【同値変形とはなにか】
同値変形とは、命題Aの全ての情報を過不足なく保持させて命題Bに変換する処理です。
つまり、同値変形とは、命題Aのあらわす情報を保持したまま、表現を書き換えて命題Bにする処理です。
命題Aがあらわす情報は、方程式の集合である場合や、または、(X,Y)座標であらわされる点の集合である場合や、その他、数の集合だったりします。
【方程式の集合の同値変形】
《同値変形の例1》
以下の連立方程式は等価であり、左の式の群から右の式の群が導き出せる。
左から右まで、等価な式の群が、同値変形で、導き出される。

下図の左側の式の群の情報(条件A)がある場合に、必ず右側の式の群の情報(条件B)が抽出できる。右側の式の群(条件B)が必ず成り立つ。右側の式の群(条件B)を、左側の式の群(条件A)の必要条件と呼んでいる。

下図の左側の式の群の情報(条件)がある場合に、右側の式の群の情報(条件)が全て抽出できるわけではない。そのため、左側の式の群(条件)が成り立つ場合に必ず右の式の群(条件)が成り立つわけではない。右の式の群(条件)は、左側の式の群(条件)の必要条件ではない。

下図のように、左側の式の情報(条件)がある場合に、その式の情報に新たな式の情報を追加して合わせた式の群(条件A)があれば、合わせた式の群の情報(条件A)は右側の式の群の情報(条件B)と同じになる。

すなわち、左側の式の当初からの情報(α=1)に、y=1という情報を、当初からの条件と定めて加えた、全ての情報(条件A)は、右側の式の情報(条件B)と同じになる。そうだからと言って、元の左側の式の情報(α=1)がある場合に、yの情報が当初から定められていなければ、右側の式の群の情報(条件B)が全て抽出できるわけではない。
《式を置き換えて考える》
下図の、左から右まで、等価な式の群が、同値変形で、導き出される。

この式の群のどれもが等価である。
この式の群のうちの1つを取り出して、先に評価した式、すなわち、左側の式にyに関する情報を加えた式と右側の式の群を比べる式、の項をそれに置き換えて考える。

上図の左側の式の群の情報(条件)がある場合に、右側の式の群の情報(条件)が全て抽出できるわけではない。そのため、左側の式の群(条件)が成り立つ場合に必ず右の式の群(条件)が成り立つわけではない。右の式の群(条件)は、左側の式の群(条件)の必要条件ではない。
下図のように、左側の式の情報がある場合に、その式の情報に新たなyの式の情報を追加して合わせた式の群(条件A)があれば、合わせた式の群の情報(条件A)は右側の式の群の情報(条件B)と同じになる。

すなわち、左側の式の当初からの情報(α+α=2)に、y=αという情報を、当初からの情報と定めて加えた、全ての情報(条件A)は、右側の式の情報(条件B)と同じになる。そうだからと言って、元の左側の式の情報(α+α=2)がある場合に、yの情報が当初から定められていなければ、右側の式の群の情報(条件B)が全て抽出できるわけではない。
《同値変形の例2》
以下の式の群も、左側の式の群から右側の式の群に同値変形されます。

《同値変形の例3》 軌跡(2)から:
以下の式の群も、左側の式の群から右側の式の群に同値変形されます。

なお、上記の左側の方程式の群を同値変形して、以下の形の方程式の群が得られた場合は、その軌跡の式(a1) を満足する全ての点(X,Y) が、方程式群の全ての解(X,Y,m) を与える。

詳しくは、以下の内容である。すなわち、方程式の群の同値変形によって;①、パラメータmが点(X,Y) の解として与えられる方程式(a2) が求められた。また、②、XとYとの軌跡の方程式(a1) が求められた。①と②が得られたならば、軌跡の方程式(a1) を満たす全ての点(X,Y) に対して、方程式の解(X,Y,m) が存在する。という公式である。
この公式は、「①と②が得られたならば、パラメータmを消して全ての点が解となる軌跡の式(a1) が求められる」という、(消さなくても良い)「パラメータmを消す」という回りくどい言い方をする「存在条件の代入原理」よりも分かりやすいと思う。
《命題の例4》
以下の論理式であらわした全体の命題は、その全体の命題の左側の部分の命題と右側の部分の命題とに、以下の論理式の関係があるものとした命題である。
(命題A)→(命題B)
(命題Bは命題Aの必要条件である)の例:
X=1, → X=10ー9,
上記の命題全体をあらわす論理式の右側の部分の命題Bは、Xを、
10-9
という数式であらわしている。この命題Bの情報は、結局は10-9の計算の結果で得られた値1が、Xの値であることをあらわしている命題である。
この命題B(条件B)を、条件が最も本質的な形になるまで同値変形することで、
10-9
という計算の結果の値の1のみを残すという、条件が最も本質的な形になるまで同値変形して条件B’にする。 命題B(条件B)のあらわす情報を説明するために使った計算式10-9を除去した条件B’(それは命題Bと同じ情報である)が、命題A(条件A)の必要条件(条件Aが成り立てば必ず成り立つ情報)である。
【点の集合(X,Y) をあらわす表現の同値変形】
《同値変形の例5》
同値変形する元の命題Aのあらわす情報(条件A)が、「方程式」という情報ではなく、点(X,Y)の集合をあらわす情報の場合、点(X,Y)の集合の情報あらわすために使ったパラメータは、点(X,Y)の情報には含まれない。それゆえ、点(X,Y)の集合をあらわす命題A(条件A)の表現を同値変形で言い換える際にそのパラメータは残す必要がないことを注意しておく。例えば、以下の図のように点(X,Y)の集合をあらわす命題Aの表現を、以下のようにパラメータmを消して同値変形できる。
このような、方程式の群ではなく、点(X,Y)の集合の情報をあらわす命題A(条件A)の表現を言い換える同値変形があるので要注意である。
以下の問題を解く場合の同値変形を考える。
【問1】実数のmの値が変化するとき、2直線
mx-y+5m=0 (直線1)
x+my-5=0 (直線2)
の交点P(X,Y)の軌跡を求めよ。
この問題の直線1と直線2の連立方程式は、先ずは、方程式の同値変形ができる。
下図の左側の命題Bとして、その方程式のあらわす点(X,Y)の集合だけ(mの値に応じて点の位置が動く)をあらわす命題Bを考える。命題Bは、点(X,Y)の集合の情報を、ー∞<m<∞の範囲の値が可能なパラメータmを使ってあらわしている。
その命題Bがあらわす点(X,Y)の集合は、下図の右側の命題Aがあらわす点(X,Y)の集合の情報と同じである。
下の図であらわす命題B(条件B)において、パラメータmは、点(X,Y)の集合の説明に使っているだけである。命題B(条件B)が与える情報にはパラメータmは含まれない。そのため、命題Bは命題Aから導き出される必要条件になる。

m を使って得られた点(X,Y) の情報のみを残してパラメータm を除去した情報の命題B’(それは命題Bと同じ情報である)が、命題A(点(X,Y) の情報のみをあらわす命題)(条件A)の必要条件(命題Aが成り立てば必ず成り立つ情報)である。
なお、命題Aが表す点の集合(X,Y) を表現を変えて表した命題Bは、以下の命題Cや命題Dとして表現することもできる。

《存在条件の代入原理の証明》
以下の同値変形ができます。

上記の式において、最初の、存在記号を使って表した命題を同値変形して得た最後の命題は、方程式(a4)を満足する点(X,Y) の集合を表す命題である。その命題には、存在記号∃を消す替わりに、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という言葉が必要である。 その命題は、式(a4) という方程式そのものではない。方程式(a4) は命題に利用されているだけであり、既に消えたパラメータmと同じく、命題があらわす点の集合(X,Y) を具体化させた後では消すべき存在である。その命題は、式(a4) を使わずに、点(X,Y) のリストを表示した命題であっても良かったのである。
【数の集合をあらわす表現の同値変形】
《同値変形の例6》
同値変形する情報が、「方程式」という情報ではなく、数αをあらわす情報の場合、その数αの情報を説明するために付属するパラメータは、数αの情報の同値変形において残す必要はない。以下の図の、数αをあらわす表現の同値変形の関係が成り立つ。これは、方程式の群を同値変形しているわけではない。数αをあらわす表現を言い換える同値変形をしているのである。


数αをあらわす表現の同値変形を、以下の図のように少し変えてあらわす。数αをあらわす表現においては、αに関係ない数xの事項は、数αには関係ないので無くても情報が変わらない。

ただし、数αに関係ない事項であっても、命題(条件)を偽にしてしまうという、命題(条件)に甚大な被害を与えるような事項(それは命題(条件)があらわす情報を変える重大事項である)は、命題(条件)から除去できない。
リンク:
無理方程式を解くときに注意すること3つ
二重根号の外し方の4つの方法
高校数学の目次
同値変形とは、命題Aの全ての情報を過不足なく保持させて命題Bに変換する処理です。
つまり、同値変形とは、命題Aのあらわす情報を保持したまま、表現を書き換えて命題Bにする処理です。
命題Aがあらわす情報は、方程式の集合である場合や、または、(X,Y)座標であらわされる点の集合である場合や、その他、数の集合だったりします。
【方程式の集合の同値変形】
《同値変形の例1》
以下の連立方程式は等価であり、左の式の群から右の式の群が導き出せる。
左から右まで、等価な式の群が、同値変形で、導き出される。

下図の左側の式の群の情報(条件A)がある場合に、必ず右側の式の群の情報(条件B)が抽出できる。右側の式の群(条件B)が必ず成り立つ。右側の式の群(条件B)を、左側の式の群(条件A)の必要条件と呼んでいる。

下図の左側の式の群の情報(条件)がある場合に、右側の式の群の情報(条件)が全て抽出できるわけではない。そのため、左側の式の群(条件)が成り立つ場合に必ず右の式の群(条件)が成り立つわけではない。右の式の群(条件)は、左側の式の群(条件)の必要条件ではない。

下図のように、左側の式の情報(条件)がある場合に、その式の情報に新たな式の情報を追加して合わせた式の群(条件A)があれば、合わせた式の群の情報(条件A)は右側の式の群の情報(条件B)と同じになる。

すなわち、左側の式の当初からの情報(α=1)に、y=1という情報を、当初からの条件と定めて加えた、全ての情報(条件A)は、右側の式の情報(条件B)と同じになる。そうだからと言って、元の左側の式の情報(α=1)がある場合に、yの情報が当初から定められていなければ、右側の式の群の情報(条件B)が全て抽出できるわけではない。
《式を置き換えて考える》
下図の、左から右まで、等価な式の群が、同値変形で、導き出される。

この式の群のどれもが等価である。
この式の群のうちの1つを取り出して、先に評価した式、すなわち、左側の式にyに関する情報を加えた式と右側の式の群を比べる式、の項をそれに置き換えて考える。

上図の左側の式の群の情報(条件)がある場合に、右側の式の群の情報(条件)が全て抽出できるわけではない。そのため、左側の式の群(条件)が成り立つ場合に必ず右の式の群(条件)が成り立つわけではない。右の式の群(条件)は、左側の式の群(条件)の必要条件ではない。
下図のように、左側の式の情報がある場合に、その式の情報に新たなyの式の情報を追加して合わせた式の群(条件A)があれば、合わせた式の群の情報(条件A)は右側の式の群の情報(条件B)と同じになる。

すなわち、左側の式の当初からの情報(α+α=2)に、y=αという情報を、当初からの情報と定めて加えた、全ての情報(条件A)は、右側の式の情報(条件B)と同じになる。そうだからと言って、元の左側の式の情報(α+α=2)がある場合に、yの情報が当初から定められていなければ、右側の式の群の情報(条件B)が全て抽出できるわけではない。
《同値変形の例2》
以下の式の群も、左側の式の群から右側の式の群に同値変形されます。

《同値変形の例3》 軌跡(2)から:
以下の式の群も、左側の式の群から右側の式の群に同値変形されます。

なお、上記の左側の方程式の群を同値変形して、以下の形の方程式の群が得られた場合は、その軌跡の式(a1) を満足する全ての点(X,Y) が、方程式群の全ての解(X,Y,m) を与える。

詳しくは、以下の内容である。すなわち、方程式の群の同値変形によって;①、パラメータmが点(X,Y) の解として与えられる方程式(a2) が求められた。また、②、XとYとの軌跡の方程式(a1) が求められた。①と②が得られたならば、軌跡の方程式(a1) を満たす全ての点(X,Y) に対して、方程式の解(X,Y,m) が存在する。という公式である。
この公式は、「①と②が得られたならば、パラメータmを消して全ての点が解となる軌跡の式(a1) が求められる」という、(消さなくても良い)「パラメータmを消す」という回りくどい言い方をする「存在条件の代入原理」よりも分かりやすいと思う。
《命題の例4》
以下の論理式であらわした全体の命題は、その全体の命題の左側の部分の命題と右側の部分の命題とに、以下の論理式の関係があるものとした命題である。
(命題A)→(命題B)
(命題Bは命題Aの必要条件である)の例:
X=1, → X=10ー9,
上記の命題全体をあらわす論理式の右側の部分の命題Bは、Xを、
10-9
という数式であらわしている。この命題Bの情報は、結局は10-9の計算の結果で得られた値1が、Xの値であることをあらわしている命題である。
この命題B(条件B)を、条件が最も本質的な形になるまで同値変形することで、
10-9
という計算の結果の値の1のみを残すという、条件が最も本質的な形になるまで同値変形して条件B’にする。 命題B(条件B)のあらわす情報を説明するために使った計算式10-9を除去した条件B’(それは命題Bと同じ情報である)が、命題A(条件A)の必要条件(条件Aが成り立てば必ず成り立つ情報)である。
【点の集合(X,Y) をあらわす表現の同値変形】
《同値変形の例5》
同値変形する元の命題Aのあらわす情報(条件A)が、「方程式」という情報ではなく、点(X,Y)の集合をあらわす情報の場合、点(X,Y)の集合の情報あらわすために使ったパラメータは、点(X,Y)の情報には含まれない。それゆえ、点(X,Y)の集合をあらわす命題A(条件A)の表現を同値変形で言い換える際にそのパラメータは残す必要がないことを注意しておく。例えば、以下の図のように点(X,Y)の集合をあらわす命題Aの表現を、以下のようにパラメータmを消して同値変形できる。
このような、方程式の群ではなく、点(X,Y)の集合の情報をあらわす命題A(条件A)の表現を言い換える同値変形があるので要注意である。
以下の問題を解く場合の同値変形を考える。
【問1】実数のmの値が変化するとき、2直線
mx-y+5m=0 (直線1)
x+my-5=0 (直線2)
の交点P(X,Y)の軌跡を求めよ。
この問題の直線1と直線2の連立方程式は、先ずは、方程式の同値変形ができる。
下図の左側の命題Bとして、その方程式のあらわす点(X,Y)の集合だけ(mの値に応じて点の位置が動く)をあらわす命題Bを考える。命題Bは、点(X,Y)の集合の情報を、ー∞<m<∞の範囲の値が可能なパラメータmを使ってあらわしている。
その命題Bがあらわす点(X,Y)の集合は、下図の右側の命題Aがあらわす点(X,Y)の集合の情報と同じである。
下の図であらわす命題B(条件B)において、パラメータmは、点(X,Y)の集合の説明に使っているだけである。命題B(条件B)が与える情報にはパラメータmは含まれない。そのため、命題Bは命題Aから導き出される必要条件になる。

m を使って得られた点(X,Y) の情報のみを残してパラメータm を除去した情報の命題B’(それは命題Bと同じ情報である)が、命題A(点(X,Y) の情報のみをあらわす命題)(条件A)の必要条件(命題Aが成り立てば必ず成り立つ情報)である。
なお、命題Aが表す点の集合(X,Y) を表現を変えて表した命題Bは、以下の命題Cや命題Dとして表現することもできる。

《存在条件の代入原理の証明》
以下の同値変形ができます。

上記の式において、最初の、存在記号を使って表した命題を同値変形して得た最後の命題は、方程式(a4)を満足する点(X,Y) の集合を表す命題である。その命題には、存在記号∃を消す替わりに、「以下の式を満足する点(X,Y) の集合」という言葉が必要である。 その命題は、式(a4) という方程式そのものではない。方程式(a4) は命題に利用されているだけであり、既に消えたパラメータmと同じく、命題があらわす点の集合(X,Y) を具体化させた後では消すべき存在である。その命題は、式(a4) を使わずに、点(X,Y) のリストを表示した命題であっても良かったのである。
【数の集合をあらわす表現の同値変形】
《同値変形の例6》
同値変形する情報が、「方程式」という情報ではなく、数αをあらわす情報の場合、その数αの情報を説明するために付属するパラメータは、数αの情報の同値変形において残す必要はない。以下の図の、数αをあらわす表現の同値変形の関係が成り立つ。これは、方程式の群を同値変形しているわけではない。数αをあらわす表現を言い換える同値変形をしているのである。


数αをあらわす表現の同値変形を、以下の図のように少し変えてあらわす。数αをあらわす表現においては、αに関係ない数xの事項は、数αには関係ないので無くても情報が変わらない。

ただし、数αに関係ない事項であっても、命題(条件)を偽にしてしまうという、命題(条件)に甚大な被害を与えるような事項(それは命題(条件)があらわす情報を変える重大事項である)は、命題(条件)から除去できない。
リンク:
無理方程式を解くときに注意すること3つ
二重根号の外し方の4つの方法
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