数Ⅲ 「いろいろな曲線」
エクセル表計算ソフトの勧め
楕円の式は数Ⅲで学びます。
回転した楕円の式もあらわせます。
【問題】
以下の式1の楕円と式2の楕円が接するようにβを定めよ。
【解答1】
下図は、2つの楕円のグラフをエクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわしたグラフです。
とにかく楽に問題を解く方法を探すのが「数学の心」 なので、
エクセル表計算ソフトを使えば問題を解くのが楽になるなら、
そのソフトを大いに使うべきです。
上の楕円の中心のY座標 β を少しづつ変えて、楕円同士が接触する場合の楕円の中心のY座標 β を求めてみます。
エクセル表計算ソフトを使って、
2つの楕円が接触する場合が、近似的に、
β=3.35
の場合であることを求めることができました。
式1の楕円と式2の楕円の寸法を定めてから、解の β を計算しようとすると:
(1)図形が交差する条件を表した4次方程式を書いて、
(2)次に、図形が接する条件を表した3次方程式を書いて、
(3)両方の方程式が共通する解を持つものとして、ユークリッドの互除法で、順次に方程式の次数を下げていき、最後に β のみの式を求める。
この方法で β の条件をあわらす方程式を計算するのは、(3)の計算をしているうちに、βの式がどんどん複雑になって、とても処理しきれない、大変難しい問題でした。
それに対して、円の寸法を定めずに、
(1)図形の接点Aを定める。
(2)A点での接線の傾きを求める。
(3)そのA点で接する円の寸法と円の中心座標を計算する。
方法ならば、スムーズに計算が進みます。
以下に、この方法で解く計算手順を書きます。
【解答2】
以下の式2の楕円の形を変えるパラメータ r を導入する。そして接点Aのx座標を定め、その接点Aで楕円2が楕円1に接触するように種々のパラメータを定める式を計算することにする。
すなわち、楕円同士の接点Aのx座標をαとした場合の各パラメータを計算する式を以下で求める。
(1)先ず、楕円1の接点での傾きの式を求める。
式1×8:
(2)次に、楕円2の接点での傾きの式を求める。
式2×4:
(3)楕円1と2の接点Aでの傾きが等しいとする。
この式9は、パラメータβを接点のx座標とy座標から計算する式である。
(4)次に、楕円1の接点AでのY座標を計算する。
この式10は、接点AのY座標を計算する式である。
このうち、楕円2が一番高い位置で楕円2に接する場合をあらわす以下の式11を採用する。
(5)次に、接点Aで接する楕円2の寸法のパラメータ r を接点Aの座標で表す式を計算する。
以上の計算で得た、接点Aのx座標αを最初に決めた場合に、その接点Aで楕円1と2が接する場合の各パラメータを与える式を以下に整理する。
接点Aのx座標αの値を変えて、接点Aで接する楕円2の寸法のパラメータ r が1になる場合をエクセル表計算ソフトを使って計算した結果、以下の値を得た。
以上の計算の結果、
式1であらわされる楕円と、式2の楕円でr=1で定められる楕円とが接する場合のβの値は、約3.36である。
(解答おわり)
リンク:
高校数学の目次
エクセル表計算ソフトの勧め
楕円の式は数Ⅲで学びます。
回転した楕円の式もあらわせます。
【問題】
以下の式1の楕円と式2の楕円が接するようにβを定めよ。
【解答1】
下図は、2つの楕円のグラフをエクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわしたグラフです。
とにかく楽に問題を解く方法を探すのが「数学の心」 なので、
エクセル表計算ソフトを使えば問題を解くのが楽になるなら、
そのソフトを大いに使うべきです。
上の楕円の中心のY座標 β を少しづつ変えて、楕円同士が接触する場合の楕円の中心のY座標 β を求めてみます。
2つの楕円が接触する場合が、近似的に、
β=3.35
の場合であることを求めることができました。
式1の楕円と式2の楕円の寸法を定めてから、解の β を計算しようとすると:
(1)図形が交差する条件を表した4次方程式を書いて、
(2)次に、図形が接する条件を表した3次方程式を書いて、
(3)両方の方程式が共通する解を持つものとして、ユークリッドの互除法で、順次に方程式の次数を下げていき、最後に β のみの式を求める。
この方法で β の条件をあわらす方程式を計算するのは、(3)の計算をしているうちに、βの式がどんどん複雑になって、とても処理しきれない、大変難しい問題でした。
それに対して、円の寸法を定めずに、
(1)図形の接点Aを定める。
(2)A点での接線の傾きを求める。
(3)そのA点で接する円の寸法と円の中心座標を計算する。
方法ならば、スムーズに計算が進みます。
以下に、この方法で解く計算手順を書きます。
【解答2】
以下の式2の楕円の形を変えるパラメータ r を導入する。そして接点Aのx座標を定め、その接点Aで楕円2が楕円1に接触するように種々のパラメータを定める式を計算することにする。
すなわち、楕円同士の接点Aのx座標をαとした場合の各パラメータを計算する式を以下で求める。
(1)先ず、楕円1の接点での傾きの式を求める。
式1×8:
(2)次に、楕円2の接点での傾きの式を求める。
式2×4:
(3)楕円1と2の接点Aでの傾きが等しいとする。
(4)次に、楕円1の接点AでのY座標を計算する。
この式10は、接点AのY座標を計算する式である。
このうち、楕円2が一番高い位置で楕円2に接する場合をあらわす以下の式11を採用する。
(5)次に、接点Aで接する楕円2の寸法のパラメータ r を接点Aの座標で表す式を計算する。
以上の計算で得た、接点Aのx座標αを最初に決めた場合に、その接点Aで楕円1と2が接する場合の各パラメータを与える式を以下に整理する。
以上の計算の結果、
式1であらわされる楕円と、式2の楕円でr=1で定められる楕円とが接する場合のβの値は、約3.36である。
(解答おわり)
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