2017年8月16日水曜日

連続関数の定義

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「微分・積分」の勉強
 高校2年生から、極限・微分・積分の「意味がわからない」「つまらない」「教わる計算方法が正しいと言える理由(証明)がわからない」で数学の学習から脱落する高校2年生が多いらしい。
 その脱落の原因を考えます。
 脱落する原因は、微分積分には歴史的に説明のあいまいさがある事、そして、日本の高校の微分積分の教育では、そのあいまいさを更にあいまいにして、異なる事を同じことだと言って説明を単純化したり、証明が難しい事は証明しないで、それが証明されたと感覚的に感じるようごまかして教え、その説明のおかしさに生徒が気付かないよう生徒の数学感覚を麻痺させるよう誘導している事が、脱落の原因だと思います。また、そのように数学感覚が麻痺したまま大学に入ると、大学で学ぶ正しい微分積分が全く理解できなくなります。

 公式を生徒に覚えさせるときに、間違ってはいるが覚えやすい事を生徒に覚えさせる事が、微分積分を生徒にやさしく覚えられるようにした親切な教育である、といった誤解があるから、教わる高校生が混乱することが原因で生徒が脱落するのではないかと考えます。
 ごまかしがある説明は、どう説明しても、論理的には筋が通りません。論理的には理解され得ない事ですので、数学センスのある学生には受け入れられず、それ以上一歩も前に進めなくなると思われます。

 数学の公式を覚える数学センスから考えると、嘘とごまかしは、数学を覚えにくくするので禁物なのです。なぜかと言うと、数学の公式を覚えるというのは公式を導き出す小さなヒントだけ覚えて、そのヒントから公式全体を導き出せるようにすることだからです。
 小さなヒントだけ覚えれば良いので多くの公式を覚える量が本当に少なくて済み、覚えるのが楽になります。
 しかし、嘘とごまかしによっては、そこから正しい公式全体を導き出せ無くなります。そのような不純物(嘘、ごまかし)が心に入ると、もう数学の力は失われてしまい、何もわからなくなります。そのため、数学センスのある学生には、嘘とごまかしは受け入れられないのです。

 数学センスのある学生が学習を一歩も前に進めることができなくなることが無い、安心して微分積分の勉強を進めることができる、ごまかしの無い本は、高校生用の教科書や参考書なのでは無く、大学1年生向けの参考書です。

 特に、微分積分の命綱を握っているのが
連続関数の概念です。
その連続関数の高校数学での定義が間違っている事が、微分積分がわからなくなる原因ではないかと考えます。
 連続関数の定義が間違っているので、連続関数という言葉を使ったあらゆる定理が無意味になります。また、その無意味になった定理を少しでも使ったあらゆる定理が無意味になります。

 その連続関数の正確な定義を把握し、頭を整理しましょう。 

下図の3つの原始関数F(x)が連続関数です。
1つながりのグラフが1つの連続関数です。
上図のグラフでは3つの別々の連続関数があります。

 連続関数について、しっかりした説明が欲しいと思っている人には、参考書として、学生が微分積分を無駄なく学べるよう工夫がこらされている大学生向けの参考書:小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」をお勧めします。その本の80ページから88ページまで親切丁寧に連続関数を説明していますので、是非、そのページだけでも一読する事をお勧めします。

(微分積分を使いものにする言葉について)
 数学者の小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」では、微分積分を使いものになる道具にするため、数学の定理で連続関数を使うときに必ず使う形に整合させて連続関数を定義しています。すなわち、連続関数という言葉を、連結区間で1つながりに連続する関数と定義しています。
 また、使いものにならなくなっている「不連続点」と言われている言葉を使わず、微分積分の概念の理解のために役立つ言葉で、連続点以外の点をあらわす「連続で無い点」という言葉を使っています。そのため、当ブログでも、小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」に従って、「不連続点」という言葉は使わず、「連続で無い点」という言葉を使います。
(不連続点の当初の定義も、連続で無い点の定義と同じでした。藤原松三郎の「微分積分学 第1巻」によると、「f(x)がx=ξで連続でない場合に、x=ξをf(x)の不連続点という。」と定義されていました。)

(注意)連続関数の定義には、
(1)第1の定義の連続関数:
(連結した)開放された区間(a<x<b)で連続な関数f(x)。その開放区間内のどの点でも完全に連続な関数。
すなわち、両端が開放された連結区間で1つながりに連続する関数。
(2)第2の定義の連続関数:
(連結した)閉区間( a≦x≦b)で連続な関数。a<x<bとなるどの点でもf(x)が完全に連続。x=aとx=bとの端点では、片側連続である関数f(x)。
すなわち、端点を持つ連結区間で1つながりに連続する関数。
との2通りの定義があるので要注意です。

《区間という用語の意味》
 また、「区間」という数学用語は、実数の集合として定義されている用語である事に注意が必要です。
a≦x≦bを満足するxの区間という表現は、a≦x≦bの範囲内の全ての実数xという意味です。
-∞<x<∞という区間もあります。
区間はxの値の範囲を限定するためのa≦x≦bという式とは意味が異なることに注意する必要があります。
(A)「0≦x≦2の区間の変数xで定義された関数f(x)がその区間の各点で連続であるとき,f(x)は連続関数である」という文では、
f(x)は、0≦x≦2の区間で1つながりに連続した関数f(x)として定義されます。
一方で、
(B)「変数xの0≦x≦2の範囲内の値で関数f(x)が定義されていて、その関数f(x)が定義域の各点で連続であるとき,f(x)は誤解された連続関数である」という文では、f(x)は、例えば、
0<x<1で f(x)=0, この定義域内の各点で連続。
1<x<2で f(x)=1, この定義域内の各点で連続。
結局、0≦x≦2の範囲内の全ての定義域の各点で連続な誤解された連続関数f(x)として定義されます。
 この例の様に、「区間」という用語は変数xの集合をあらわす用語であって、変数xの範囲をあらわす用語では無いことに注意する必要があります。

 区間a≦x≦bが命題の中に記載されている場合は、その範囲内の全ての実数xについて命題を検討する必要があります。被積分関数f(x)が定義されていない変数xの点があっても、その点も、その命題が検討されるべき点の1つです。

【連続関数の誤った定義が問題を起こしている】
 高校の教科書では「定義域」という言葉を使って、
「関数 f(x) が、定義域のすべての x の値で連続であるとき、 f(x) は連続関数である、という。」 
と書かれていると思います。
 しかし、中学生のときから教わって来た「定義域」という言葉の定義が、高校以上の数学では、所定の区間を指すだけではない、様々な場合を含むように変わりました。
変数が自然数だけの関数の定義域は自然数だけといったぐあいです。
定義域が自然数だけの関数の連続性を考えるのは、とても不自然です。


なお、y=f(x) ≡ 1/xは、x=0で不連続ですが、
x=0での関数値が無い、すなわち、x=0は定義域に含まれない。
そして、x=0以外の、全ての定義域の点で連続なので「連続関数」と呼ばれています。
しかし、定義域という言葉は、関数f(x)の値が存在する変数xの値の集合の事であって、その集合に含まれないxの値であっても、変数xの数直線上の値は存在します。
(定義域のあるxの値に対しf(x)の値が存在しないと関数を決めるだけで、どの変数xの値も定義域から排除できます)
xの値の所定区間において、x=0の値に対してf(x)の値が無いので、x=0において関数f(x)は連続ではありません。そのため、f(x)を「連続関数」と呼ぶには違和感があります。

(注意)
「不連続点」の定義は、その不連続な値で関数値f(x)がある事と決められているため、上の例のx=0のように関数値f(0)が存在しない点は不連続点とは呼ばれません。
 連続点は数学の重要な概念であり、数学的に厳密に定義されています。不連続点という言葉は、その重要な連続点の定義に従属して、その反対の性質を持つ点として定義する必要があります。
 しかし、「不連続点」の定義では、そうせず、たいした根拠も無く、上の例のように関数値が存在しない点は「不連続点」とは呼ばず、連続点の概念とは無関係な言葉として定義されています。
 そのように定義した「不連続点」という概念によっては、上のf(x)≡1/xという関数の例のように、xのある値x0でf(x0)が存在しないことで関数がx=x0で連続で無いという関数の不連続性が把握できなくなっています。
 数学センスがある学生は、関数の連続点の否定を表すのではない「不連続点」という言葉は数学的に無意味で数学研究に役立たないと見抜き、「不連続点」という言葉は使わず別の言葉「連続で無い点」を自分で独自に定義して自分の研究に役立てると思います。


 そのため、当ブログでは、上の例のx=0の点は、連続で無い点と呼び、「不連続点」という不完全な言葉は使わない事にします。(不連続点の当初の定義も、連続で無い点の定義と同じでした。藤原松三郎の「微分積分学 第1巻」によると、「f(x)がx=ξで連続でない場合に、x=ξをf(x)の不連続点という。」と定義されていました。)

また、連続で無い点が除去されて定義域から除外するだけで、定義域の全てのxで連続であるから連続関数とするなるならば、下図のように:
xが整数の点が除外され、
整数で無いxについては、
y=1
という、 
xが整数の点が定義されていない、長さ1のグラフの集合の切れ切れのグラフの関数が考えられます。
(中学生のときには、その様な関数は教えられていませんでした。)
この切れ切れのグラフの関数も、定義域内のxで連続なので、連続関数という事になってしまい、不自然です。
これを連続関数とみとめてしまうと、
分母が10000の有理数n/10000の点を全て除去した関数も、定義域内のxで連続なので、連続関数であるとする事になってしまいます。

また、下図のノコギリ状の関数は不連続関数ですが:
上図の関数g(x)の不連続点のx=0.5, 1.5, 2.5等を全て除去した関数f(x)を作れば、
その関数f(x)も、定義域内のxで連続なので連続関数という事になってしまい、不自然です。
しかも、事態が深刻なのは、
「連続関数を積分した式はすべて微分可能である」
という定理に、この切れ切れのノコギリ状の連続関数f(x)を適用した場合です。
f(x)を積分した関数F(x)を求めてみます。

この関数F(x)を微分すると、x=0.5, 1.5, 2.5等では、F(x)の微分係数が計算できません。
それは、「連続関数を積分した式はすべて微分可能である」という定理と矛盾した結果になってしまいます。
すなわち、定理:「連続関数を積分した式はすべて微分可能である」は、この反例によって否定されてしまうという深刻な問題が起きます。
 そういう問題に直面した高校生に心から同情します。

 連続関数を定義域で連続な関数として定義する事の重要な第1の欠陥は、連続関数という言葉を使ってあらわされている全ての定理は、それとは異なって定義された連続関数に対して成り立つ定理であるから、それらの定理全体を無視することを強いる事だからです。
 第2の欠陥は、連続関数を定義域で連続な関数として定義する事ができても、それによって定義された「連続関数」は、何ら数学的に特徴的な関数を定義したことになっていない、数学の研究には何も役立たない無意味な定義だという欠陥があります。

このような誤った連続関数の定義が教科書に書かれていたのは以下の原因によると考えられます。 

[室蘭工業大学 山口 格] “論証"・論証"とやかましくいっておきながら,微積のところへ来ると,とたんにいいかげんな議論でごまかしている。一ーまた高校ではごまかさざるを得ないだろう。高校数学の目的は生徒のあたまを混乱させることにあるのだろうか。

 現在の高等学校の教科書は,積分の概念の説明を回避している。


 1997年からは、日本の高校の数学IIで面積が無定義に用いられという、数学センスを否定する蛮行が行なわれた。そして、関数f(x)のグラフとx軸で囲まれる領域の面積を,x方向で微分するともとの関数f(x)になり、面積の微分がf(x)となるという本末転倒なことを教えるようになった。

 また、大学で学ぶ、正しい連続関数の定義の知識は、高校の微分積分の教義から見れば異端の知識です。そのため、それを知っていることを隠してください。
 ガリレオ・ガリレイが「太陽が地球の周りを回っているのでは無く、地球の方が動いている」と言ったときにどのような目にあったかの歴史を学んでください。
 くれぐれも、授業中に、先生や生徒が間違った連続関数の定義を使っているときに、その誤りを指摘したりしないように、慎重に、周りの空気を読んで行動してください。自分の身が高校数学から異端審問され無いように大人の対応をしてください。ただし、この誤りは、連続関数に係る定理に通用しませんが、、、
 この助言に従い「空気を読む」先輩や「空気を読む」数学の先生が、このように誤った情報が教え続けられるように守り、維持して来たとは思いますが、仕方がありません。

 このような、数学センスに反する無価値な情報をおぼえることを強制された場合、それを覚えることを拒否して良いと考えます。
 一つの選択としては、理系に進むのを止めて文系に進むことがあります。
 しかし、数学が好きな学生には、それはできない、と考えます。
その学生のために、以下の様に連続関数を学ぶことを推薦します。

小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」で定義されている連続関数の定義のように、大学では、定義域として、実数を完全に含んで連結している1つながりの「区間」の全ての実数のxで定義されている関数f(x)に限って連続関数を定義しています。

「区間Iで定義された関数f(x)がその定義域の各点で連続であるとき,f(x)は連続関数であるという」

という表現が正しい連続関数の定義ですが、
ここで、「区間」という言葉が使われた時点で、それは1つながりの連結区間であって、それは、連続で無い点で分断された領域のことでは無い事に十分に注意する必要があります。
 複数の区間で定義された関数という意味では無く、1つの連結区間で定義された関数に限る、という意味です。
「区間Iで定義された関数f(x)がその区間Iの各点で連続であるとき,f(x)は連続関数であるという」
という文で覚えた方が定義の勘違いを防げるのではないかと思います。
 また、「区間」の定義は、その区間内に全ての実数が不足無く完全に入っている範囲であると定義されています。そのため、「区間で定義された関数f(x)」と言う文の意味は、「区間の範囲内の全ての実数xに対してf(x)の値が有限の値で存在している」という意味を持っています。

(1つ目の連続関数)
上図の関数で、連結区間x>0で定義されるy=1/xは(第1の定義の)1つながりの連続関数と定義されます。
(2つ目の連続関数)
上図で、連結区間x<0で定義されるy=1/xも(第1の定義の)1つながりの連続関数と定義されます。
これらの2つの連続関数は、それぞれ、連結区間で連続な1つながりのグラフの関数です。
それらの2つが連続関数という定義で充分と考えます。
 この2つの区間を合わせて1つの定義域にした関数は、もはや、連続関数では無いことに注意してください。

 以下の関数の例を考えると、2つの区間を合わせて1つの定義域にした関数が連続関数にならない例として分かり易いと思います。
(1つ目の連続関数)
連結区間x>0で定義されるy=(1/x)は(第1の定義の)1つながりの連続関数と定義されます。
(2つ目の連続関数)
連結区間x<0で定義されるy=-100も(第1の定義の)1つながりの連続関数と定義されます。
これらの2つの連続関数は、それぞれ、各関数が定義されている連結区間で連続な1つながりのグラフの関数です。
(定義域を合成すると)
 この2つの連続関数の定義域を合わせて1つの定義域(x≠0)にして定義した関数は、定義域内のどの点でも連続ではありますが、もはや、連続関数では無いことに注意してください。
1つにつながらない関数を連続関数と定義することは誤っています。

1/xという式があって、関数の定義域のxが、x≠0に定まるのではありません。
定義域x>0とf(x)=1/xとを組み合わせて、関数f(x)を定義するというのが、正確な関数の定義方法です。
定義域を定めない関数の定義は無意味な定義です。
式1/xがあるので関数の定義域が定まるというのも無意味な議論です。
x=0を定義域に入れたければ、f(0)=1というように関数を定義して、x≠0では、f(x)=1/xと定義すれば良いだけです。
x=1を定義域に入れたくなければ、
x≠0とx≠1では、f(x)=1/xと定義すれば良いだけです。
関数の定義域が、関数の式から導き出されると考えるような空理空論を避けるようにしてください。
関数の定義域は、関数を定めるために自由に定めるものであって、関数を定義する数式は、その関数値を定めるために補助的に使われる手段であって、定義域を定める元というものでは無いのです。
関数の定義域というものは、もっと自由に定められるものです。

そのため、高校生も、大学での正確な定義に合わせて、連続関数とは、
連結区間で1つながりに連続している関数の事と覚えると良いと考えます。
高校の先生の問題への解答には、自分が考える「区間」を、不正確ではありますが、「定義域」という言葉に置き換えて書けば良いと考えます。
定義域という言葉を、実数を完全に含む区間という言葉に置き換えて使うので、大分不正確なあいまいな言葉になりますが、仕方がありません。

定義域が、a≦x≦bである、、、
等と解答に書いて、区間という概念が損なわれないように工夫して解答を書いて欲しいと思います。
(大学の入試問題の解答に「区間」という言葉を使って解答するのは問題ありません。)

(数学者の本に聞いてみた)
小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」の80ページに連続関数の定義が書いてあり、連続関数の定義を明確に
(1)第1の定義の連続関数
 「連結な開区間で1つながりに連続している関数」
(2)第2の定義の連続関数
 「連結な閉区間で1つながりに連続している関数」
に限っています。
すなわち、連結区間で連続な1つながりの関数のみを連続関数と定義し、それ以外の連続関数の定義を排除しています。これは、微分積分の定理が連続関数を使うときに必ず使う形に整合させた連続関数の定義です。
 ちなみに、81ページに一言「有理式:f(x)/g(x)はg(x)=0なる点を除いて連続である。」と書いてありますが、この記述の少し前に、連結区間の全ての点でg(x)≠0なる1つながりの連続関数g(x)と1つながりの連続関数f(x)とで作った関数f(x)/g(x)は連続関数である、と記述しています。
 すなわち、連続関数は、どれも、1つながりに連続な関数とした定義を前提にし、g(x)=0なる点の右側の1つながりのグラフの連続関数と、g(x)=0なる点の左側の1つながりのグラフの連続関数とは、2つの別の連続関数と考える事を前提にして「有理式:f(x)/g(x)はg(x)=0なる点を除いて連続である。」と述べています。

 また、小平邦彦は「不連続点」という言葉は使わず、「連続で無い点」という言葉を使って、不連続点の替りにしています。有理式:f(x)/g(x)のg(x)=0なる点は、連続では無いのであるから、「連続では無い点」です。
関数y=1/xのx=0となる点は連続では無い点です。

【連続関数の定義と不連続点の定義のあいまいさ】
 積分で利用する原始関数は1つながりに連続な連続関数です。連続関数を連結区間で連続な関数であると定義するなら、連続関数は1つながりに連続している関数であると明確に定義できます。しかし、高校の教科書の定義である、
「関数 f(x) が、定義域のすべての x の値で連続であるとき、 f(x) は連続関数である、という。」
と定義するならば、1 つながりに連続している関数を複数合わせた関数も連続関数であると定義することになります。
そうすると、1つながりに連続している関数である原始関数を連続関数という言葉を使っては正しくあらわせなくなります。
 そういう連続関数の定義のあいまいさは、微分積分をわからなくしている原因の1つと考えます。

 また、上図の関数を2つに分ける分け目の点では、関数値が無限大に発散して関数値が定義されません。そういう、関数値が定義されていない点は定義されていないからという理由でその点が連続とも不連続とも言えないと定義しているようです。
 しかし、その分け目の連続で無い点では、関数値f(x0)が定義されていないので、以下の、点が連続する条件を満足していません。
関数の極限の
がf(x0)に等しい場合に、 
x0 で関数f(x)が連続であると定義する。(定義おわり)
 分け目の連続で無い点は、f(x0)が定義されていないので、この条件を満足していません。そのため、その点で連続で無い点です。
 しかし、その連続で無い点を、関数値が定義されていないから関数にかかわる定義ができず、不連続点であると言えないようです。連続で無い点は不連続点と定義すべきと思います。
(不連続点の当初の定義も、連続で無い点の定義と同じでした。藤原松三郎の「微分積分学 第1巻」によると、「f(x)がx=ξで連続でない場合に、x=ξをf(x)の不連続点という。」と定義されていました。)
 この理不尽さも、微分積分をわからなくしている原因の1つと考えます。
 当ブログでは、微分積分を分かり易くするため、数学者の小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」に従って、使い物にならなくなった「不連続点」という言葉を使わず、「連続で無い点」という言葉を使うようにします。

(連続関数の定義域の指定)
 また、連続関数は、所定区間の定義域とセットにして「連続関数」が定義され、その所定区間外で関数が連続で無い点を持つても良いことにも注意する必要があります。常に定義域とセットで連続関数を考えます。
上図の関数f(x)は、X=0とX=2で不連続ですが、
その0≦x≦2の区間内の部分の関数f(x)は、
閉区間0≦x≦2で定義された連続関数です(第2の定義の連続関数)。
 定義域に関する、このことも、小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」の82ページに書いてありました。

 不連続関数という表現は誤解を招く表現です。関数を扱う区間内に連続で無い点があれば「不連続関数」と表現できると思いますが、その連続で無い点を除外した区間でその関数は連続であって「連続関数」でもありますので、「不連続関数」という表現は不適切な表現であり、そういう表現は使わない方が良いと考えます。

【第1の定義の連続】
「微分積分学入門」(横田 壽)の39ページ近くに、連続の第1の定義が書いてあります。

極限を求める点が連続で無い点であっても定義される関数の極限、

を考えるときには、
x0 での関数f(x)の値f(x0)が定義されている必要はありませんでした。
また,x0 での関数f(x)の値 f(x0) が定義されていても、その値 f(x0) がx0 での極限値
と一致する必要もありませんでした。

そのように無制限な関数の条件に、新たに、
極限値とそこでの関数の値が等しいという条件を加えてみます。

そうすることは,以下で説明するように、
関数がある点で連続である
という条件を加えるという意味を持ちます.
【定義1.4 (連続) 】
 関数f(x) は少なくとも、微小な連結区間

x0 − δ<x<x0 + δ
の全ての点で定義されている.
(ここで、δは小さな正の実数)
が成り立つとき, f(x) はx = x0 で連続(continuous) であるという.

-----(定義の言い換え)----
 この定義をハッキリ把握するために、想像力を膨らませて、この定義を、以下の様に噛み砕いて自分の言葉で言い換えて定義を覚えてください。

(なお、この定義をかみ砕いて考える考え方が、小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」の80ページから81ページに詳しく書いてあります。)

(0)
 この、関数の1点での連続の定義は、関数の1点の近傍の幅を持った区間で連続を判定しています。
 すなわち、関数の連続を確認する点x=x0 については、その点の座標の周りに広がりを持つ区間の、少なくとも、x0 − δ<x<x0 +δ
(ここで、δは小さな正の実数)
という連結区間の全ての実数値xで関数f(x)が定義されていることが大前提です。
「区間」と言う場合は、それは1つの連結区間であって、その区間内の全ての実数が関数の定義域である事を意味します。
(1)
次に、
x0に近い(値x0も含む実数)xを考える。
(2)
x0から、正の値δの範囲内でずれる、x0も含む全ての実数xについてf(x)を考える。
 この定義における「全ての実数x」の意味は、例えば関数の変数xの定義域による変数xの値の制限も無視して、その制限に制約されずにx0から、正の値δの範囲内でずれる値の実数変数xは全て考慮することを意味します。
(3)
その全てのf(x)の値のバラツキの誤差を求める。
その誤差<εとする小さな正の値εでバラツキの範囲を定める。
すなわち、どの実数x(ただし、x=x0の場合も含む)の値の関数値f(x)についても、
-ε< (f(x)-f(x0))<ε
となる正の値εを定める。
(4)
xの値のx0からずれる範囲を定める正の値δを十分小さくすれば、
その範囲内の全ての実数値のx(値x0も含む)によるf(x)の値のバラツキが小さくなり、バラツキの範囲の値 ε がいくらでも小さくできるならば;
f(x)はx=x0 で極限値を持ち、かつ、その極限値がf(x0)に等しい。
その場合に、
関数f(x)は、
x=x0 で連続である。
すなわち、
が成り立つ場合に、関数f(x)はx=x0 で連続になります(第1の定義の連続)。

言い換えると、
「点x0でf(x)が連続である定義は、
どんなに小さい正の値εに対しても、
十分小さい正の値δを使ってxの区間を、
x0 − δ<x<x0 +δ (x=x0となる場合も含む)
に限定すれば、どのxの値でも、
-ε< (f(x)-f(x0))<ε
が成り立つようにできる事である。」
----(定義の言い換えおわり)----------- 


(注意1)このε-δ論法による連続の第1の定義は、
xの区間の x0 − δ<x<x0 +δ を使っていますので、その区間の全ての実数についてf(x)の値が存在する(定義されている)事を条件にしています。そのため、以下の例の様に関数値f(x)が区間で定義されていない場合は、連続であるとは定義しません。
x=0,1,2だけで定義された関数f(x)の例:
f(0)=10,
f(1)=11,
f(2)=12,
この関数f(x)は、
どんなに小さい正の値εに対しても、
正の値δ=0.5を使ってxの範囲(区間では無い)を、
1− δ<x<1 +δ

に限定すれば、
その範囲内のf(x)の定義域のxの値は、x=1のみになる。
その全てのxの値(x=1だけですが)に対して、
-ε< (f(x)-11)<ε
が成り立つようにできます。

ε=1/10000という小さなεの場合でも上の式が成り立ちます。対象となるxはx=1しか無いからです。

しかし、そうであっても、f(x)はx=1で連続ではありません。
連続の定義では、区間
1− δ<x<1 +δ
内の全て実数に対して、f(x)の値が存在する事を要請しているが、関数f(x)はその条件を満足しないからです。

(注意2)ここで、ε-δ論法が出て来ましたが、ε-δ論法というものは、εとδを使った極限の表現の手段であって、そのε-δ論法を使った「連続」の定義は、上の形の第1の連続の定義に限られません。
以下で説明する片側連続についても、第1の連続の定義とは形を変えた別のε-δ論法によって片側連続が定義されます。

【第2の定義の連続】
  【関数が閉区間(a≦x≦b)で連続という定義】
 閉区間(a≦x≦b)で定義された、第2の定義の連続関数f(x)は、多くの場面で使われます。
閉区間(a≦x≦b)で連続な連続関数f(x)と呼ばれますが、
その定義域の端点では、片側連続であり、両側からは連続していなくても閉区間で連続と定義しますので要注意です。
上図の関数f(x)は、X=0とX=2で不連続ですが、
その0≦x≦2の区間内の部分は、
「区間0≦x≦2で定義された関数f(x)が区間0≦x≦2で連続な連続関数である」
と言います(第2の定義の連続関数)。

(第2の定義の連続関数の端点での連続の定義)
(1)
 関数f(x)が、閉区間a≦x≦bで定義され、a<x<bの点でf(x)が連続であって、
(2)
 閉区間の端点bでは:
x → b− 0 またはx → b− と表わす左側極限値f(b-)がf(b)である左連続によって連続です。
すなわち、端点bでのグラフの点(b,f(b))が左側極限の点(b-,f(b-))と連続している(片側連続性)。

左連続の定義は、ε-δ論法によって以下の様に表現することができます。
どんなに小さい正の値εに対しても、
十分小さい正の値δを使ってxの区間を、
b-δ<x≦b (x=bとなる場合も含む)
に限定すれば、どのxの値でも、
-ε< (f(x)-f(b))<ε
が成り立つようにできるならば閉区間の端点x=bで連続である。

(3)
 閉区間の端点aでは:
x → a+ 0 またはx → a+と表わす右側極限値f(a+)がf(a)である右連続によって連続です。
すなわち、端点aでのグラフの点(a,f(a))が右側極限の点(a+,f(a+))と連続している(片側連続性)。

右連続の定義は、ε-δ論法によって以下の様に表現することができます。
どんなに小さい正の値εに対しても、
十分小さい正の値δを使ってxの区間を、
a≦x<a+δ (x=aとなる場合も含む)
に限定すれば、どのxの値でも、
-ε< (f(x)-f(a))<ε
が成り立つようにできるならば閉区間の端点x=aで連続である。

そういうふうに、閉区間(a≦x≦b)で定義された関数f(x)は、その閉区間の端点a,b間で連続な関数f(x)であると定義されています。

関数f(x)が右側極限や左側極限で区間の端点に片側連続性で連続につながっているので、そういう表現をする理由になっています。
-----第2の定義の連続関数の説明おわり-----------

 以下では、第1の定義の連続の説明に戻ります。

(不連続の事例1)
下図の関数は、x=0で関数f(x)が定義されてないので、x=0は連続で無い点です。

このように、連続関数から、1つの変数xの関数値f(x)を取り除くと、その除去された点で関数が連続とは言えなくなります。

(事例2)
下図の関数は、定義域が
0<x<1
なので、x=0は連続で無い点です。
(事例3)
下図の関数は、x=0でf(x)が存在するので、
x=0で不連続です。

この不連続な関数から、x<0の点を全て除去した下図の関数は、
閉区間での関数に係る(第2の定義の連続関数)の定義に従い:
連結区間0≦x≦1の端点のx=0で連続です。


(関数f(x)が連続な連結区間で連続関数を定義する)
 例えば、下図の関数f(x)は、x=0は連続で無い点ですが、その点以外の図の、関数が連続な連結区間a≦x≦bで関数f(x)を切り出して、
その部分を、第2の定義の連続関数であると定義できます。
すなわち、上図の、0<aである閉区間(a≦x≦b)で連続な第2の定義の連続関数であると定義できます。

(事例4)
(事例4その1)
上図のような関数f(x)の変数xの定義域内に、xの無理数の値に対する関数値f(x)が無い(定義されていない)部分がある場合は、その部分では、変数xの有理数のどの値でも関数f(x)が不連続である。

 すなわち、関数f(x)が変数xが0≦x≦2において、変数xが有理数の場合だけで関数値が定義され、変数xの無理数の値に対する関数値f(x)が存在しない関数f(x)の場合は:
(注意:0≦x≦2という範囲は、そのxが全ての実数をあらわしてはいないので「区間」と呼ぶことはできません)
定義されている有理数の点x=aで関数f(x)が連続であるためには、少なくとも、
a-δ<x<a+δ  (式2-1)
の区間内の全ての実数で、
|f(x)-f(a)|<ε (式2-2)
となる条件を満足しなければならないのにもかかわらず、
この式2-1の区間内に、必ず無理数xがあり、
その無理数では関数f(x)が定義されていないので、式2-2を満足しない。
そのため、変数xの定義されている有理数のどの値でも関数f(x)が不連続である。

(事例4その2)
その1の場合の逆に:
上図で、関数f(x)が変数xが0≦x≦2において、変数xが無理数の場合だけで関数値が定義され、変数xの有理数の値に対する関数値f(x)が存在しない関数f(x)の場合は:
(注意:0≦x≦2という範囲は、そのxが全ての実数をあらわしてはいないので「区間」と呼ぶことはできません)
定義されている無理数の点x=aで関数f(x)が連続であるためには、少なくとも、
a-δ<x<a+δ  (式2-1)
の区間内の全ての実数で、
|f(x)-f(a)|<ε (式2-2)
となる条件を満足しなければならないのにもかかわらず、
この式2-1の区間内に、必ず有理数xがあり、
その有理数では関数f(x)が定義されていないので、式2-2を満足しない。
そのため、変数xの定義されている無理数のどの値でも関数f(x)が不連続である。

(備考1)
 この例の様に、連続性を判定する点x=aで関数の連続性(および極限)を考える場合に、定義域の変数として無理数だけ、あるいは有理数だけに限定された定義された数だけでは無く、
a-δ<x<a+δ  (式2-1)
の区間内の全ての実数について確かめて関数f(x)の連続性を判定します。関数f(x)の定義域でf(x)が定義されていない数であっても、区間内では全ての実数を考えて連続性を判定します。

(備考2)
 上の(事例4)の関数の姉妹の関数として、
変数xが有理数の場合に、
f(x)=x
となり、変数xが無理数の場合に、
f(x)=100
となる関数は、
明らかに、x=0で不連続です。

(連続性を考える場合の根本的な注意点)
 有理数全体は、x座標を表す直線上に密集している。しかし、有理数全体だけでは、直線上にすきま無く並べることができない。
 無理数全体も、x座標を表す直線上に密集している。しかし、無理数全体だけでは、直線上にすきま無く並べることができない。
 実数全体が、直線上にすきま無く並べることができるのである。

(備考)
 連続性は実数まで考えることで正しく定義できるので、関数を連続関数であると定義すると、その関数は、変数xの実数の連結区間で定義される必要があります。
 その変数xの値として有理数の値のみしか扱わず無理数の値を全く意識しない場合でも、微分される関数が実数でも定義されているというバックグラウンドをその関数に持たせる必要があると考えます。

 関数がある点x0で連続であるという関数の連続性の定義は、上記の様に定義できます。
 この連続性の定義に関連して、その姉妹にあたる「極限の定義」においても、変数xを実数まで考えて、変数xがある点x0の近傍の全ての実数で所定の値 lim に収束する場合にのみ、関数に極限が存在するものと定義しています。

(第2の定義の連続関数の連続な区間と定義域)
変数xが、
連結区間a≦x≦b
で関数f(x)が(第2の定義の連続関数として)連続であると定義された関数f(x)は、
関数f(x)の定義域は、
連結区間a≦x≦b
であり、
関数f(x)が完全に連続な連結区間は、
a<x<b
です。
そしてf(x)の右側極限f(b-)=f(b)であり、
f(x)の左側極限f(a+)=f(a)です。

(事例5:微妙に不連続な関数の例)
x≠0の場合:
f(x)≡ sin(1/x)
x=0の場合:
f(0)≡0

上図の関数 f(x) は
x→0で
Yの極限値が存在しません。
そのため、関数f(x)はx=x0 ≡0で不連続です。
関数f(x)は、xが0に近づくとー1と1の間を振動します。
 この関数f(x)は、xがx0 ≡ 0の値に無限に近い点で、f(x)の値が0になるかもしれないし、-1から1の間のどの値になるかもしれないので、
x→0+
における極限値が何になるかがわかりません。
そのため、
x→0+における関数値f(x)と、
x=0における関数値f(0)=0
が同じであるか異なるかどうかも分かりません。
それでも、関数の連続性の定義の【定義1.4 (連続関数) 】に従って、この関数f(x)がx=0で不連続であると言えます。
①先ず、関数f(x)は区間(x0 − δ, x0 + δ) で定義されています。
②x=0での関数の連続を定義する極限の式:
が成り立つかどうかを調べてみます。
x→0+におけるf(x)の値が振動して、極限値が存在しないので、
この式は成り立ちません。
そのため、この関数f(x)は、x=0で不連続です。

(事例6:極限が存在しない点が無限にあり不連続な関数)
上図のノコギリ関数g(x)を使って以下の関数を作ります。
この関数f(x)は、以下のx座標で極限が存在しない。
その他、
x=奇数/(整数×2)
の点では極限値が存在しない。
極限値が存在しないのであるから、その点では関数は連続ではありません。

 このf(x)のグラフは、関数f(x)の極限が存在しない有理数のxの値では、このグラフf(x)が不連続です。

 おもしろいことに、この関数f(x)のグラフは、
x=無理数の位置で「連続」です。
そのxの無理数の値から無限に近い距離にも、有理数の値のxでf(x)が連続で無い点があるにもかかわらずです。

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