中学生の時は、無数に解がある連立方程式は、
「解が無数にある」と言えば答えになっていました。
しかし、高校生になると、そのような答えでは不十分な答えになります。
例えば、以下の様な問題を解いてみます。
【問題1】
以下の連立方程式を解け。
【解答】
以上の計算により、式1と式2と式3の連立方程式に等価な連立方程式である、式4と式5と式6との連立方程式が得られました。
(式4と式5と式6を使って式1と式2と式3を再現することが可能です→補足1。)
ここで、式6は、式1の全ての変数をyに置き換えて、変数yだけの式にして、変数yの値を求めようとした式です。
この式6でyの値が定まらないので、yの値は不定です。よって、yの値は、任意の値を取ることができます。
ゆえに、問題の解は、
任意の定数tに関して:
になります。
(解答おわり)
(補足1)
式4から式6を使って、以下のようにして式1から3を導き出すことができます。
先ず、式1~3を使って式4~式6を導き出す計算を再現します。
(1)×2-(2):
3x-6y=0, (4')
(1)-(3)×2:
ー3y+z=0, (5')
(1)ー(4')×(2/3)+(5'):
4y-yー3y=0,
0y=0, (6')
次に、この計算を逆にたどって、式4’~6’を使って式1~3を導き出す式を求めます。
(1)=(6')+(4')×(2/3)-(5'), (1)
(2)=-(4')+(1)×2
=-(4')+((6')+(4')×(2/3)-(5'))×2
=(4')×(1/3)+(6')×2-(5')×2, (2)
(3)=( (5')-(1))×(-1/2)
=(5')×(-1/2)+(1)×(1/2)
=(5')×(-1/2)+((6')+(4')×(2/3)-(5'))×(1/2)
=-(5')+(6')×(1/2)+(4')×(1/3), (3)
この様に、式1~式3が、式4~式6を使って再現できる。
そのため、式4~式6の連立方程式は、式1~式3の連立方程式に等価です。
(補足2)
式1~式3に対して、それらの式の和で作った式4~式6が等価な連立方程式と言えるのは、上の式の様に、式4~式6の式の和で式1~式3が作れるからです。その式を作る前に、式1~式3に対して、それらの式の和で作った式4~式6が等価な連立方程式と言えるか否かを判定できる条件は、大学に進学して線形代数学を学ぶことで学ぶことができます。
詳しい内容は、その線形代数学で学んで欲しいと思いますが、式4~式6が、式1~式3の持つ式の特徴を余さず受け継いでいるように作られているか否かによって、式4~式6が式1~式3に等価な連立方程式と言えるか否かが定まります。
(式6が上の説明の様に作られずに、単に(1)-(1)で式6を作って0=0が得られるのが当たり前の計算する場合は、そうして作る式には、式1~式3の持つ特徴が受け継がれません)
上の式の変形の様に、1つの変数で他の変数1つ1つを表わす式を作って、最後に、その式を元の式の1つ(どの式でも良い)に代入して1つの変数だけで表わした式6を作れば、それらの式4~式6の連立方程式は、その式6が0=0という式になったとしても、元の式1~式3の連立方程式に等価な連立方程式になります。
(補足3)定数と未知数の定義。
未知数→方程式の中で気にする数。
定数→方程式の中で気にしない数。
という違いがありますが、定数と未知数の区別はあいまいです。
問題の3つの式から成る連立方程式は、3つの変数x,y,zに関して、無数の解がある連立方程式です。
このように解が無数にある連立方程式というものは、その変数のうちの1つの変数yを定数tであると考えて、残った未知数xとyを定数tを使った式で表す解:
を解とする連立方程式であると解釈する事ができます。
よって、この式が解になります。
リンク:
中学数学の目次
高校数学の目次
「解が無数にある」と言えば答えになっていました。
しかし、高校生になると、そのような答えでは不十分な答えになります。
例えば、以下の様な問題を解いてみます。
【問題1】
以下の連立方程式を解け。
【解答】
以上の計算により、式1と式2と式3の連立方程式に等価な連立方程式である、式4と式5と式6との連立方程式が得られました。
(式4と式5と式6を使って式1と式2と式3を再現することが可能です→補足1。)
ここで、式6は、式1の全ての変数をyに置き換えて、変数yだけの式にして、変数yの値を求めようとした式です。
この式6でyの値が定まらないので、yの値は不定です。よって、yの値は、任意の値を取ることができます。
ゆえに、問題の解は、
任意の定数tに関して:
になります。
(解答おわり)
(補足1)
式4から式6を使って、以下のようにして式1から3を導き出すことができます。
先ず、式1~3を使って式4~式6を導き出す計算を再現します。
(1)×2-(2):
3x-6y=0, (4')
(1)-(3)×2:
ー3y+z=0, (5')
(1)ー(4')×(2/3)+(5'):
4y-yー3y=0,
0y=0, (6')
次に、この計算を逆にたどって、式4’~6’を使って式1~3を導き出す式を求めます。
(1)=(6')+(4')×(2/3)-(5'), (1)
(2)=-(4')+(1)×2
=-(4')+((6')+(4')×(2/3)-(5'))×2
=(4')×(1/3)+(6')×2-(5')×2, (2)
(3)=( (5')-(1))×(-1/2)
=(5')×(-1/2)+(1)×(1/2)
=(5')×(-1/2)+((6')+(4')×(2/3)-(5'))×(1/2)
=-(5')+(6')×(1/2)+(4')×(1/3), (3)
この様に、式1~式3が、式4~式6を使って再現できる。
そのため、式4~式6の連立方程式は、式1~式3の連立方程式に等価です。
(補足2)
式1~式3に対して、それらの式の和で作った式4~式6が等価な連立方程式と言えるのは、上の式の様に、式4~式6の式の和で式1~式3が作れるからです。その式を作る前に、式1~式3に対して、それらの式の和で作った式4~式6が等価な連立方程式と言えるか否かを判定できる条件は、大学に進学して線形代数学を学ぶことで学ぶことができます。
詳しい内容は、その線形代数学で学んで欲しいと思いますが、式4~式6が、式1~式3の持つ式の特徴を余さず受け継いでいるように作られているか否かによって、式4~式6が式1~式3に等価な連立方程式と言えるか否かが定まります。
(式6が上の説明の様に作られずに、単に(1)-(1)で式6を作って0=0が得られるのが当たり前の計算する場合は、そうして作る式には、式1~式3の持つ特徴が受け継がれません)
上の式の変形の様に、1つの変数で他の変数1つ1つを表わす式を作って、最後に、その式を元の式の1つ(どの式でも良い)に代入して1つの変数だけで表わした式6を作れば、それらの式4~式6の連立方程式は、その式6が0=0という式になったとしても、元の式1~式3の連立方程式に等価な連立方程式になります。
(補足3)定数と未知数の定義。
未知数→方程式の中で気にする数。
定数→方程式の中で気にしない数。
という違いがありますが、定数と未知数の区別はあいまいです。
問題の3つの式から成る連立方程式は、3つの変数x,y,zに関して、無数の解がある連立方程式です。
このように解が無数にある連立方程式というものは、その変数のうちの1つの変数yを定数tであると考えて、残った未知数xとyを定数tを使った式で表す解:
を解とする連立方程式であると解釈する事ができます。
よって、この式が解になります。
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中学数学の目次
高校数学の目次
(1) ただ 1 組の解をもつ 2 元連立一次方程式(2 変数の連立一次方程式)の例を
返信削除1 つ作れ.
(2) 無数の解をもつ 2 元連立一次方程式(2 変数の連立一次方程式)の例を 1 つ
作れ.
(3) 解をもたない 2 元連立一次方程式(2 変数の連立一次方程式)の例を 1 つ
作れ.
2. 2 変数の一次方程式 1 つは,(x, y) 平面上の直線に対応する.問題 1. の
(1)~(3) それぞれの例題について,作った例がなぜそのような解の個数
になるかを,平面での作図によって説明せよ.
この(2)、(3)の例と証明わかりますか?
(2) 無数の解をもつ 2 元連立一次方程式
返信削除x-y=0,
2x-2y=0,
(3) 解をもたない 2 元連立一次方程式
x+y=0,
x+y=1,