2013年8月16日金曜日

三角形の面積

佐藤の数学教科書「図形と方程式」編の勉強

【問】
上図のように頂点の1つが原点Oにあり、他の2頂点が、A(a,a)とB(b,b)である三角形OABの面積を求めると以下の式になる。

△OAB=四角形OMPN-{△OMA+△OBN+△APB}
このクロス積の形をした式は、行列式とも呼ばれています。

この三角形を下図のように、偏角αとβ(頂点の角度θ=β-α)と辺の長さsとtであらわす。
=s・cosα
=s・sinα
=t・cosβ
=t・sinβ
先に得られた式1は、以下の式に書き直せる。
△BOAの面積S
=s・t(cosα・sinβ-cosβ・sinα)/2 (式2)

一方、2辺と侠角θ=β-αで三角形の面積が計算でき、その面積は、以下の式であらわせる。
△BOAの面積S
式2と式3から、以下の関係が成り立つ。sin(β-α)=cosα・sinβ-cosβ・sinα (式4)
この式は、後に学ぶ、三角関数の加法定理です。
この、三角関数の加法定理を覚え易い形の式に直すと、以下の式になる。
sin(β+γ)=cosγ・sinβ+cosβ・sinγ

(注意)
以上の考察は、数学的に厳密ではありません。
なぜなら、どんな三角形でも(式1)が成り立つことが証明されていないからです。
実際、どんな三角形でも(式1)は成り立っているので、この図の三角形の場合も、式1が導かれたというだけです。
(数学的に厳密にするには、上の図の形だけではなく、全ての種類の、三角形とそれを囲む四角形の形の場合(その場合の数はそれほど多くはありませんが)について、いずれの場合にも上の式1が成り立つことを証明すれば、数学的に厳密な証明になります。)

普通に数学的に厳密にするには、(式1)は、以下のようにして証明します。
先ず三角形の加法定理(式4)を用いて、(式2)を導き、
(式2)を書き直すと(式1)になるので、 全ての三角形について、(式1)が成り立つことが証明できます。

(他の証明方法)
 本ページの最初の計算方法に近い方法に、ベクトルに分解して三角形の面積を計算する方法があります。その方法による公式の証明は、三角形の面積をベクトルで分解して計算するを参照してください。

(垂直なベクトルとの内積で計算する方法)
上図のように、ベクトルOAに垂直なベクトルOAとベクトルOBの内積によって三角形OABの面積Sを計算することができます。

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