2011年4月21日木曜日

第4講2節 加法定理(等式の証明(3))

佐藤の数学教科書「三角関数」編の勉強

【問1】定数A,B,Cと変数θであらわされる等式
Asinθ+Bcosθ+C=0 (式1)
がすべてのθに対して成り立つための条件は、
A=B=C=0 (式2)
であることを示せ。

【注意】
この問題は、A,B,Cが定数であって、変数θといっしょには変化しないことが問題のポイントです。
もし、A,B,Cがθともに変化する変数でも良いなら、
例えば、A=cosθ, B=-sinθ, C=0でも、式1が成り立つ。
A,B,Cがθとともに変わらない定数という条件が付いているからこそ、式1が成り立つようなAとBとCは、式2のように、すべて0にならなければならないのです。

定数A,B,Cについて変数θの全ての値で式1が成り立つということは、式1が、x=xや1+x=x+1という式と同じような恒等式であるということを意味します。
式1のcosθを何倍しても、どんな定数Cを加えても、sinθになることは無いので、これが恒等的に成り立つには0=0という式、すなわち、A=B=C=0しか無いということがわかります。

一度、これを学んだ人は、次回からは、こういう答えでも良いと思います。
(入学試験では、こういう答えで良いだろうと考えます。)
高校生は、最初は、この基礎知識を自分で確認して学ぶために、1回は、これを証明してみせなければなりません。
Ax+Bx+C=0が全てのxに対して成り立つ条件も、
A=B=C=0です。
これも、最初に学んだときに、自分で証明してみたのではないかと思います。

(証明開始)
式1に、θ=0を代入する。
0+B+C=0 (式3)
式1に、θ=π/2を代入する。
A+0+C=0 (式4)
式1に、θ=πを代入する。
0-B+C=0 (式5)
式3+式4を計算する。
2C=0
C=0 (式6)
式6を式3に代入する。
B=0
式6を式4に代入する。
A=0
∴ A=B=C=0
(証明おわり)

【問2】定数A,B,Cと変数θであらわされる等式
Asinθ+Bsin(θ+2π/3)+Csin(θ+4π/3)=0 (式7)
がすべてのθに対して成り立つための条件を求めよ。

0=Asinθ+Bsin(θ+2π/3)+Csin(θ+4π/3)
0=Asinθ
+B{sinθcos(2π/3)+cosθsin(2π/3)}
+C{sinθcos(4π/3)+cosθsin(4π/3)}
0=Asinθ+B{sinθ(-1/2)+cosθ(√3/2)}
+C{sinθ(-1/2)+cosθ(-√3/2)}
0={A-(B/2)-(C/2)}sinθ
+{(√3B/2)-(√3C/2)}cosθ (式8)

式8に、θ=0を代入する。
0+{(√3B/2)-(√3C/2)}=0
B-C=0
B=C (式9)
式8に、θ=π/2を代入する。
A-(B/2)-(C/2)=0
A-(1/2)(B+C)=0 (式10)
式10に式9を代入する。
A-C=0
A=C
∴ A=B=C (式11)
(検算)
式11を式8に代入すると、
0=0
たしかに、式11が求める条件である。

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