2013年1月14日月曜日

ベクトルの内積と三角関数のcosの加法定理



佐藤の数学教科書「ベクトル」編の勉強

2つのベクトルがあるとき、
その各ベクトルの長さの2乗は、そのベクトルの成分によって以下のようにあらわせます。


ベクトルOWの成分を実数WとWとし、
ベクトルOSの成分を実数SとSとすると:
ベクトルOWの長さの2乗=W+W
ベクトルOSの長さの2乗=S+S
この計算を2つのベクトルにまたがって計算する計算をベクトルの内積とします。


すなわち、
その2つのベクトルの内積が、そのベクトルの成分を用いて以下の式(1)で定義されます。

 =S+S   (式1)

上図のように、絶対値が1の2つの単位ベクトルがあるとき、
その2つの単位ベクトルの成す角度θの余弦cos(θ)は、この2つの単位ベクトルの内積と等しくなります。

=||・||cos(θ)=cos(θ)

以下で、その関係があることを示します。
単位ベクトルの偏角は実数αとし、単位ベクトルの偏角は実数βとする。


ベクトルの成分の実数W,W,S,Sと角度を表わす実数αとβとθの間には以下の関係があります。
θ=β-α
=cosα
=sinα
=cosβ
=sinβ

余弦定理により
∴ cos(θ)=S+S

 このように、ベクトルの内積は、ベクトルの成分の積の和であらわすことができるという特徴があります。

 なお、単位ベクトルの内積の式(式1)は、以下の式(三角関数のcosの加法定理)と同じ式です。
cos(β-α)=cosβcosα+sinβsinα  (式2)

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