2018年7月16日月曜日

三角関数を勉強する意味

三角関数は、単位ベクトルのx成分とy成分を表わす関数です。
 三角関数を勉強する意味は、単位ベクトルの成分の間の関係を学ぶという意味を持ちます。
もし、三角関数という表現を使わない単位ベクトルの成分の関係をあらわす公式があれば、それは三角関数の公式でもあるという意味を持ちます。

また、三角関数の公式をベクトルの成分の記号を使って表わすと分かり易く表現できることもあります。

 高校生は、大人として完成する時期にいます。そのため、高校生は、もう大人として、自らで学ぶべき適切な知識を自ら発見して学んでいくのが良いと考えます。
 ベクトルの概念を教えない風潮がありますが、高校生になった学生は、そういう風潮に押し流されず自ら学び、単位ベクトルの成分を表わす三角関数を学んでいくのが良いと考えます。

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2018年7月11日水曜日

連立方程式の計算をやさしくする

連立方程式は、以下の様にすると計算が易しくなります

【問題1】
以下の連立方程式を解け。

【通常の解き方】
以上の式3と式4でxとyが求められた。
(解答おわり)

【工夫した解き方】
先ず、式1と式2の連立方程式から、以下の式5を作ります。
この式5と式1の連立方程式を解きます。
以上の式6と式7でxとyが求められた。
特に、この式7の計算は、楽に計算できた。
(解答おわり)

このように、連立方程式の係数を小さくする式の変換をしてから解くことで、連立方程式の計算が楽になりました。

【問題2】
以下の連立方程式を解け。

【工夫した解き方】
 先ず、式1と式2の連立方程式から、以下の式3を作ります。
 この式3と式1の連立方程式を解きます。
以上の式4と式5でxとyが求められた。
特に、この式5の計算は、大きな分母を持つ分数の計算でしたが、楽に計算できました。
(解答おわり)

(補足)
 以上の計算において、最後のyの計算が楽にできたのは、先に得たxの値を代入する式(問題2の式3等)のyの係数が1にしてあったからです。

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2018年7月7日土曜日

裏正弦定理

正弦定理の裏の定理の、裏正弦定理があります

下図のように三角形の周りに、その外接円とその円の中心(外心)とを描きます。
上の図で、三角形の頂点の角度∠A=θが外接円の円周角であり、それは中心角∠BOCの2分の1であることに注目すると、
三角形の外接円の半径Rと、三角形の頂点の角度∠A=θとその頂点Aへの対辺BCに対する外接円の中心Oの高さmとの間に、以下の関係式が成り立つことがわかります。
すなわち、∠A=θであらわすと、
この式を変形すると、
です。
同様に、
が成り立ちます。
       
これらが裏正弦定理です。
裏正弦定理は、上の図の様に、円周角の定理と密接に結びついた定理です。

 円周角に関係が深い問題は正弦定理又は裏正弦定理を使って解きましょう。

(後に学ぶ余弦定理は円周角に関する問題を解くのが苦手で、高校2年で学ぶベクトル方程式も円周角に関する問題を解くのが苦手です。それらの問題に正弦定理を使って解いてください。)

リンク:
余弦定理
正弦定理の応用(三角形の面積)
sinθとcosθの連立方程式で式からθを除去する方法

三角形の重心
三角形の垂心
三角形の内心
高校数学(三角比・図形)一覧
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2018年7月2日月曜日

ベクトルの張る三角形の面積

 2つのベクトルaとbの張る三角形の面積はベクトルの外積で計算できます。
 しかし、その三角形の面積をベクトルの内積であらわそうとする場合は、ベクトルaを反時計回りに90度回転させたベクトルa又はベクトルbを反時計回りに90度回転させたベクトルbを考えて、内積
・b=-b ・a
の2分の1で三角形の面積をあらわす事が望ましいです。
各ベクトルの成分は以下の通りです。

 ベクトルの内積演算には、三角形の面積をあらわすことが不得意だという弱点があります。
 その弱点を補うために、与えられたベクトルaやbに加えて、それらを90度回転させたベクトル又はベクトルを追加して計算に用います。その新たに加えたベクトルを使った内積の計算によって三角形の面積があらわせるのです。
  そうしないで、すなわち、ベクトル又はベクトルbを追加しないで、無理やりにベクトルの内積で三角形の面積を表わそうとすると計算が難しくなります。

リンク:
ベクトルの直線と点との距離及びベクトルの張る三角形の面積
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三角形の3頂点のベクトルの張る三角形の面積比の公式

【問】
上図の三角形ABC内の点Xから頂点A,B,Cに引いたベクトルa,b,cの間に式1の関係が成り立つ場合に、
そのベクトルの張る三角形の面積の間に式2の関係が成り立つことを証明せよ。

この問題の解答は、ここをクリックした先にあります。

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2018年7月1日日曜日

ベクトルの概念の範囲

 ベクトルの概念により、先ずは、
座標(x,y)を2次元ベクトルであらわすことができます。
座標(x,y,z)も3次元ベクトルであらわすことができます。

しかし、ベクトルの概念の適用範囲は、この種の座標の表現手段に留まりません。

多項式:
1+2x+3x+4x
は、
(1,2,3,4,0,0,0,0,0,0,・・・・)
という無現次元のベクトルであらわすことができ、
多項式:
9+8x+7x+6x+5x+4x+3x+2x+x
は、
(9,8,7,6,5,4,3,2,1,0,0,・・・・)
という無現次元のベクトルであらわすことができます。

また、
三角関数群の多項式:
9+8sinθ+7sin(2θ)+6sin(3θ)+5sin(4θ)+4sin(5θ)+3sin(6θ)
も、
(9,8,7,6,5,4,3,0,0,0,・・・・)
という無現次元のベクトルであらわすことができます。


 このように、ベクトルを表わす場合、そのベクトルの要素が何を表わしているかという前提条件が必須な条件として存在します。

(補足)
 そもそも、三角関数も、以下の式であらわすことができます。
https://schoolhmath.blogspot.com/2017/06/blog-post_35.html
(マクローリン展開とオイラーの公式参照)

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2018年6月30日土曜日

円の面積を積分で求める

https://schoolhmath.blogspot.jp/2017/06/blog-post_2.html
https://schoolhmath.blogspot.jp/2017/08/blog-post_17.html
「微分・積分」の勉強

(1)積分:
 以下の問題を考えます。
【問題】 
 半径 1 の円の面積Sをπと定義する。
面積S=π
この面積Sを求めよ。

(解答)
 この問題は、以下の様に解くことができます。

 円を、以下の図の様な短冊に分割し、その1つの短冊の面積Δsを計算します。 
短冊の幅をΔxとします。

円を分割する間隔のΔxあたりの短冊で、その中心の位置のX座標がxの短冊の面積Δsが以下の式1で求められます。

この短冊の面積の総和が円の面積です。
 この円の面積を求めるための、円の短冊への分割数を10から80まで変えて短冊の面積の総和をエクセル計算表を使って計算した結果、以下の表1の値が得られました。

【表1 円の面積の近似】
円の短冊への分割数を80まで増やしたら、円の面積が近似的に3.14になりました。
(解答おわり)

 この様に、要素に分割して総和を計算することが「積分」をするということです。
 積分という概念は、人間の思考視野を広げる思考パターンとして受け止められて初めて、身に付いた数学思想となります。その積分の概念を、身に付き易いよう、わかりやすく書いてある本:
『「超」入門 微分積分』(神永 正博)
を読むことをお勧めします。読めば、積分が面白くなると思います。

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2018年6月22日金曜日

ベクトル計算での挫折を回避する方法

 ベクトル計算は本質的に、余弦定理に関連する計算に向いています。正弦定理や円周角の定理で解ける問題は、ベクトル計算を使わないで、正弦定理や円周角の定理を使った図形問題として解く方がスムーズに解けます。正弦定理や円周角の定理を使った図形問題として解くべき問題をベクトル計算だけで解こうとすると挫折します。

 しかし、以下の様な、円周角の定理の公式1を使うことで、挫折を回避して問題を解くことができます。

 上図で、三角形ABCの外接円の半径をRとすると、円周角の定理が次の式1であらわされる。
cosA=m/R (1)

この式1は、円周角の定理から素直に導き出した式であり、ベクトル計算で導こうとするととても苦労する式です。
この式1を円周角の定理を表現した式として覚えて使うことで、通常は挫折するベクトル計算の挫折を回避することができます。

【問題1】
 以下の図の三角形において、
|BA|・|CA|=2R・h (式3)
 が成り立つことを証明せよ。
【解答】
 上の式を使った以下の計算で、ベクトルBAとベクトルCAの内積を変形します。
・・(式2)
以上で、ベクトルの内積の式を変形した結果、外接円の中心の高さmをベクトルの内積で計算する定理(式2)が得られました。

一方、ベクトルの内積から以下の式が得られます。
式2にこの式を代入し、更に、円周角の定理の式1を代入する。
これで式3が得られました。
(証明おわり)

 しかし、この式3は、正弦定理を使うことで速やかに導かれますが、式1を使わない通常のベクトル計算では、容易には解けずに挫折する問題です。

 この問題が式1を使うことで解けたのは、式1は正弦定理の同類の円周角の定理を表現した式であり、式1を使うことで円周角の定理を使って問題を解いたからです。

 このように、正弦定理や円周角の定理を使わないと挫折する問題は、式1のように円周角の定理をベクトル計算の中に組み込んで使うことで、挫折を回避して解くことができるようになります。

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