【問1】
赤玉3個、白玉3個、黒玉3個、計9個の玉が入った袋がある。この袋から同時に玉を3個取り出す。そうして取り出した3個の玉の色の組み合わせ毎に、その色の組み合わせの玉を選ぶ組み合わせの数を求めよ。
【解答】
(1)先ず、袋の中の9個の玉から3個の玉を取り出す場合の、3個の玉の組み合わせの総数は、
通りある。
すなわち、3つの玉の組合せを表す事象の連鎖の糸の総数が84本ある。
(2)次に、取り出した3個の玉の色分けのバラエティを、赤m個、白n個、黒t個という色分け事象の連鎖で表す。そして、総数84本の事象の連鎖の糸を、その色分け事象の連鎖で分類した枝に分けて束ねる。すなわち、玉の色分け事象の連鎖の枝毎に、対応する事象の連鎖の糸を束ねて編集した以下の樹形図を作成する。
この樹形図から、玉の色の組み合わせのバラエティの数(色分け事象の連鎖の数)は10通りあることがわかる。
しかし、各々の玉の色分けの枝(色分け事象の連鎖)に対応する玉の組み合わせの数は、以下に示す通りに、異なっている。
(2-1)3つの玉の色が全て同じ色の場合(1色)の枝は、3つの色から、その1つの色を選ぶ色のバラエティの3つの色の枝に分岐する。
その各色毎の枝における、その色の玉を3つ選ぶバラエティの数は、その色の3つの玉全部を選ぶ数であり、1つのみの組み合わせの数になる。
(2-2)3つの玉の色が2色の場合の枝は、2つの同じ色の玉を選ぶ第1の色を選ぶバラエティの数の3と、1つの玉を選ぶ第2の色を選ぶバラエティの数の2との積の、6つの色分布の枝に分岐する。
その色分布の各枝毎の、3個の玉を選ぶバラエティの数は、①第1の色の2つの玉を、第1の色の3つの玉から選ぶバラエティの数である3と、②第2の色の1つの玉を第2の色の3つの玉から選ぶバラエティの数である3との積の、9つのバラエティの数になる。
(2-3)3つの玉の色が全て異なる場合の枝は、色の偏りが無いので、その色のバラエティの数が1つだけなので、1つの色分布の枝に分岐する。
その色分布の枝の、玉を選ぶバラエティの数は、赤玉3つから1つを選ぶバラエティの数の3と、白玉3つから1つを選ぶバラエティの数の3と、黒玉3つから1つを選ぶバラエティの数の3との積の、27のバラエティの数になる。
(3)このように、玉の色分布の枝毎に、その色分布を生じる3つの玉を選ぶバラエティの数が異なる。
(解答おわり)
この解の結果、以下の式が成り立つのも不思議なことである。
【問2】
赤玉3個、白玉3個、黒玉3個、計9個の玉が入った袋の中から、同時に3個の玉を取り出したとき、そのうち少なくとも1個が白玉である玉の組み合わせの数を、同じ色の玉でも玉を区別した、取り出した3つの玉の組み合わせの数を求めよ。
《解答の基本》
玉を選ぶ組み合わせの数の問題を解くための根本的な考え方は、以下の考え方である。
(1)全ての玉は1つ1つに名前が付いていて異なっていると考えるべき。その個性のある個々の玉に係わる計算によって問題を解くべき。
(2)計算は、必ず、それらの個性のある個々の玉に結び付けて行うべき。
【解答1】
9つの全ての玉を、赤1、赤2、赤3、白1、白2、白3、黒1、黒2、黒3と名付ける。
(1)少なくとも白1が含まれる玉の組み合わせの数は、
その組み合わせを限定する白1以外の他の8つの玉から2つの玉を選ぶあらゆる組み合わせの数の、
8C2
である。
(2)白1は含まず、少なくとも白2を含む玉の組み合わせの数は、
その組み合わせを限定する白1と白2以外の他の7つの玉から2つの玉を選ぶあらゆる組み合わせの数の、
7C2
である。
(3)白1は含まず、白2は含まず、白3を含む玉の組み合わせの数は、
その組み合わせを限定する白1と白2と白3以外の他の6つの玉から2つの玉を選ぶあらゆる組み合わせの数の、
6C2
である。
(4)以上の組み合わせの数の合計が、
少なくとも1個が白玉である玉の組み合わせについて、同じ色の玉でも玉を区別した場合の、玉の組み合わせの数であり、その数は、
8C2+7C2+6C2
である。
(解答おわり)
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赤玉3個、白玉3個、黒玉3個、計9個の玉が入った袋がある。この袋から同時に玉を3個取り出す。そうして取り出した3個の玉の色の組み合わせ毎に、その色の組み合わせの玉を選ぶ組み合わせの数を求めよ。
【解答】
(1)先ず、袋の中の9個の玉から3個の玉を取り出す場合の、3個の玉の組み合わせの総数は、
通りある。
すなわち、3つの玉の組合せを表す事象の連鎖の糸の総数が84本ある。
(2)次に、取り出した3個の玉の色分けのバラエティを、赤m個、白n個、黒t個という色分け事象の連鎖で表す。そして、総数84本の事象の連鎖の糸を、その色分け事象の連鎖で分類した枝に分けて束ねる。すなわち、玉の色分け事象の連鎖の枝毎に、対応する事象の連鎖の糸を束ねて編集した以下の樹形図を作成する。
この樹形図から、玉の色の組み合わせのバラエティの数(色分け事象の連鎖の数)は10通りあることがわかる。
しかし、各々の玉の色分けの枝(色分け事象の連鎖)に対応する玉の組み合わせの数は、以下に示す通りに、異なっている。
(2-1)3つの玉の色が全て同じ色の場合(1色)の枝は、3つの色から、その1つの色を選ぶ色のバラエティの3つの色の枝に分岐する。
その各色毎の枝における、その色の玉を3つ選ぶバラエティの数は、その色の3つの玉全部を選ぶ数であり、1つのみの組み合わせの数になる。
(2-2)3つの玉の色が2色の場合の枝は、2つの同じ色の玉を選ぶ第1の色を選ぶバラエティの数の3と、1つの玉を選ぶ第2の色を選ぶバラエティの数の2との積の、6つの色分布の枝に分岐する。
その色分布の各枝毎の、3個の玉を選ぶバラエティの数は、①第1の色の2つの玉を、第1の色の3つの玉から選ぶバラエティの数である3と、②第2の色の1つの玉を第2の色の3つの玉から選ぶバラエティの数である3との積の、9つのバラエティの数になる。
(2-3)3つの玉の色が全て異なる場合の枝は、色の偏りが無いので、その色のバラエティの数が1つだけなので、1つの色分布の枝に分岐する。
その色分布の枝の、玉を選ぶバラエティの数は、赤玉3つから1つを選ぶバラエティの数の3と、白玉3つから1つを選ぶバラエティの数の3と、黒玉3つから1つを選ぶバラエティの数の3との積の、27のバラエティの数になる。
(3)このように、玉の色分布の枝毎に、その色分布を生じる3つの玉を選ぶバラエティの数が異なる。
(解答おわり)
この解の結果、以下の式が成り立つのも不思議なことである。
【問2】
赤玉3個、白玉3個、黒玉3個、計9個の玉が入った袋の中から、同時に3個の玉を取り出したとき、そのうち少なくとも1個が白玉である玉の組み合わせの数を、同じ色の玉でも玉を区別した、取り出した3つの玉の組み合わせの数を求めよ。
《解答の基本》
玉を選ぶ組み合わせの数の問題を解くための根本的な考え方は、以下の考え方である。
(1)全ての玉は1つ1つに名前が付いていて異なっていると考えるべき。その個性のある個々の玉に係わる計算によって問題を解くべき。
(2)計算は、必ず、それらの個性のある個々の玉に結び付けて行うべき。
【解答1】
9つの全ての玉を、赤1、赤2、赤3、白1、白2、白3、黒1、黒2、黒3と名付ける。
(1)少なくとも白1が含まれる玉の組み合わせの数は、
その組み合わせを限定する白1以外の他の8つの玉から2つの玉を選ぶあらゆる組み合わせの数の、
8C2
である。
(2)白1は含まず、少なくとも白2を含む玉の組み合わせの数は、
その組み合わせを限定する白1と白2以外の他の7つの玉から2つの玉を選ぶあらゆる組み合わせの数の、
7C2
である。
(3)白1は含まず、白2は含まず、白3を含む玉の組み合わせの数は、
その組み合わせを限定する白1と白2と白3以外の他の6つの玉から2つの玉を選ぶあらゆる組み合わせの数の、
6C2
である。
(4)以上の組み合わせの数の合計が、
少なくとも1個が白玉である玉の組み合わせについて、同じ色の玉でも玉を区別した場合の、玉の組み合わせの数であり、その数は、
8C2+7C2+6C2
である。
(解答おわり)
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