の方が少なくなるので、解が無数にある連立方程式になります。

 解が無数にある連立方程式というものは、未知数の数よりも(実質的な)方程式の数が少ない方程式です。
 それを考えると、式28’と式29’の様に解が無数にある連立方程式というものは、その変数のうちの1つの変数yを定数aであると考えて、残った未知数xを定数aを混ぜた式で表す解:
x=1-2a
がある連立方程式であると解釈する事ができます。 

(解が無い連立方程式が作られる場合)
 高校に入学すると、実際、式1と式2の様な解が無い連立方程式を、ふざけて作るのでは無く、真面目に作る事があります。それは、2つの直線のグラフの交点の座標を求める問題で、有り得るのです。2つの直線には普通は交点がありますが、2つの平行する直線には交点という解がありません。そのとき、上に示した式の形をした、解の無い連立方程式が作られるのです。

(解の無い方程式を取り除く例)
  以下の図形で、点Aの座標が分かっていて、直線EFの式と直線BCの式が与えられている場合に、線分の長さを与える定数aとbから線分AEの長さxを求める問題を考えます。
直線EFと直線BCの交点Dを求めてから、式31のメネラウスの定理を使ってこの問題を求めようとすると、直線EFと直線BCが平行な場合は、以下の問題が発生します。

 直線EFの式と直線BCの式との連立方程式を立てて、交点Dの座標を計算すると、平行な直線は交わらないので、点Dの解が有りません。
 その点Dを求めるために作った、解が無かった連立方程式は、2直線が交差しない、すなわち、その2直線が平行であるという事実を導き出すという役割はあります。
 点Dの解が無いので、点Dを使っている、式31のメネラウスの定理は、意味を成さないので、式31を除去します。式31は、点Dが存在しないならば意味を成さない式であるので、除去する事に何も問題ありません。
(こうして、解の無い方程式31を除去しました。)
 点Dは存在しないので、この問題は、点Dを使わずに解きます。先に得た、直線EFと直線BCが平行であるという結論は、この問題を解く役に立ちます。
(解の無い方程式を取り除く例おわり)

(解の無い方程式の解を有るようにする例)
高校生になってから以下の事を学びます。
(y)の二乗=-1
という方程式に、一見解が無い様に見えても、
y=虚数i
という解があることにし、虚数という新しい種類の数を定義して問題を解決します。

 しかし、式1と式2の連立方程式に解が無い問題は、簡単には解決しません。
式6が決して導き出されないようなしくみを導入するか、又は、式6が嘘で無いとする新たな数の体系の数に置き換えて計算しない限り、解はありません。

(解の無い連立方程式も、射影幾何学を使って、その解を有るようにする事はできる)
 なお、式6を嘘で無いとして式1と式2の連立方程式の解を存在できるようにする新たな数の体系があります。それは、大学の数学科に進学して、「射影幾何学」の「射影座標系」の射影座標を解の数とすることで可能になる事を学ぶことができます。射影幾何学では、2つの平行する直線は無限遠で交差する事にし、その交点を無現遠点の射影座標であらわすのです。
(ただし、「射影幾何学」の場合は、扱う数自体を別の物に置き換えて、一見、式6の形を許容する式を成り立たせているだけですので、そのように数自体を別物に変換しない限りは、式6はあいかわらず嘘の式です。)

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