2022年6月11日土曜日

因数分解のたすき掛けの方法

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▷xの2乗の係数が1ではない2次関数(問3)
▷たすき掛けしないで自動的に計算する(項の分割)
▷たすき掛けでは因数分解できない式(見分け方)

《高校数学でつまずく事》
 高校1年生になって初めて「因数分解のたすき掛け」を習ったとき、「わからない」、「時間がかかり過ぎる」、「無駄な計算をしているのではないか?」、と思いませんでしたか。
 高校数学では、因数分解のたすき掛けを早く解く方法、そのコツは学校では教えていない。そういう理不尽さを乗り越えるためには、常に自分で考える、問題に向き合う態度が必要です。このページでは学校では教わらない因数分解のたすき掛けのコツ(左右積法の一種のACB法)を示す。
1.左右の両側の係数をかける:
 (xの2乗の項の係数)×(定数項)=積Sを求める。
2.積Sを、項1と項2との積に分割する:
 ① 積S=項1×項2
 ② 項1+項2=(xの1乗の項の係数)
になるように、積Sを項1と項2との積に分割する。
この項1と項2を素早く見つけるコツが2つある
3.数をかみ合わせてたすき掛けする:
 項1と項2が求められたら、数をかみ合わせて項1と項2にし、それをたすき掛けして因数分解の式を得る。
(この数の噛み合わせは1つのみに定まり、簡単に求められる)

【大原則】因数分解をする前に、式の全ての項に共通する因数をくくり出す。共通する因数が無くなった式を因数分解すること。


 以下の問1を例にして、たすき掛けのやり方の概要を示す。次に、問2を例にして、たすき掛けを使う以前から知っているべきだった早く解くコツを説明する。xの2乗の係数が1の2次式の例を使って、2次式を因数分解するために必要な2つのコツを説明する。
(中学生は、問2の説明だけを読めば良い)

【問1】 

以下の式を因数分解せよ。


【解答】この式は、
1.両側の係数をかける:
 積S=(xの2乗の項の係数の2)×(定数項の6)=12を求める。
2.積S=12を、項1と項2との積に分割する:
 ① 12=項1×項2
 ② 項1+項2=7=(xの1乗の項の係数)
になるように、積Sを項1と項2との積に分割する。
 そう考えて、項1を4にして項2を3にする。
(1) 項1=4であり、
(2) 項2=3である。
 項1と項2が求められたので、以下のように数をかみ合わせて項1と項2にし、それをたすき掛けして因数分解の式を得る。

こうして、
f=(2x+3)(x+2),
に因数分解できました。


(ACB法)因数分解が、いきあたりばったりにならないために、以下に示す、問2(1)(2)に示すコツ(その1)と(その2)が大切です。それは、①両側の項の係数の積Sの約数が、②xの1乗の項の係数の約数でもあるか、そうでは無いかを確認して進む技術です。

【問2(1)】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


【解答】
(解答の方針)
 最初に、以下の図のように、xの2乗の係数と、定数項との積S(ー60)を計算する。次に、その積Sを項1と項2の積に分割する。その2つの項の和をxの1乗の項の係数の(-17)にするのが目標である。
積S=項1×項2
項1+項2=-17=(xの1乗の項の係数)
〘係数(定数)を項1と項2の積に分割するコツ(その1)〙
 ①積S=-60の約数に素数2=sがある。②目標の(-17)がその素数2=sの倍数であるか無いかを調べる。その結果、目標の(-17)は素数2=s の倍数ではない。①で積Sが2=s の倍数であるため、項1と項2のうちの1つの項は必ず2の倍数になる。②で、目標(-17)が2=s の倍数では無いので、もう1つの項は2の倍数では無い。

そのため、2項の積S=ー60を積に分割する際に、積S=ー60の約数の素数2の2乗を1かたまりにする。つまり、2の2乗である4を分割し得ない1組にする。積Sを分割し得る限り分割した要素の積であらわすと、以下の式になる。
積S=(ー1)・(2の2乗)・(3)・(5),
項1を、(ー1)と(2の2乗)と(3)と(5)のいくつかを選んで、それらの数の積にする。
項2を、項1には使わなかった(-1)と(2の2乗)と(3)と(5)の残りの数の積にする。
そのように、積S=項1×項2として、積Sを項1と、項2とに分割する。そのように数を選んだ項1と項2との分割のバラエティは下図のようになる。

 その分割のバラエティを調べた結果、項1と項2の和が-17になる組合せが求められた。
(1) 項1=ー20=(-1)・(4)・(5)であり、
(2) 項2=(3)である。
 次に、その分割を使って、以下のように計算する。求めた分割の項1と項2に対する、その項の値を積の結果として与える2乗の項の係数の約数と、定数項の係数の約数と、は1つに定まり容易に導出できる。(この例では、2乗の項の係数の約数は最初から1に定まっている)

f=(x+3)(xー20)
と因数分解できた。

【問2(2)】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


【解答】以下のように因数分解します。

〘係数(定数)を項1と項2の積に分割するコツ(その2)〙
 積S=18を積に分割した項1と項2の和を9にするのが目標。
積S=項1×項2
項1+項2=9=(xの1乗の項の係数)
積Sを分割し得る限り分割した要素の積であらわすと、以下の式になる。
積S=(-1)・(-1)・(2)・(3)・(3),
 ①積Sの約数に素数3=s がある。②目標(9)がその素数3の倍数であるかを調べる。その結果、目標(9)が3の倍数であることがわかる。①で積Sが3=s の倍数であるため、項1と項2のうちの1つの項は必ず3の倍数になる。②の調査の結果、目標(9)も3の倍数なので、③④のように、項1も項2も3の倍数でなければならない。

そのため、xの2乗の項の係数と定数項との積S=18を項1と項2の積に分割するとき、項1も項2も3の倍数である場合だけが有効な分割である。
積S=(-1)・(-1)・(2)・(3)・(3),
なので、
項1=3・(-1)・(-1),
項2=3・(2),
として、
積S=18=(項1)×(項2)=3×6
とだけ分割できる。
この処理は、下図のように考えて、積T=(積S/9)と、目標2=(目標/3)に関して、項3=((項1)/3)と、項4=((項2)/3)を、コツ(その1)で求めて、その結果、項1と項2を求めた処理である。

すなわち、先ず、式(1)を下図の式(2)に変形して、式(2)の右側の定数項の係数を3の倍数で無くする。そして、コツ(その1)を使って式(2)の左右の係数の積Tを分割する項3と項4を求める。

 次に、得られた項3と項4から導き出した項1と項2への分割を使って、下図のように、たすき掛けの計算をする。

f=(x+6)(x+3)
と因数分解できた。

【問3】xの2乗の項の係数が1ではない2次関数
 以下の2次関数を因数分解せよ。


【解答】
(解答の方針)
 最初に、以下の図のように、xの2乗の係数と、定数項との積Sを計算する。次に、その積Sを項1と項2の積に分割する。その2つの項の和をxの1次の項の係数の15にするのが目標。
積S=項1×項2
項1+項2=15=(xの1乗の項の係数)

 すなわち、上記の計算のように、最初に、xの2乗の係数の2と、定数項18との積S=2×18を計算する。
次に、その積Sを2つの数の積に分割する。
積S=(2×18)=(3)×(12)
という、項1=3と、項2=12の積に分割して、項1と項2を足すとxの1乗の項の係数の15になるようにする。
(3)+(12)=15・・・・・xの項の係数
そういうふうに積Sを項1と項2の積に分割する。
(1) 項1=3であり、
(2) 項2=12である。
このやり方は、詳しくは、以下の手順で行う。
(▷その1)①積Sの約数に2がある。②一方で、目標値の15が2の倍数でない。そのため、和を求める項1と項2では、片方の項が2の倍数なので、残りの項は2の倍数では無い。そのため、積S=
2×18では、 2の2乗である4が分割し得ない1組である。
積Sを分割し得る限り分割した要素の積であらわすと、以下の式になる。
積S=(-1)・(-1)・4・3・3,
その要素の(-1)と(-1)と4と3と3との5つの数のブロックのうちのいくつかの数の積の項1と、残りの数の積の項2とに分けるしかない。

(▷その2)①積Sの約数に3がある。②一方で、目標値の15が3の倍数なので、和を求める2つの項は、③④項1も項2も3の倍数である。
(▷その3)そのため、積S=2×18を項1と項2の積に分割するとき、両者が一緒に3の倍数である場合:
積S=(2・18)=(項1)×(項2)=3×12
だけが分割可能である。
(1) 項1=3・(-1)・(-1)であり、
(2) 項2=12=3・4である。
この処理は、下図のように考えて、積T=(積S/9)と、目標2=(目標/3)に関して、項3=((項1)/3)と、項4=((項2)/3)を、コツ(その1)で求めて、その結果、項1と項2を求めた処理である。

 次に、その分割を使って、以下のように計算する。分割の各値に対する、その値を積の結果として与える2乗の項の係数の約数と、定数項の係数の約数と、は1つに定まり容易に導出できる。

f=(x+6)(2x+3)
と因数分解できた。
 なお、先に、式の全ての項に共通する因数をくくり出しているならば、式の左右の係数に共通する素数2=s がある場合は、下図のように、素数2=s の集合を1つの項(下図では値が12の項)にまとめる。

これは、たすき掛けで数をかみ合わせる際に「互いに素を意識する」というキーワードでも教えられている。

【問3B】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


この問題の解答は、ここをクリックした先にある。

【問3C】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


この問題の解答は、ここをクリックした先にある。

【問4】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


【解答】
 最初に、xの2乗の係数と、定数項との積S=(6)(180)を計算する。次に、その積Sの値を項1と項2の積に分割する。その2つの項の和をxの1次の項の係数の(ー67)にするのが目標。
積S=項1×項2
項1+項2=ー67=(xの1乗の項の係数)
 すなわち、最初に、下図のように、xの2乗の係数の6と、定数項180との積(S=6×180)を計算する。

(第1の処理)
 左右の積Sを、項1と項2との積に分割する目標を定める。
S=(項1)×(項2)
項1と項2を足して、xの1乗の係数(-67)にするのが目標である。
(項1)+(項2)=-67

(第2の処理)
 次に、以下のように(コツ1)を使って、積Sの分割の方針を立てる。
(1) ①積Sの約数に2が存在する。
②その約数2はxの1乗の係数(-67)の約数ではない。
そのため、項1が2の倍数ならば、項2は2の倍数にはならない。
Sを項1と項2に分割する際に、
Sの約数の2の3乗の8が分割し得ない1組である。

(2) ①積Sの約数に3が存在する。
②その約数3はxの1乗の係数(-67)の約数ではない。
そのため、項2が3の倍数ならば、項1は3の倍数にはならない。
Sを項1と項2に分割する際に、
Sの約数の 3の3乗の27が分割し得ない1組である。

(3) 積Sを分割し得る約数の積であらわすと、
S=(-1)・(-1)・8・27・5である。
すなわち、積Sを積に分けられるブロックは、(-1)と(-1)と8と27と5のみに分けられる。
この積Sの、分割し得る数(-1)と(-1)と8と27と5の数のうちのいくつかを選んで積を求めて項1にし、残りの数の積を項2にする。
そうして、
項1+項2=-67
にする。
 そうなる項1と項2の組み合わせは、(ー8)と(-135)、(-40)と(ー27)、ぐらいしかない。そのうち、2つの項の和がちょうど(ー67)になる組合せは、(-40)と(-27)である。
(1)項1=ー40=(-1)・8・5であり、
(2)項2=(-1)・27である。

(第3の処理)
 この組合せが求められたので、以下のように数を噛み合わせてたすき掛けして因数分解する。

f=(2x-9)(3x-20),
に因数分解できた。
 なお、先に、式の全ての項に共通する因数をくくり出しているならば、式の左右の係数に共通する素数3=s がある場合は、下図のように、素数3=s の集合を1つの項(下図では値が-27の項)にまとめる。


【問4B】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


この問題の解答は、ここをクリックした先にある。

【問4C】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


この問題の解答は、ここをクリックした先にある。

【問4D】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


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【問5】
 以下の式を因数分解せよ。

(関西医科大学2023年前期数学【第1問(1)の変形】)

【解答】
 最初に、aの2乗の項の係数の式と、aの0乗の式との積を計算する。次に、その式の積の値を2つの項の積に分割する。その2つの項の和をaの1乗の項の係数の式の(ー4b)にするのが目標。

 aの2乗の項の係数の式と、aの0乗の式との積Sは(b-1)の倍数であり、かつ、(b+1)の倍数である。
 積Sを項1と項2の積に分割して、その2つの項の和が目標の(-4b)にする。
 項1と項2のどちらかの項は(b-1)の倍数であるが、目標の(-4b)は、(b-1)の倍数ではないので、残りの項は(b-1)の倍数にはならない。
 また、項1と項2のどちらかの項は(b+1)の倍数であるが、目標の(-4b)は(b+1)の倍数ではないので、残りの項は(b+1)の倍数にはならない。
 そのため、積Sでの、(b-1)の2乗が分割し得ない1組であり、(b+1)の2乗が分割し得ない1組である。
 ゆえに:
▷積Sを項1と項2の積に分割するときに、それが分割し得ない単位になるブロックは、(b-1)の2乗のブロックと、(b+1)の2乗のブロックである。積Sはその2つのブロックの積のみになる。
 以上のブロック(単位)のいくつかを選んで積を求めた項1と、残りのブロックの積を求めた項2を作る。その2つ項の和がちょうど(-4b)になる組合せを選ぶだけです。
 そうなる項1と項2の組み合わせは、(b-1)の2乗と(-(b+1)の2乗)しかない。
(1) 項1=(b-1)の2乗、であり、
(2) 項2=(-(b+1)の2乗)である。
 項1と項2が求められたので、以下のように数を噛み合わせてたすき掛けして因数分解する。

f={(b-1)a-(b+1)}・{(b+1)a+b-1},
に因数分解できた。
 なお、先に、式の全ての項に共通する因数をくくり出しているならば、式の左右の係数に共通する因数(b+1)=s がある場合は、下図で因数(b+1)=s の群を(-(b+1)の二乗)の項にまとめたように、1つの項にまとめる。


【問6】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


【解答】
 最初に、xの2乗の係数と、定数項との積Sを計算する。次に、その積の値を項1と項2の積に分割する。その2つの項の和をxの1次の項の係数にするのが目標。
 すなわち、最初に、下図のように、xの2乗の係数の3aと、定数項(-2a)との積S=3a×(-2a)を計算する。

 積Sはaの倍数である。そのため、積Sを分割した項1か項2のどちらかはaの倍数になる。
 一方で、目標の(6-a)はaの倍数では無い。そのため、項1+項2を目標にするためには、項1か項2かのどちらかはaの倍数にはできない。そのため、積Sにおいてaの2乗が分割し得ない1組である。
 ゆえに:
▷積Sを項1と項2の積に分割する際に、分割し得ない組は、aの2乗の1組と、それ以外の数の2と、3とが分割し得る3つのブロックになる。
積Sを分割し得る約数の積であらわすと、
S=(-1)・(aの二乗)・2・3である。
以上の分割し得る数のうちのいくつかを選んで積を求めた項1と、残りの数の積を求めた項2を作る。その項1と項2の和がちょうど(6-a) になる組合せを選ぶだけである。
 そうなる項1と項2として、(6)と(-(a)の2乗)が求められた。
(1) 項1=2・3=6、であり、
(2) 項2=(-1)・(aの2乗) 、である。
 項1と項2が求められたので、以下のように数式を噛み合わせて各項になるように、たすき掛けして因数分解する。

f=(3x-a)(ax+2),
に因数分解できた。
 なお、先に、式の全ての項に共通する因数をくくり出しているならば、式の左右の係数に共通する因数(a)がある場合は、下図のように、因数(a)の群を1つの項にまとめる。


《問6の別解(項の分割)》たすき掛けしないで自動的に計算する

 たすき掛けが考えにくい場合は、以下のように式を計算すれば良い。
 最初にxの2乗の項の係数と、定数項とを掛けあわせた式

を計算する。
次に、それを2つの項の積に分割する。
その2つの項の和が、xの1乗の項の係数になるように、2つの項の積に分割する。

 上記の計算の結果、2つの項への分割が見つかった。次に、その分割した2つの項で式をしっかり分けて(xの1乗の項を2つに分けて) 以下のように式を書く。
 その式の、隣合う式同士を合わせて、同じ因数を括りだしていく。

こうすると、上の式のように自動的に因数分解できる。

【問7】以下の2次関数を因数分解せよ。


【解答】
 最初に、xの2乗の係数と、定数項との積S=(75)(-164)を計算する。次に、その積Sの値を項1と項2の積に分割する。その2つの項の和をxの1次の項の係数の89にするのが目標。すなわち、最初に、以下の計算を行って、足して89にする2つの項を求める。

 積S=(75)(ー164)は2の倍数であり、かつ、5の倍数である。
 一方で、目標の89は、2の倍数では無く、5の倍数でもない。そのため、積Sを項1と項2の積に分割して、その2つの項の和が目標の89になるには、各項が一緒に2の倍数にはならない。各項が一緒に5の倍数にはならない。そのため、積S=(75)(-164)を項1と項2の積に分割する際に、2の2乗の4が分割し得ない1組であり、5の2乗の25が分割し得ない1組である。
 ゆえに、用いることができるのは:
▷積Sを積に分けられるブロックは、3と25と、4と41のみに分けられる。
積Sを分割し得るブロックの積であらわすと、
S=(-1)・(3)・(25)・(4)・(41)である。
以上のブロックの、(-1)と3と25と4と41の数のいくつかを選んで積を求めた項1と、残りの数の積を求めた項2を作る。その2つ項の和がちょうど89になる組合せを選ぶだけです。
 そうなる項1と項2項の組み合わせは、123と(-100)、164と(-75)、1025と(ー12)、などの8組ぐらいしかない。そのうち、2つの数の和がちょうど89になる組合せは、164と(-75)です。
(1) 項1=164=4・41であり、
(2) 項2=-75=(-1)・3・25である。
 項1と項2が求められたので、以下のように数を噛み合わせてたすき掛けして因数分解する。


《問7の別解》たすき掛けしないで自動的に計算する

 最初に、xの2乗の項の係数と、定数項とを掛けあわせて、次に、以下のようにして、足して89にする2つの項を求める。

 その2つの項が見つかったら、xの1乗の項を、その2つの項に係る項に分けて、以下のように式を書く。
そして、隣合う式同士を合わせて、同じ因数を括りだしていく。

こうすると、上の式のように自動的に因数分解できる。

【問8】
以下の2次関数を因数分解せよ。


この問題の解答は、ここをクリックした先にある。

【問9】
 以下の2次関数を因数分解せよ。


この問題の解答はここをクリックした先にある。

(例10)たすき掛けでは因数分解できない式(見分け方)

xの2乗の係数の(1)と、定数項(96)との積S=96を、項1と項2の積に分解して、
その2つの項の和がxの1乗の項の係数の(36)になるのが目標。
▷目標の(36)が2の倍数なので、積に分解した2つの項の和が2の倍数の目標になるには、その2つの項が一緒に2の倍数になる必要がある。その結果、積Sが2の2乗の倍数になっていなければならない。また、下図の①で、積Sが3の倍数であって、②で、目標の(36)が3の倍数なので、積に分解した2つの項の和が3の倍数になるには、下図の④で、1つの項が3の倍数になり、③で、残りの項も3の倍数になる必要がある。その結果、積Sが3の2乗の倍数になっていなければならない。

 しかし、積S=96を2つの項の積へ分割する場合では、2つ目の項④のみが3の倍数である。1つ目の項③は3の倍数にできない。(積Sが3の二乗の倍数になっていない)。そのため、この式は、たすき掛けでは因数分解できない。
 この式の因数分解は、平方完成の方法で因数分解するしかない。

(例11)たすき掛けでは因数分解できない式

  xの2乗の係数が奇数であり、定数項が奇数であり、xの1乗の係数が奇数である場合は、たすき掛けでは因数分解できない。
 この式の因数分解は、平方完成の方法で因数分解するしかない。

(例12)たすき掛けでは因数分解できない式

 xの2乗の係数の(1)と、定数項(30)との積S=(30)を、項1と項2の積に分解して、
その2つの項の和がxの係数の(19)になるのが目標。
 しかし、(30=2×3×5)を、2つの項の積に分解するあらゆる場合で、2つの項の和を19にすることが不可能である。そのため、この式は、たすき掛けでは因数分解できない。
 この式の因数分解は、平方完成の方法で因数分解するしかない。

(例13)たすき掛けでは因数分解できない式

 xの2乗の係数の(1)と、定数項(-(y-2)(y+2))との積Sを、項1と項2の積に分解して、
その2つの項の和がxの係数の(2)になるのが目標。
 しかし、(-(y-2)(y+2))を、2つの項の積に分解するあらゆる場合で、2つの項の和からyを消去し、値を2にすることが不可能である。そのため、この式は、たすき掛けでは因数分解できない。
 この式の因数分解は、例14のように根号を使った式に因数分解する必要がある。

(問4の因数分解の、平方完成による方法)



(例14)以下の式の因数分解は、たすき掛けでは因数分解できない。そのため、この式を因数分解するには、根号を使った式に因数分解する必要がある。|a|≦1の場合には、以下の式に因数分解できる。


リンク:
〔左右の係数の積を使う左右積法〕
因数分解「たすきがけ」を早く簡単にする裏ワザの方法を解説
たすきがけ不要! 因数分解の裏技「左右積法」京都共栄学園バタビアコース
左右積法のpdf
〔係数の分割の極意〕
たすき掛けの因数分解が苦手な人へ:簡単に解くための3つのコツ!
【高校数学】超速たすき掛け1---たすき掛けの因数分解を高速でやっつけます。【因数分解】
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