以下の問題をベクトル方程式で解いて、問題の解を公式化した。ただし、その公式を覚えても使わない。そのベクトル方程式を立式して解く手順こそが毎回使われる有用な情報である。
【問題1】
以下の図のようにベクトルであらわした2直線の交点のベクトルを求めよ。
ただし、単位ベクトルqに平行な直線1に垂直な単位ベクトル(ベクトルqを左回りに90度回転したもの)をqvとし、単位ベクトルgに平行な直線2に垂直な単位ベクトル(ベクトルgを右回りに90度回転したもの)をgvとする。
ここで、
(問題おわり)
(解答の方針)
平面上の任意のベクトルは独立な2つのベクトルであらわせます。
この原理を利用して、
(1)先ず、求める交点をどの2つのベクトルであらわすかを決めて、
(2)次にその各ベクトルの係数をベクトル方程式で解くと
スムーズに解答を求めることができます。
【解答1】
(解答の方針)
変数tを求めて式3で交点の位置ベクトルbを、位置ベクトルfとベクトルgであらわす。
先ず、式1と3を連立して、ベクトルa=ベクトルbとする。
この式5と、ベクトルqに垂直なベクトルqvの内積を計算する。
変数tが式6で求まったので、交点の位置ベクトルMを計算する。
(解答1おわり)
式(7)では、その式中のベクトルqvを、以下のベクトルに置き換えて計算しても良い。
この解答は、以下の式と等価です。
(補足1)
上の式のように、交点Mを表すベクトルFMの式を位置ベクトルA,B,P,Fを用いて表そうとすると、式の形がベクトルFPを使っても良く、ベクトルFAを使っても良く、1つに定まらない。それは、その式が三角形FPAの面積をあらわす式だからです。ベクトルFMを表す式は、1つの形には定まらないという問題があります。
ベクトルFMを表す式は、1つの形には定まらないので、この式の計算は複雑になり得るので、この式を使う計算には注意が必要です。
(計算が複雑になり得る(計算の森の中で迷子になり得る)のは、式が1つの形には定まらず、それが、式のバラエティをとても大きくするからです。)
【解答2】
(解答の方針)
以下の式(5)のように、直線1と直線2の交点を、2直線に平行な方向に係わる2つの独立な単位ベクトルqとgとであらわすことにする。
この式(5)に、直線1に垂直な単位ベクトルqvを掛け算した式をもとめる。
その結果、係数wが(6)であらわせた。
式(5)に、直線2に垂直な単位ベクトルgvを掛け算した式をもとめる。
その結果、係数uが(7)であらわせた。
(6)(7)により、交点の位置ベクトルMをあらわす式は、以下の式(8)になる。
(解答2おわり)
この解答2の図形的な意味は、下の図のようにあらわせる。
(補足2)
解答1の方が解答2よりも単純な解答になった。
このように、解答をどのベクトルで表すかの最初の方針によって、解答が大きく異なってくる。解答1のように、第1の直線の式と第2の直線の式を=(等号)で結んで交点Mを求める式にするのが一番単純な交点Mの解き方だとわかった。全てのベクトルが2つの独立なベクトルのみであらわされていれば、速やかに交点Mの解が得られる。しかし、この設問のように、そのようにベクトルが整理されて表されてはいない場合は、解答1のように、あるベクトルに垂直なベクトルとの内積を計算することで、交点Mが計算できる。
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【問題1】
以下の図のようにベクトルであらわした2直線の交点のベクトルを求めよ。
ただし、単位ベクトルqに平行な直線1に垂直な単位ベクトル(ベクトルqを左回りに90度回転したもの)をqvとし、単位ベクトルgに平行な直線2に垂直な単位ベクトル(ベクトルgを右回りに90度回転したもの)をgvとする。
ここで、
(問題おわり)
(解答の方針)
平面上の任意のベクトルは独立な2つのベクトルであらわせます。
この原理を利用して、
(1)先ず、求める交点をどの2つのベクトルであらわすかを決めて、
(2)次にその各ベクトルの係数をベクトル方程式で解くと
スムーズに解答を求めることができます。
【解答1】
(解答の方針)
変数tを求めて式3で交点の位置ベクトルbを、位置ベクトルfとベクトルgであらわす。
先ず、式1と3を連立して、ベクトルa=ベクトルbとする。
この式5と、ベクトルqに垂直なベクトルqvの内積を計算する。
変数tが式6で求まったので、交点の位置ベクトルMを計算する。
(解答1おわり)
式(7)では、その式中のベクトルqvを、以下のベクトルに置き換えて計算しても良い。
この解答は、以下の式と等価です。
(補足1)
上の式のように、交点Mを表すベクトルFMの式を位置ベクトルA,B,P,Fを用いて表そうとすると、式の形がベクトルFPを使っても良く、ベクトルFAを使っても良く、1つに定まらない。それは、その式が三角形FPAの面積をあらわす式だからです。ベクトルFMを表す式は、1つの形には定まらないという問題があります。
ベクトルFMを表す式は、1つの形には定まらないので、この式の計算は複雑になり得るので、この式を使う計算には注意が必要です。
(計算が複雑になり得る(計算の森の中で迷子になり得る)のは、式が1つの形には定まらず、それが、式のバラエティをとても大きくするからです。)
【解答2】
(解答の方針)
以下の式(5)のように、直線1と直線2の交点を、2直線に平行な方向に係わる2つの独立な単位ベクトルqとgとであらわすことにする。
この式(5)に、直線1に垂直な単位ベクトルqvを掛け算した式をもとめる。
その結果、係数wが(6)であらわせた。
式(5)に、直線2に垂直な単位ベクトルgvを掛け算した式をもとめる。
その結果、係数uが(7)であらわせた。
(6)(7)により、交点の位置ベクトルMをあらわす式は、以下の式(8)になる。
(解答2おわり)
この解答2の図形的な意味は、下の図のようにあらわせる。
(補足2)
解答1の方が解答2よりも単純な解答になった。
このように、解答をどのベクトルで表すかの最初の方針によって、解答が大きく異なってくる。解答1のように、第1の直線の式と第2の直線の式を=(等号)で結んで交点Mを求める式にするのが一番単純な交点Mの解き方だとわかった。全てのベクトルが2つの独立なベクトルのみであらわされていれば、速やかに交点Mの解が得られる。しかし、この設問のように、そのようにベクトルが整理されて表されてはいない場合は、解答1のように、あるベクトルに垂直なベクトルとの内積を計算することで、交点Mが計算できる。
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