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▷組分けの数の公式
▷同じものを含む順列の数の公式
《組み分け問題のあいまいさ》
組み分け問題はきちんと問題文が定義されていないと、問題があいまいになる、という問題点があります。
(1)「組に区別が無い」という用語の意味すること:
「組に区別が無い」と言う問題では、複数の組が、互いに異なる事がしっかり区別できる。組に区別が無いわけでは無い。組の人数が異なれば、その特徴で組が区別できる。また、誰がその組にいるかの特徴で組が区別できる。そのように区別できる組に対して「組に区別が無い」と指定することの意味は、ある組分けに対して、(同じ人数同士の)組の名前を付け替えてできる組み分けのバラエティの全ての組み分けを1つの組み分けとして考えるという意味です。すなわち、組の名前を区別しないで組分けする場合を、「組に区別が無い」と呼んでいる。
名前を付け替えることができる「組に区別が無い」組分けは、組の構成員の特徴(構成員の人数やその組に誰がいるか等の特徴)だけで組が区別される場合である。「3つの部屋に分ける」とか、「3つの箱に分ける」いうように、具体的に存在していている部屋や物(箱)に結び付けて組み分けする場合は、各部屋や各箱に結び付けて固定された名前を付けることができるので、「組に区別がある」問題である。
m1,m2,m3,m4の4人を、2人、1人、1人の3つの組に分ける例を使って、「組に区別が無い」という意味について考えてみます。
先ず、人数で組が区別できます。
2人の組が、他の組と人数が違って区別ができるので、A組と名付けることができます。
しかし、1人の組2つは、人数が同じなので、組名を付けて区別ができない。
先ず、1人の組2つに、組名をB、Cと付けた組に組み分けした組分けの数のうち、
組名を付け替える2!のバラエティが同じ組分けとみなせます。
例えば:
B(m3) C(m4)
という組み分けと、
B(m4) C(m3)
という組み分けは、
組に名前を付けて区別しない場合には、組のメンバーによって組の区別をします。その場合には、
同じ組み分けになります。
そのように、組に名前を付けた組分けの数は、組に名前をつけずに、組のメンバーによって組の区別をした組み分け数に対して、
2!倍の(組名の付け替えのバラエティの数の)組み分けの数があります。
このように、「組に区別が無い」場合は、組の人数、さらにはメンバーによって自動的な区別がされます。
そのようにメンバーによって特徴付けられる組分けは、強制的に組に名前を付けた組に人を分けた場合の組分けとは、
組分けの総数が異なります。
(1b)「組に分ける」と「人に分ける」とで意味が変わるあいまいさ
区別が無い(組名のバラエティを無くした)3組に分ける、のか、名前が付いた3組に分けるのかをハッキリさせないと問題があいまいになる。しかし、出題者側での思い込みにより、組には(特に指定しない限りは)区別が無いことを前提にした問題もある。そういう問題のあいまいさがある。
同様に、区別が無い(名前のバラエティが無い)3人に分ける、のか、名前がある3人に分けるのかをハッキリさせなければならない。しかし、3人に分ける、と言う場合は、組み分け問題とは違って、名前がある3人に分けることが前提にあると解釈させる問題があるようである。「3人」の場合には、区別が無い3人の問題にはならないと考える根拠は無い。しかし、出題者側での思い込みにより、人には(特に指定しない限りは)区別があることを前提にした問題もある、そういう問題のあいまいさがある。
(2)分ける対象についても、区別があるか無いかのあいまいさがある:
何人かの人を組に分ける場合は、人には区別があるものとしている。
一方で、何個かのりんごを組に分ける場合は、りんごには区別が無いものとしている。個々のりんごに名前を付けて区別することはしない。ある名前のりんごがどの組にあるかという名前でのりんごの区別はせずに、組毎のりんごの数だけを確認する。りんごの数が同じ数あれば同じ組分けとみなす。
(3)組み分け問題を解く手順:
組み分け問題を解く手順は、先ずは、分ける対象にも組にも区別がある場合における、組み分けの数を数える。次に、分ける組に区別が無い場合には、組名の付け替えのバラエティによって複数に数えられていた組み分けの数を、そのバラエティの数で割り算することで、組に区別が無い場合での組み分けの数を計算する。
【問1】
(各人を区別できる)6人を、A組に3人、B組に2人、C組に1人に分ける組み合わせは何通りあるか。
《問題を易しくして考える》
以下のように、より易しい問題に変換して、考える。
【問2】
(各人を区別できる)6人に、3枚の(区別できる)カードAと、2枚の(区別できる)カードBと、1枚のカードCを割り当てる組み合わせは何通りあるか。
【問2の解答】この問2の方が解きやすい。
カードA1,A2,A3,B1,B2,C1の合計6枚のカードに、
人1, 人2, 人3, 人4, 人5, 人6を割り当てる組み合わせの数は、
カードA1に6人のうちの1人を割り当て、
カードA2に残り5人のうちの1人を割り当て、
カードA3に残り4人のうちの1人を割り当て、
カードB1に残り3人のうちの1人を割り当て、
カードB2に残り2人のうちの1人を割り当て、
カードC1に残り1人のうちの1人を割り当て、
る数である。
それは、
6×5×4×3×2×1=6!
である。
(問2の解答おわり)
【問1の解答】問2の解答を利用して問1を解く。
問2におけるカードAを、A組への組分けの指定であると考える。
区別できる3人の人をA組に組分けする場合のカードAの割り当ての数は、
(A1,A2,A3)
(A1,A3,A2)
(A2,A3,A1)
(A2,A1,A3)
(A3,A1,A2)
(A3,A2,A1)
の6組=3!,
である。
その3!の場合は、 ある特定の3人の人をA組に組分けするという1つの組合わせが3!倍に数えられることを表している。
ここで、ある特定の3人の各々が、カードA1,A2,A3のどのカードを選んでも、その3人をA組に組分けすることには変わりがない1つの組み合わせであると数えることにする。
すなわち、個々のカードAの作用を区別しないという意味で個々のカードを区別しないで組み合わせの数を数える。
そのようにカードAを区別しないで、同じメンバーがA組に組分けられる1つの場合を1つの組み合わせと考えると、
その条件で数えた組み合わせの総数は、問2の解答の組み合わせの総数を3!で割り算した数に替わる。
次に、個々のカードBを区別しないで、同じメンバーがB組に組分けられる場合を1つの組み合わせと考えると、
先の組み合わせの総数を更に2!で割り算した組み合わせの総数に替わる。
次に、カードCを区別しないで、同じメンバーがC組に組分けられる場合を1つの組み合わせと考えると、
先の組み合わせの総数を更に1!で割り算した組み合わせの総数に替わる。
この式は、以下の式に整理できる。
この式は、
(6人の中からA組の3人を選ぶ組み合わせの数)
×(残り3人の中からB組の2人を選ぶ組合わせの数)
×(残り1人の中からC組の1人を選ぶ組合わせの数)
を計算するものでもある。
(問1の解答おわり)
《組分けの数の公式》
6人を、A組とB組とC組に、3人と、2人と、1人に分ける組分けの数の公式:
は、以下のように考えて速やかに導き出すことができる。
(1)6人を、順番に並べるあやゆる並び方の6!個の順列を考える。
(2)その順列の先頭から3人をA組にし、次の2人をB組にし、残りの1人をC組にする。
ここで、
(3)A組の3人の同じ構成員が並び変った3!個の順列はA組の組分けについて同じ順列であるものとして、順列の数を1/3!にする。
(4)B組の2人の同じ構成員が並び変った2!個の順列はB組の組分けについて同じ順列であるものとして、順列の数を1/2!にする。
(5)C組の1人の同じ構成員が並び変った1!個の順列はC組の組分けについて同じ順列であるものとして、順列の数を1/1!にする。
そうすることで、6人を、A組に3人、B組に2人、C組に1人に組分けするあらゆるバラエティの数が:
で得られる。
上記の「組み分けの数の公式」は、以下の、「同じものを含む順列の数の公式」と等価な公式である。
すなわち、
①(区別できる人を、順列の各順位に対応させる。)
②(A組、B組、C組を、順列の各順位に並べる記号A、B、Cに対応させる。)
ことで、以下の公式に変わる。
《同じものを含む順列の数の公式》
A,B,Cの3つの記号を6つ並べる順列が、記号Aになる位置(順位)が3つ、記号Bになる位置(順位)が2つ、記号Cになる位置(順位)が1つある場合に、その記号のあらゆる並べ方の順列の数は、以下の公式:
で得られる。
つまり、
(1)6個の記号を、例えば記号が書かれた6枚のカードであるとして、全てのカードを区別して考える。そのカードを並べるあらゆる順列の6!個の各順列を以下のように並び変える。
(2)記号Aのカード3つを先頭の3つに並び替え、次に、記号Bのカード2つを次の2つに並び替え、残りの記号Cのカード1つを最後の1つに並び替える。
ここで、
(3)先頭から3つの記号Aのカード3つが区別されていて、その区別された3つのカードが並び替わった3!個の順列は文字Aの並びが同じ1つのカード配置であるものとして、順列の数を1/3!にする。
(4)2つの記号Bのカードが区別されていて、その区別された2つのカードが並び替わった2!個の順列は文字Bの並びが同じ1つのカード配置であるものとして、順列の数を1/2!にする。
(5)1つの記号Cのカードが区別されていて、その区別された1つカードが並び替わった1!個の順列は文字Cの並びが同じ1つのカード配置であるものとして、順列の数を1/1!にする。
そうすることで、文字Aの3つのカードが区別されず、文字Bの2つのカードが区別されず、文字Cの1つのカードが区別されない、あらゆる順列の数が上記の式で計算できる。
【問3】
(各人を区別できる)6人を、A組とB組とC組に、3人と、2人と、1人に分ける、ただし、各組に3人か2人か1人かを自由に割り当てた、あらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
【問4】
6人を、A組に3人、B組に2人、C組に1人を入れる組み合わせの数は何通りあるか。
【問5】
6人を、3人と、2人と、1人に分けるあらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
【問6】
6人を、A組とB組とC組に、各組2人ずつ分けるあらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
【問7】
6人を、各組2人の(区別が無い)3組に分けるあらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
《問3から問7の解答は、ここをクリックした先のページにある。その解答の後に記載した「組分け構造の対称性」の考察も参照して欲しい。》
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▷組分けの数の公式
▷同じものを含む順列の数の公式
《組み分け問題のあいまいさ》
組み分け問題はきちんと問題文が定義されていないと、問題があいまいになる、という問題点があります。
(1)「組に区別が無い」という用語の意味すること:
「組に区別が無い」と言う問題では、複数の組が、互いに異なる事がしっかり区別できる。組に区別が無いわけでは無い。組の人数が異なれば、その特徴で組が区別できる。また、誰がその組にいるかの特徴で組が区別できる。そのように区別できる組に対して「組に区別が無い」と指定することの意味は、ある組分けに対して、(同じ人数同士の)組の名前を付け替えてできる組み分けのバラエティの全ての組み分けを1つの組み分けとして考えるという意味です。すなわち、組の名前を区別しないで組分けする場合を、「組に区別が無い」と呼んでいる。
名前を付け替えることができる「組に区別が無い」組分けは、組の構成員の特徴(構成員の人数やその組に誰がいるか等の特徴)だけで組が区別される場合である。「3つの部屋に分ける」とか、「3つの箱に分ける」いうように、具体的に存在していている部屋や物(箱)に結び付けて組み分けする場合は、各部屋や各箱に結び付けて固定された名前を付けることができるので、「組に区別がある」問題である。
m1,m2,m3,m4の4人を、2人、1人、1人の3つの組に分ける例を使って、「組に区別が無い」という意味について考えてみます。
先ず、人数で組が区別できます。
2人の組が、他の組と人数が違って区別ができるので、A組と名付けることができます。
しかし、1人の組2つは、人数が同じなので、組名を付けて区別ができない。
先ず、1人の組2つに、組名をB、Cと付けた組に組み分けした組分けの数のうち、
組名を付け替える2!のバラエティが同じ組分けとみなせます。
例えば:
B(m3) C(m4)
という組み分けと、
B(m4) C(m3)
という組み分けは、
組に名前を付けて区別しない場合には、組のメンバーによって組の区別をします。その場合には、
同じ組み分けになります。
そのように、組に名前を付けた組分けの数は、組に名前をつけずに、組のメンバーによって組の区別をした組み分け数に対して、
2!倍の(組名の付け替えのバラエティの数の)組み分けの数があります。
このように、「組に区別が無い」場合は、組の人数、さらにはメンバーによって自動的な区別がされます。
そのようにメンバーによって特徴付けられる組分けは、強制的に組に名前を付けた組に人を分けた場合の組分けとは、
組分けの総数が異なります。
(1b)「組に分ける」と「人に分ける」とで意味が変わるあいまいさ
区別が無い(組名のバラエティを無くした)3組に分ける、のか、名前が付いた3組に分けるのかをハッキリさせないと問題があいまいになる。しかし、出題者側での思い込みにより、組には(特に指定しない限りは)区別が無いことを前提にした問題もある。そういう問題のあいまいさがある。
同様に、区別が無い(名前のバラエティが無い)3人に分ける、のか、名前がある3人に分けるのかをハッキリさせなければならない。しかし、3人に分ける、と言う場合は、組み分け問題とは違って、名前がある3人に分けることが前提にあると解釈させる問題があるようである。「3人」の場合には、区別が無い3人の問題にはならないと考える根拠は無い。しかし、出題者側での思い込みにより、人には(特に指定しない限りは)区別があることを前提にした問題もある、そういう問題のあいまいさがある。
(2)分ける対象についても、区別があるか無いかのあいまいさがある:
何人かの人を組に分ける場合は、人には区別があるものとしている。
一方で、何個かのりんごを組に分ける場合は、りんごには区別が無いものとしている。個々のりんごに名前を付けて区別することはしない。ある名前のりんごがどの組にあるかという名前でのりんごの区別はせずに、組毎のりんごの数だけを確認する。りんごの数が同じ数あれば同じ組分けとみなす。
(3)組み分け問題を解く手順:
組み分け問題を解く手順は、先ずは、分ける対象にも組にも区別がある場合における、組み分けの数を数える。次に、分ける組に区別が無い場合には、組名の付け替えのバラエティによって複数に数えられていた組み分けの数を、そのバラエティの数で割り算することで、組に区別が無い場合での組み分けの数を計算する。
【問1】
(各人を区別できる)6人を、A組に3人、B組に2人、C組に1人に分ける組み合わせは何通りあるか。
《問題を易しくして考える》
以下のように、より易しい問題に変換して、考える。
【問2】
(各人を区別できる)6人に、3枚の(区別できる)カードAと、2枚の(区別できる)カードBと、1枚のカードCを割り当てる組み合わせは何通りあるか。
【問2の解答】この問2の方が解きやすい。
カードA1,A2,A3,B1,B2,C1の合計6枚のカードに、
人1, 人2, 人3, 人4, 人5, 人6を割り当てる組み合わせの数は、
カードA1に6人のうちの1人を割り当て、
カードA2に残り5人のうちの1人を割り当て、
カードA3に残り4人のうちの1人を割り当て、
カードB1に残り3人のうちの1人を割り当て、
カードB2に残り2人のうちの1人を割り当て、
カードC1に残り1人のうちの1人を割り当て、
る数である。
それは、
6×5×4×3×2×1=6!
である。
(問2の解答おわり)
【問1の解答】問2の解答を利用して問1を解く。
問2におけるカードAを、A組への組分けの指定であると考える。
区別できる3人の人をA組に組分けする場合のカードAの割り当ての数は、
(A1,A2,A3)
(A1,A3,A2)
(A2,A3,A1)
(A2,A1,A3)
(A3,A1,A2)
(A3,A2,A1)
の6組=3!,
である。
その3!の場合は、 ある特定の3人の人をA組に組分けするという1つの組合わせが3!倍に数えられることを表している。
ここで、ある特定の3人の各々が、カードA1,A2,A3のどのカードを選んでも、その3人をA組に組分けすることには変わりがない1つの組み合わせであると数えることにする。
すなわち、個々のカードAの作用を区別しないという意味で個々のカードを区別しないで組み合わせの数を数える。
そのようにカードAを区別しないで、同じメンバーがA組に組分けられる1つの場合を1つの組み合わせと考えると、
その条件で数えた組み合わせの総数は、問2の解答の組み合わせの総数を3!で割り算した数に替わる。
次に、個々のカードBを区別しないで、同じメンバーがB組に組分けられる場合を1つの組み合わせと考えると、
先の組み合わせの総数を更に2!で割り算した組み合わせの総数に替わる。
次に、カードCを区別しないで、同じメンバーがC組に組分けられる場合を1つの組み合わせと考えると、
先の組み合わせの総数を更に1!で割り算した組み合わせの総数に替わる。
この式は、以下の式に整理できる。
この式は、
(6人の中からA組の3人を選ぶ組み合わせの数)
×(残り3人の中からB組の2人を選ぶ組合わせの数)
×(残り1人の中からC組の1人を選ぶ組合わせの数)
を計算するものでもある。
(問1の解答おわり)
《組分けの数の公式》
6人を、A組とB組とC組に、3人と、2人と、1人に分ける組分けの数の公式:
は、以下のように考えて速やかに導き出すことができる。
(1)6人を、順番に並べるあやゆる並び方の6!個の順列を考える。
(2)その順列の先頭から3人をA組にし、次の2人をB組にし、残りの1人をC組にする。
ここで、
(3)A組の3人の同じ構成員が並び変った3!個の順列はA組の組分けについて同じ順列であるものとして、順列の数を1/3!にする。
(4)B組の2人の同じ構成員が並び変った2!個の順列はB組の組分けについて同じ順列であるものとして、順列の数を1/2!にする。
(5)C組の1人の同じ構成員が並び変った1!個の順列はC組の組分けについて同じ順列であるものとして、順列の数を1/1!にする。
そうすることで、6人を、A組に3人、B組に2人、C組に1人に組分けするあらゆるバラエティの数が:
で得られる。
上記の「組み分けの数の公式」は、以下の、「同じものを含む順列の数の公式」と等価な公式である。
すなわち、
①(区別できる人を、順列の各順位に対応させる。)
②(A組、B組、C組を、順列の各順位に並べる記号A、B、Cに対応させる。)
ことで、以下の公式に変わる。
《同じものを含む順列の数の公式》
A,B,Cの3つの記号を6つ並べる順列が、記号Aになる位置(順位)が3つ、記号Bになる位置(順位)が2つ、記号Cになる位置(順位)が1つある場合に、その記号のあらゆる並べ方の順列の数は、以下の公式:
で得られる。
つまり、
(1)6個の記号を、例えば記号が書かれた6枚のカードであるとして、全てのカードを区別して考える。そのカードを並べるあらゆる順列の6!個の各順列を以下のように並び変える。
(2)記号Aのカード3つを先頭の3つに並び替え、次に、記号Bのカード2つを次の2つに並び替え、残りの記号Cのカード1つを最後の1つに並び替える。
ここで、
(3)先頭から3つの記号Aのカード3つが区別されていて、その区別された3つのカードが並び替わった3!個の順列は文字Aの並びが同じ1つのカード配置であるものとして、順列の数を1/3!にする。
(4)2つの記号Bのカードが区別されていて、その区別された2つのカードが並び替わった2!個の順列は文字Bの並びが同じ1つのカード配置であるものとして、順列の数を1/2!にする。
(5)1つの記号Cのカードが区別されていて、その区別された1つカードが並び替わった1!個の順列は文字Cの並びが同じ1つのカード配置であるものとして、順列の数を1/1!にする。
そうすることで、文字Aの3つのカードが区別されず、文字Bの2つのカードが区別されず、文字Cの1つのカードが区別されない、あらゆる順列の数が上記の式で計算できる。
【問3】
(各人を区別できる)6人を、A組とB組とC組に、3人と、2人と、1人に分ける、ただし、各組に3人か2人か1人かを自由に割り当てた、あらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
【問4】
6人を、A組に3人、B組に2人、C組に1人を入れる組み合わせの数は何通りあるか。
【問5】
6人を、3人と、2人と、1人に分けるあらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
【問6】
6人を、A組とB組とC組に、各組2人ずつ分けるあらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
【問7】
6人を、各組2人の(区別が無い)3組に分けるあらゆる組み合わせの数は何通りあるか。
《問3から問7の解答は、ここをクリックした先のページにある。その解答の後に記載した「組分け構造の対称性」の考察も参照して欲しい。》
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