(3つのグラフの交差点の重なりの有無の判定問題)
【難問】
以下の3つの式であらわされる3つのグラフの全てが通る点が存在するか否かを判定せよ。
【解答の方針】
先ず、この問題のグラフを描いてみます。
すると以下のグラフが得られます。
このようにグラフを描くと3つのグラフ全てが通る点は1つも存在しないことがわかります。
この問題は難問ですので、この図を描けたら、
「図から、3つのグラフ全てが通る点は1つも存在しないことが分かる」
と解答しておきます。
この問題を解く時間的余裕がある場合は、この問題が含む以下の落とし穴に注意しましょう。
(1)どれか2つのグラフの交点を求めて、その交点を残りのグラフの式に代入して、その計算結果が式を満足しないことを確認する方法が考えられます。
しかし、この問題は「難問」として作られているので、グラフの交点を計算するためには4次方程式を解かなければならない。そして、1つの交点が計算できても、残りの交点は難しい無理数の式でしか解けない。
その解は、少なくとも3次方程式以上の解の公式を使わないと交点が計算できない。その解の公式は複雑なので、それを知っていても、その公式を使っている間に試験時間が終わってしまう。
この問題はそういう問題です。
(2)この問題は、上図の様に図を描いて解くか、
又は、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うことで解けます。
1変数の2つの方程式が共通の解を持つ場合では、
その2つの方程式に、ユークリッドの互除法を適用して、
最終的に定数項になる余りが0になるか否かで、
【難問】
以下の3つの式であらわされる3つのグラフの全てが通る点が存在するか否かを判定せよ。
【解答の方針】
先ず、この問題のグラフを描いてみます。
すると以下のグラフが得られます。
このようにグラフを描くと3つのグラフ全てが通る点は1つも存在しないことがわかります。
この問題は難問ですので、この図を描けたら、
「図から、3つのグラフ全てが通る点は1つも存在しないことが分かる」
と解答しておきます。
この問題を解く時間的余裕がある場合は、この問題が含む以下の落とし穴に注意しましょう。
(1)どれか2つのグラフの交点を求めて、その交点を残りのグラフの式に代入して、その計算結果が式を満足しないことを確認する方法が考えられます。
しかし、この問題は「難問」として作られているので、グラフの交点を計算するためには4次方程式を解かなければならない。そして、1つの交点が計算できても、残りの交点は難しい無理数の式でしか解けない。
その解は、少なくとも3次方程式以上の解の公式を使わないと交点が計算できない。その解の公式は複雑なので、それを知っていても、その公式を使っている間に試験時間が終わってしまう。
この問題はそういう問題です。
(2)この問題は、上図の様に図を描いて解くか、
又は、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うことで解けます。
1変数の2つの方程式が共通の解を持つ場合では、
その2つの方程式に、ユークリッドの互除法を適用して、
最終的に定数項になる余りが0になるか否かで、
共通の解を持つか否かを判定します。
(3)この問題でも、2つのグラフの方程式から変数を1つ消去して1変数の方程式(それは4次方程式になる)を求めることができる。
(3)-1:グラフ1とグラフ2の交点のx座標の方程式を求める。
(3)-2:グラフ2とグラフ3の交点のx座標の方程式を求める。
その2つの方程式にユークリッドの互除法を適用して、2つの方程式が共通する解があるか否かを判定できる。
しかし、その計算は4次式を作って、その4次式にユークリッドの互除法を適用するので、方程式の次数が高いので計算が複雑で苦労します。
(4)そのため、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うことで、
方程式の次数をさほど上げないままで計算する楽な計算により、共通解の有無を判定します。
【解答】
先ず、方程式同士を引き算して以下の式4を作ります。
この式4は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xyを、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
次に、以下の式5を作ります。
この式5は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
この式6は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項yの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
また、方程式4、5、6の3つは、元の式1、2、3を置き換えた式の組であって、式1、2、3で解ける問題は、式4,5,6で解けます。
次に、この式4,5,6に含まれる2次の項も、式同士を引き算して次数を下げます。その次数の下げ方は、以下の技術を使います。
式4にxを掛け算した式を作ると、その式は、式4,5,6が適用できる式に変わるので、以下の互除法によって、式の次数を下げることができます。
こうして、式4,5,6を使った互除法で式の次数を下げて1次式9が得られました。
式4,5,6の組を置き換える他の1次式を、
この式9にxを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することで作ります。
更に式9にyを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することでもう1つの1次式を作ります。
この3つの式9、11、13の共通解が、 元の式1,2,3の共通解です。
しかし、この式9と式13を式11に代入すると、以下の式14のように、式11が満足されません。
そのため、この式9、11、13は共通の解を持ちません。
よって、式1,2,3は共通の解を持たない。
(解答おわり)
次に、以下の式6を作ります。
また、方程式4、5、6の3つは、元の式1、2、3を置き換えた式の組であって、式1、2、3で解ける問題は、式4,5,6で解けます。
次に、この式4,5,6に含まれる2次の項も、式同士を引き算して次数を下げます。その次数の下げ方は、以下の技術を使います。
式4にxを掛け算した式を作ると、その式は、式4,5,6が適用できる式に変わるので、以下の互除法によって、式の次数を下げることができます。
こうして、式4,5,6を使った互除法で式の次数を下げて1次式9が得られました。
式4,5,6の組を置き換える他の1次式を、
この式9にxを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することで作ります。
更に式9にyを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することでもう1つの1次式を作ります。
こうして、式4,5,6を置き換える3つの1次式の組が作れました。この3つの式は、式1,2,3の次数を1つ下げた式の組です。
しかし、この式9と式13を式11に代入すると、以下の式14のように、式11が満足されません。
よって、式1,2,3は共通の解を持たない。
(解答おわり)
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