【問】以下の連立方程式を解いて未知数sを求めよ。
【解答】
連立方程式はベクトル方程式とみなして解くとやさしくなります。以下のようにベクトルbを水平線にし、その水平線への垂直線ベクトルhへの射影(高さ)を利用するとベクトルaに掛かる未知数sを素早く求めることができます。
このベクトル方程式で、垂直線ベクトルhへの射影(水平線bの上の高さ)を以下のように計算します。
(解答おわり)
① 先ず、問題の連立方程式の右辺のベクトルeのX成分の高さを6zとします。
② uに掛かるベクトルbを水平ベクトルとする。そのベクトルのX成分の高さは①との関係で、高さzです。
③ sに掛かるベクトルaのX成分の高さは①との関係で、高さ9zです。
④ uに掛かるベクトルbは水平ベクトルなので、そのY成分はX成分による高さzを打ち消す高さ-zです。
⑤ sに掛かるベクトルaのY成分の高さは④との関係で、高さ-3z/4です。
問題の連立方程式のsに掛かるベクトルaの総体の高さは③と⑤の合計であり、右辺のベクトルeの高さは①です。その比を計算してsが得られました。
(別解)
この問題は、以下の図を考えて解くと、計算手順が単純になると思います。
s=6・(-4)/(9・(-4)+3・1)
=-6・4/(-36+3)
=-2・4/(-11)
=8/11
(解答おわり)
【連立方程式の解の公式】
この別解の要点を整理すると、以下の連立方程式の解の公式ができあがります。
連立方程式1と2をベクトルの視点で見ると、式6のベクトル方程式をあらわしていると見ることができます。
ここで、ベクトルaとベクトルbと、それらに垂直なベクトルが下図のように描けます。
ベクトルaに垂直なベクトルavと、ベクトルbに垂直なベクトルbvを以下の式7と8であらわし、それを使うと以下の式9と10が成り立ちます。
ここで、以下の式11が成り立ちます。
結局、ベクトル方程式6であらわした連立方程式1と2の未知数sとuが、上の式9と式10で計算できる、
連立方程式の解の公式が導けました。
(補足)
この式9と式10のsとuを組み合わせたベクトル(s,u)を考えると、
ベクトル(s,u)は以下の式16であらわすことができる。
先ず、以下の式12から15でベクトルcとそれに垂直なベクトルcvと、ベクトルdとそれに垂直なベクトルdvを定義する。
これらのベクトルを使うと、ベクトル(s,u)は以下の式16であらわせる。
ただし、以下の式17が成り立つ。
(補足)
ベクトルaを反時計回りに90度回転した単位ベクトルav=fを、
更に反時計回りに90度回転した単位ベクトルfvは-aになる。
そのため、ベクトルの内積av・bを、
両ベクトルを一緒に反時計回りに90度回転して内積した値は同じ値になるが、
その関係は、以下の式であらわされる。
av・b=-a・bv
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【解答】
連立方程式はベクトル方程式とみなして解くとやさしくなります。以下のようにベクトルbを水平線にし、その水平線への垂直線ベクトルhへの射影(高さ)を利用するとベクトルaに掛かる未知数sを素早く求めることができます。
このベクトル方程式で、垂直線ベクトルhへの射影(水平線bの上の高さ)を以下のように計算します。
(解答おわり)
① 先ず、問題の連立方程式の右辺のベクトルeのX成分の高さを6zとします。
② uに掛かるベクトルbを水平ベクトルとする。そのベクトルのX成分の高さは①との関係で、高さzです。
③ sに掛かるベクトルaのX成分の高さは①との関係で、高さ9zです。
④ uに掛かるベクトルbは水平ベクトルなので、そのY成分はX成分による高さzを打ち消す高さ-zです。
⑤ sに掛かるベクトルaのY成分の高さは④との関係で、高さ-3z/4です。
問題の連立方程式のsに掛かるベクトルaの総体の高さは③と⑤の合計であり、右辺のベクトルeの高さは①です。その比を計算してsが得られました。
(別解)
この問題は、以下の図を考えて解くと、計算手順が単純になると思います。
s=6・(-4)/(9・(-4)+3・1)
=-6・4/(-36+3)
=-2・4/(-11)
=8/11
(解答おわり)
【連立方程式の解の公式】
この別解の要点を整理すると、以下の連立方程式の解の公式ができあがります。
連立方程式1と2をベクトルの視点で見ると、式6のベクトル方程式をあらわしていると見ることができます。
ここで、ベクトルaとベクトルbと、それらに垂直なベクトルが下図のように描けます。
ベクトルaに垂直なベクトルavと、ベクトルbに垂直なベクトルbvを以下の式7と8であらわし、それを使うと以下の式9と10が成り立ちます。
ここで、以下の式11が成り立ちます。
結局、ベクトル方程式6であらわした連立方程式1と2の未知数sとuが、上の式9と式10で計算できる、
連立方程式の解の公式が導けました。
(補足)
この式9と式10のsとuを組み合わせたベクトル(s,u)を考えると、
ベクトル(s,u)は以下の式16であらわすことができる。
先ず、以下の式12から15でベクトルcとそれに垂直なベクトルcvと、ベクトルdとそれに垂直なベクトルdvを定義する。
これらのベクトルを使うと、ベクトル(s,u)は以下の式16であらわせる。
(補足)
ベクトルaを反時計回りに90度回転した単位ベクトルav=fを、
更に反時計回りに90度回転した単位ベクトルfvは-aになる。
そのため、ベクトルの内積av・bを、
両ベクトルを一緒に反時計回りに90度回転して内積した値は同じ値になるが、
その関係は、以下の式であらわされる。
av・b=-a・bv
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