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▷ベクトルの内積の定義
▷ベクトルの射影
▷三角関数の加法定理はベクトルの内積の式
先ず、ベクトルの内積によってベクトルの射影の長さが計算できることを説明する。
《ベクトルの内積の定義》
(このベクトルの内積の定義の説明を、もっと分かり易くした説明がここをクリックした先に有る)
単位ベクトルA=ベクトルOA=(a1,a2)の長さの2乗は、a1・a1+a2・a2=1 (式1)
であらわすことができる。
その値は、単位ベクトルAがどの方向を向いていても1になる。
この式1を拡張して、
ベクトルP=ベクトルOP=(p1,p2)があり、単位ベクトルA=ベクトルOA=(a1,a2)がある場合に、
ベクトルPとベクトルAの内積演算を、
p1・a1+p2・a2 (式2)
で定義する。
-----ベクトルの内積の定義おわり----------------
《ベクトルの射影》
(1)式2で内積を定義すると、
互いに垂直なベクトル同士の内積=0
になる。
実際、
単位ベクトルA(a1,a2)と
それに垂直なベクトルAv(-a2,a1)
との内積=-a1a2+a2a1=0 (式3)
になる。
(2)下図の様に、ベクトルPを、ベクトルAに平行なベクトルPaと、ベクトルAに垂直なベクトルPbに分解し、両ベクトルを合成したベクトルと考える。
すると、ベクトルAに垂直なベクトルPbとベクトルAの内積は0になる。
そのため、ベクトルPとベクトルAの内積は、ベクトルPからベクトルAに垂直なベクトルPbを除去して、残ったベクトルAに平行なベクトルPaとベクトルAとの内積になる。
ベクトルPaはベクトルPのベクトルAへの射影である。
単位ベクトルAの大きさは1だから、ベクトルPとベクトルAの内積は、ベクトルPにおけるベクトルAに平行な部分のベクトルPaの大きさ(長さ)になる。
(3)ベクトルPと単位ベクトルAの内積は、
ベクトルPから単位ベクトルAに垂直なベクトルPbを除去して、残ったベクトルAに平行なベクトルPaの長さに等しい。
すなわち、ベクトルPとベクトルAの内積は、
ベクトルPの、ベクトルAに平行な直線への射影の長さに等しい。
例えば、ベクトルPがベクトルAと成す角度がθの場合、
ベクトルPの、ベクトルAに平行な直線への射影の長さ=|P|cosθである。
よって、
ベクトルPと単位ベクトルAの内積=|P|cosθ (式4)
こうして、ベクトルPと単位ベクトルAとの内積によって、
ベクトルPの、単位ベクトルAに平行な直線上への射影の長さをあらわすことができます。
《三角関数の加法定理は、ベクトルの内積の式である》
このベクトルの内積の概念を使うと、
三角関数の加法定理の公式が、
ベクトルの内積の計算の式であると理解できる。
(下図でベクトルBv はベクトルBに垂直なベクトルである)
このcosの式とsinの式が三角形の加法定理を表している。
(なお、点あるいはベクトルの座標値を記号であらわすときは、上図の様に添え字を付けて座標記号をあらわし、点の名前WとSを引き継いだ記号であらわしてください。そうした方が、記号の意味の見通しが良くなるからです)
(tanの加法定理)
tanの加法定理は、sinの加法定理とcosの加法定理から、以下のようにtanの加法定理が導ける。
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▷三角関数の加法定理はベクトルの内積の式
先ず、ベクトルの内積によってベクトルの射影の長さが計算できることを説明する。
《ベクトルの内積の定義》
(このベクトルの内積の定義の説明を、もっと分かり易くした説明がここをクリックした先に有る)
単位ベクトルA=ベクトルOA=(a1,a2)の長さの2乗は、a1・a1+a2・a2=1 (式1)
であらわすことができる。
その値は、単位ベクトルAがどの方向を向いていても1になる。
この式1を拡張して、
ベクトルP=ベクトルOP=(p1,p2)があり、単位ベクトルA=ベクトルOA=(a1,a2)がある場合に、
ベクトルPとベクトルAの内積演算を、
p1・a1+p2・a2 (式2)
で定義する。
-----ベクトルの内積の定義おわり----------------
《ベクトルの射影》
(1)式2で内積を定義すると、
互いに垂直なベクトル同士の内積=0
になる。
実際、
単位ベクトルA(a1,a2)と
それに垂直なベクトルAv(-a2,a1)
との内積=-a1a2+a2a1=0 (式3)
になる。
(2)下図の様に、ベクトルPを、ベクトルAに平行なベクトルPaと、ベクトルAに垂直なベクトルPbに分解し、両ベクトルを合成したベクトルと考える。
すると、ベクトルAに垂直なベクトルPbとベクトルAの内積は0になる。
そのため、ベクトルPとベクトルAの内積は、ベクトルPからベクトルAに垂直なベクトルPbを除去して、残ったベクトルAに平行なベクトルPaとベクトルAとの内積になる。
ベクトルPaはベクトルPのベクトルAへの射影である。
単位ベクトルAの大きさは1だから、ベクトルPとベクトルAの内積は、ベクトルPにおけるベクトルAに平行な部分のベクトルPaの大きさ(長さ)になる。
(3)ベクトルPと単位ベクトルAの内積は、
ベクトルPから単位ベクトルAに垂直なベクトルPbを除去して、残ったベクトルAに平行なベクトルPaの長さに等しい。
すなわち、ベクトルPとベクトルAの内積は、
ベクトルPの、ベクトルAに平行な直線への射影の長さに等しい。
例えば、ベクトルPがベクトルAと成す角度がθの場合、
ベクトルPの、ベクトルAに平行な直線への射影の長さ=|P|cosθである。
よって、
ベクトルPと単位ベクトルAの内積=|P|cosθ (式4)
こうして、ベクトルPと単位ベクトルAとの内積によって、
ベクトルPの、単位ベクトルAに平行な直線上への射影の長さをあらわすことができます。
《三角関数の加法定理は、ベクトルの内積の式である》
このベクトルの内積の概念を使うと、
三角関数の加法定理の公式が、
ベクトルの内積の計算の式であると理解できる。
(下図でベクトルBv はベクトルBに垂直なベクトルである)
このcosの式とsinの式が三角形の加法定理を表している。
(なお、点あるいはベクトルの座標値を記号であらわすときは、上図の様に添え字を付けて座標記号をあらわし、点の名前WとSを引き継いだ記号であらわしてください。そうした方が、記号の意味の見通しが良くなるからです)
(tanの加法定理)
tanの加法定理は、sinの加法定理とcosの加法定理から、以下のようにtanの加法定理が導ける。
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