自分で問題を解く中で、計算の近道になるパターンの自分だけの公式を発見しましょう。
複素数平面でベクトルの内積を計算する問題を解いて、計算を近道させる自分だけの公式を発見しましょう。
これは、自分だけの公式ですので、それぞれの計算問題の式の展開を解答用紙に記載する際に、その公式を知らない人に計算過程の正当性が理解されるために、その公式が導き出される式の展開過程を記載して見せるようにしてください。
なお、複素数平面であらわした複素数はベクトルです。(実際、ベクトルPを複素数x+iyと等号で結ぶ表現をすることもあります。)
《複素数平面での直交ベクトルへの分解の公式》
以下の式のように、複素数cが、複素数a方向とそれに垂直な方向との直交ベクトルへ分解できる。
この公式を使うと、以下の公式が導き出しやすい。
【汎用性の高い射影ベクトルの公式】
この射影ベクトルの公式は形がきれいですので覚えましょう。
ごちゃごちゃした式がこの様にきれいな式になる事を覚えると、
式をこのようなきれいな形の式に変換する計算をするようになり、
計算が速くなります。
この射影ベクトルの公式は、ベクトルによる、点Bから線分OAに下した垂線の足Hがある場合に、ベクトルOHを求める公式と同じです。
(垂線の足までの垂直ベクトルの公式)=もう1つの公式、の図
なお、複素数平面での、垂線の足までの射影ベクトルの公式は、以下の式のように、一見複雑な式で現れることもありますので、その注意を頭の片隅に留めておきましょう。そういう心の深層に置いた記憶が複素数平面の問題を解くヒラメキを生み出す源泉になります。
この公式を覚えるよりは、この公式が、次の式の様に、αの2乗が入った、一見複雑な式に化けるという注意点だけ覚えておく方が大切だと思います。
複素数平面の問題を解くときは、この様な複雑な複素数の式が、実は単純なpベクトルを表している事があるという注意を記憶の片隅に残しておいて欲しいと思います。
(逆に言えば、単純な図形の事実が、複素数の式では複雑な式で表現されるという困った事も起こり得るという注意が必要です)
これらの公式は、覚えていられず、やがて忘れます。
しかし、複雑な式にも化ける公式なので、再度導き出すにも手間がかかったり、計算も間違え易い要注意な公式だと考えます。
そのため、工夫して覚える努力をしましょう。
一般的な形で覚えるよりは、以下の様にもっと記憶し易く条件を限定した第1の公式を覚えて、それを種にして一般的な形の式も導き出しましょう。
複素数平面でベクトルの内積を計算する問題を解いて、計算を近道させる自分だけの公式を発見しましょう。
これは、自分だけの公式ですので、それぞれの計算問題の式の展開を解答用紙に記載する際に、その公式を知らない人に計算過程の正当性が理解されるために、その公式が導き出される式の展開過程を記載して見せるようにしてください。
なお、複素数平面であらわした複素数はベクトルです。(実際、ベクトルPを複素数x+iyと等号で結ぶ表現をすることもあります。)
《複素数平面での直交ベクトルへの分解の公式》
以下の式のように、複素数cが、複素数a方向とそれに垂直な方向との直交ベクトルへ分解できる。
この公式を使うと、以下の公式が導き出しやすい。
【汎用性の高い射影ベクトルの公式】
この射影ベクトルの公式は形がきれいですので覚えましょう。
ごちゃごちゃした式がこの様にきれいな式になる事を覚えると、
式をこのようなきれいな形の式に変換する計算をするようになり、
計算が速くなります。
この射影ベクトルの公式は、ベクトルによる、点Bから線分OAに下した垂線の足Hがある場合に、ベクトルOHを求める公式と同じです。
(垂線の足までの垂直ベクトルの公式)=もう1つの公式、の図
なお、複素数平面での、垂線の足までの射影ベクトルの公式は、以下の式のように、一見複雑な式で現れることもありますので、その注意を頭の片隅に留めておきましょう。そういう心の深層に置いた記憶が複素数平面の問題を解くヒラメキを生み出す源泉になります。
この公式を覚えるよりは、この公式が、次の式の様に、αの2乗が入った、一見複雑な式に化けるという注意点だけ覚えておく方が大切だと思います。
複素数平面の問題を解くときは、この様な複雑な複素数の式が、実は単純なpベクトルを表している事があるという注意を記憶の片隅に残しておいて欲しいと思います。
(逆に言えば、単純な図形の事実が、複素数の式では複雑な式で表現されるという困った事も起こり得るという注意が必要です)
これらの公式は、覚えていられず、やがて忘れます。
しかし、複雑な式にも化ける公式なので、再度導き出すにも手間がかかったり、計算も間違え易い要注意な公式だと考えます。
そのため、工夫して覚える努力をしましょう。
一般的な形で覚えるよりは、以下の様にもっと記憶し易く条件を限定した第1の公式を覚えて、それを種にして一般的な形の式も導き出しましょう。
【垂直ベクトルの公式】
以下の、垂直ベクトルの公式も、射影ベクトルの公式と比較して覚えましょう。
垂直ベクトルの公式は、以下の様に使って覚えると良いと思います。
点Aを通って、単位ベクトルαに垂直な直線に原点から引いた垂線の足Pの位置をあらわす複素数Pは以下の式であらわせる。
点Aを通って、単位ベクトルαに垂直な直線に原点から引いた垂線の足Pの位置をあらわす複素数Pは以下の式であらわせる。
(第1の公式)
この垂直ベクトルの第1の公式も、直線上のどの点Aを使っても垂線の足Pをあらわせる汎用性に富んだ公式です。
垂直ベクトルの公式を、
「点Aと点Bを通る直線に原点から引いた垂線の足Pの位置をあらわす複素数Pを表す」という形で考えてみます。
(第2の公式)
この第2の公式は、以下の形の公式としても把握できます。
第2の公式は、Im()がベクトルAの、ベクトルABに対する、垂直な成分の長さの比をあらわす式であると考えると理解しやすい式です。
この式のベクトルAはベクトルBであっても良く、ベクトルAとBの平均であっても良いです。
垂直ベクトルの第2の公式は、この様な式の形に表現すると、直線上のどの点Aを使っても点Pをあらわせる形の式として表現できます。
第2の公式のこの式は、以下の様に変形できますが、その計算は複雑になり得るので、第2の公式を使う計算には注意が必要です。
(計算が複雑になり得る(計算の森の中で迷子になり得る)のは、Im()の()の中には、任意の実数を加えることができ、それが、式のバラエティをとても大きくするからです。)
ベクトルAはベクトルBにも切り替えられ、また、ベクトルAとBの間のどのベクトルにも切り替えられるので、以下の式にもなります。
この第2の公式は、
初めから、
i(A-B)/|A-B|=α
と置き換えて、先の第1の公式:
を使う方が、
第2の公式から「ベクトルAは原点Oから直線に至る任意のベクトルである」という解釈を無くしてむやみに計算をする場合よりは、
無駄が少ないです。
例えば、第2の公式の式をむやみに変形して(計算の森の中で迷子になって)以下の式にたどり着くよりも計算に無駄が少ないです。
第2の公式の式をむやみに変形して時間を使うよりも、
第1の公式の点Aを線分ABの中点に当てはめて式を使う事で瞬時に上の式を導き出す方が良い。
第1の公式で考える方が、計算の無駄が無く、計算の森の中で迷子になりません。
また、以下の図の場合にベクトルhを簡単に計算する公式を、以下の計算の様に導き出すことができます。
この公式の導出方法でも、第1の公式を優先して導きだす方が良いです。第2の公式を使って導き出すよりは、ここをクリックした先のページの「汎用的な公式の有用性」のように、図形の考察から導き出す方が、第2の公式を使うよりもあぶなげが無く導き出せます。
(第1の公式の優位な点)
第1の公式は、第2の公式よりも計算が簡単になり、
しかも、直線上のどの点もAの替りになる事がハッキリ見通せる、計算の見通しが良いので、良い形の公式だと考えます。
(第1の公式の注目点)
第1の公式は、直線上のどの点もAの替りになる、式の変形の自由度がある式であるという点がポイントだと考えます。その自由度が存在する事があらわに表現されている第1の公式が優れた公式と考えます。
第2の公式で、その自由度の存在に気付かずに第2の公式の式を変形しても、式をどの形まで変形すれば良いのか分からず、無限の式変形の可能性の計算の森の中で迷子になる恐れがあると考えます。
《この、公式の優劣の差は、どこから来るか?》
先の汎用的な形をした第1の公式は、図形の直線ABの特徴を表す、直線に垂直なベクトルαを主役にし、ベクトルα以外の複素数は点Aの複素数のみの単純な形の公式です。
そのように、
(1)図形の特徴をあらわすベクトルを主役にした第1の公式こそが、
(2)また、直線上のどの点もAに置き換えて使えるという式変形の自由度をあらわに見せている第1の公式こそが活用すべき公式であると考えます。
(第2の公式を使う場合は、計算の森の中で迷子にならないよう「ベクトルAは原点Oから直線に至る任意のベクトルである」という解釈を常に意識して公式を使うべきです。)
また、第1の公式は、後に学ぶ直線の式と深く結びついています。
【直線の方程式】
以下のように、直線の方程式はベクトルの内積であらわせます。
この直線の方程式①は、ベクトルで学んだ、ベクトルの内積を使ってあらわした直線の方程式です。
この垂直ベクトルの第1の公式も、直線上のどの点Aを使っても垂線の足Pをあらわせる汎用性に富んだ公式です。
垂直ベクトルの公式を、
「点Aと点Bを通る直線に原点から引いた垂線の足Pの位置をあらわす複素数Pを表す」という形で考えてみます。
(第2の公式)
この第2の公式は、以下の形の公式としても把握できます。
第2の公式は、Im()がベクトルAの、ベクトルABに対する、垂直な成分の長さの比をあらわす式であると考えると理解しやすい式です。
この式のベクトルAはベクトルBであっても良く、ベクトルAとBの平均であっても良いです。
垂直ベクトルの第2の公式は、この様な式の形に表現すると、直線上のどの点Aを使っても点Pをあらわせる形の式として表現できます。
第2の公式のこの式は、以下の様に変形できますが、その計算は複雑になり得るので、第2の公式を使う計算には注意が必要です。
(計算が複雑になり得る(計算の森の中で迷子になり得る)のは、Im()の()の中には、任意の実数を加えることができ、それが、式のバラエティをとても大きくするからです。)
ベクトルAはベクトルBにも切り替えられ、また、ベクトルAとBの間のどのベクトルにも切り替えられるので、以下の式にもなります。
この第2の公式は、
初めから、
i(A-B)/|A-B|=α
と置き換えて、先の第1の公式:
を使う方が、
第2の公式から「ベクトルAは原点Oから直線に至る任意のベクトルである」という解釈を無くしてむやみに計算をする場合よりは、
無駄が少ないです。
例えば、第2の公式の式をむやみに変形して(計算の森の中で迷子になって)以下の式にたどり着くよりも計算に無駄が少ないです。
第2の公式の式をむやみに変形して時間を使うよりも、
第1の公式の点Aを線分ABの中点に当てはめて式を使う事で瞬時に上の式を導き出す方が良い。
第1の公式で考える方が、計算の無駄が無く、計算の森の中で迷子になりません。
また、以下の図の場合にベクトルhを簡単に計算する公式を、以下の計算の様に導き出すことができます。
この公式の導出方法でも、第1の公式を優先して導きだす方が良いです。第2の公式を使って導き出すよりは、ここをクリックした先のページの「汎用的な公式の有用性」のように、図形の考察から導き出す方が、第2の公式を使うよりもあぶなげが無く導き出せます。
(第1の公式の優位な点)
第1の公式は、第2の公式よりも計算が簡単になり、
しかも、直線上のどの点もAの替りになる事がハッキリ見通せる、計算の見通しが良いので、良い形の公式だと考えます。
(第1の公式の注目点)
第1の公式は、直線上のどの点もAの替りになる、式の変形の自由度がある式であるという点がポイントだと考えます。その自由度が存在する事があらわに表現されている第1の公式が優れた公式と考えます。
第2の公式で、その自由度の存在に気付かずに第2の公式の式を変形しても、式をどの形まで変形すれば良いのか分からず、無限の式変形の可能性の計算の森の中で迷子になる恐れがあると考えます。
《この、公式の優劣の差は、どこから来るか?》
先の汎用的な形をした第1の公式は、図形の直線ABの特徴を表す、直線に垂直なベクトルαを主役にし、ベクトルα以外の複素数は点Aの複素数のみの単純な形の公式です。
そのように、
(1)図形の特徴をあらわすベクトルを主役にした第1の公式こそが、
(2)また、直線上のどの点もAに置き換えて使えるという式変形の自由度をあらわに見せている第1の公式こそが活用すべき公式であると考えます。
(第2の公式を使う場合は、計算の森の中で迷子にならないよう「ベクトルAは原点Oから直線に至る任意のベクトルである」という解釈を常に意識して公式を使うべきです。)
また、第1の公式は、後に学ぶ直線の式と深く結びついています。
【直線の方程式】
以下のように、直線の方程式はベクトルの内積であらわせます。
この直線の方程式①は、ベクトルで学んだ、ベクトルの内積を使ってあらわした直線の方程式です。
この直線の式のベクトルaが、原点から直線に引いた垂線の足Pの位置ベクトルです。
それを考慮すると、
第1の公式は、この直線の式に変形できます。
第1の公式は、この直線の式とも結び付いた形の式であるため、図形の特徴を見通し良く表した優れた公式です。
そういう事情からも、第1の公式の方を使う事で、複素数平面の問題を解く計算が見通し良く有利に進められます。
(とりわけ、計算の自由度の森の中で迷子にならないためにも、第1の公式を活用すべきです。)
【複素数平面を使って問題を解くパターン】
これは、「ベクトルを使って問題を解くパターン」と同じ事が言えます。
複素数平面(ベクトル)の問題を解くという作業は、解答者が自身で、
(1)求める複素数の解をどの2つ(又は3つの)複素数を使って表すかの複素数のベクトル系を決める。
(複素数のベクトル系の選択は、図形問題を解くための座標軸を選択することに相当します)
(2)次に、その2つの複素数(ベクトル)の線形結合の実数の係数を、複素数(ベクトル)計算によって求める。
という作業です。
解を表現するために適切な複素数(ベクトル)を選び出すのは、複素数(ベクトル)を用いる解答者自身の数学センスであって、複素数(ベクトル)独特の計算方法が適切な複素数(ベクトル)系を導き出してくれるわけではありません。
(1)の段階でどの複素数を基準にするか、解に使われる複素数系を決める事が解答への大切な糸口になります。
解答者が選んだ複素数系の複素数以外によっては、その解はあらわされないのです。もちろん、計算の途中で式の置き換えなどによって新たに定義した複素数も、最初に選んだ複素数系に加えることができるので、手遅れということはありませんが、、、。
複素数系を切り替えて解を異なる形に表現すると、その新しい複素数系であらわした解は、一見、全く異なる解に見えます。
例えば、垂線の足の位置の複素数Dは、三角形の外心の位置ベクトルを表す複素数Gを使って以下の式で表すこともできます。
(この式では、図形の特徴を表す複素数のベクトルとして、外心の位置のベクトルGを使いました)
そのため、最初に解答者が、図形のどの複素数を選択するかの方針の決定には良く注意する必要があります。
解答者が適切な複素数系を選択できるよう、解答の道筋を見通し良くするため、使う公式は、解答者が計算の見通しを良くする役に立つ公式を使うよう、心がけましょう。
複素数平面の概念という記述手段こそが、複素数平面の持つ最大の利点と考えます。
複素数平面という問題の記述手段を使って問題を整理して記述することが大切です。
そうして複素数平面で記述した問題を解く際には、XY座標成分の関係式を使うことで問題を解いても良く、それも複素数平面を使った問題解決方法の一種です。
複素数平面は、ベクトルよりも更に豊かな図形の表現ができます。そのため、複素数平面の複素数の式は図形の表現の1つと考え、解答は、図形の考察で求める方が良い解答になると考えます。
なぜならば、多くの複素数平面の公式は図形で考えると明らかな事が多いからです。図形で問題を解く事は複素数平面の公式を総動員して解答するのと同じ効果がある上に、解答も簡潔になるからです。
複素数平面の公式の存在に幻惑されずに、複素数平面の問題を図形の問題と解釈して図形で問題を解く事ができる技術を習得するよう努力する事が良いと考えます。
【自分だけの公式(2の2)】
先に説明した第2の公式を、計算の森の中で迷子にならないように使う注意をして、以下の形で公式を覚えましょう。
この垂直ベクトルの第2の公式も射影ベクトルの公式の様に、以下の式のように、一見複雑な式で現れることもありますので、覚えておきましょう。
この垂直ベクトルの第2の公式は、
「ベクトルβの先端の点から、ベクトルαの描く直線までの、最短距離ベクトル(-h)を与える公式」
でもあります。
これらも、覚えていられず、やがて忘れます。
そのため、それを覚えるよりは、もっと記憶し易く条件を限定した以下の公式を覚えて、それから導き出しましょう。
【自分だけの公式(2の3)】
この自分だけの公式に関係がある、以下の、もう1つの公式も覚えましょう。
上の図のように、ベクトルαを対称軸にした、ベクトルβに線対称なベクトルが上の式であらわせます。これも覚えておくと便利です。
この公式も、以下の式の様にαの二乗がある複雑な式に化けるという注意も頭の片隅に記憶してください。
この公式は、
「ベクトルαが描く原点Oを通る直線に関して、
点βに線対称な点の位置ベクトルの公式」
でもあります。
この公式は、以下の解答を見ずに自力で計算して証明するようにして下さい。
(解答は、ここをクリックした先にあります)
リンク:
複素数計算の公式を覚える
高校数学の目次
(とりわけ、計算の自由度の森の中で迷子にならないためにも、第1の公式を活用すべきです。)
【複素数平面を使って問題を解くパターン】
これは、「ベクトルを使って問題を解くパターン」と同じ事が言えます。
複素数平面(ベクトル)の問題を解くという作業は、解答者が自身で、
(1)求める複素数の解をどの2つ(又は3つの)複素数を使って表すかの複素数のベクトル系を決める。
(複素数のベクトル系の選択は、図形問題を解くための座標軸を選択することに相当します)
(2)次に、その2つの複素数(ベクトル)の線形結合の実数の係数を、複素数(ベクトル)計算によって求める。
という作業です。
解を表現するために適切な複素数(ベクトル)を選び出すのは、複素数(ベクトル)を用いる解答者自身の数学センスであって、複素数(ベクトル)独特の計算方法が適切な複素数(ベクトル)系を導き出してくれるわけではありません。
(1)の段階でどの複素数を基準にするか、解に使われる複素数系を決める事が解答への大切な糸口になります。
解答者が選んだ複素数系の複素数以外によっては、その解はあらわされないのです。もちろん、計算の途中で式の置き換えなどによって新たに定義した複素数も、最初に選んだ複素数系に加えることができるので、手遅れということはありませんが、、、。
複素数系を切り替えて解を異なる形に表現すると、その新しい複素数系であらわした解は、一見、全く異なる解に見えます。
例えば、垂線の足の位置の複素数Dは、三角形の外心の位置ベクトルを表す複素数Gを使って以下の式で表すこともできます。
(この式では、図形の特徴を表す複素数のベクトルとして、外心の位置のベクトルGを使いました)
そのため、最初に解答者が、図形のどの複素数を選択するかの方針の決定には良く注意する必要があります。
解答者が適切な複素数系を選択できるよう、解答の道筋を見通し良くするため、使う公式は、解答者が計算の見通しを良くする役に立つ公式を使うよう、心がけましょう。
複素数平面の概念という記述手段こそが、複素数平面の持つ最大の利点と考えます。
複素数平面という問題の記述手段を使って問題を整理して記述することが大切です。
そうして複素数平面で記述した問題を解く際には、XY座標成分の関係式を使うことで問題を解いても良く、それも複素数平面を使った問題解決方法の一種です。
複素数平面は、ベクトルよりも更に豊かな図形の表現ができます。そのため、複素数平面の複素数の式は図形の表現の1つと考え、解答は、図形の考察で求める方が良い解答になると考えます。
なぜならば、多くの複素数平面の公式は図形で考えると明らかな事が多いからです。図形で問題を解く事は複素数平面の公式を総動員して解答するのと同じ効果がある上に、解答も簡潔になるからです。
複素数平面の公式の存在に幻惑されずに、複素数平面の問題を図形の問題と解釈して図形で問題を解く事ができる技術を習得するよう努力する事が良いと考えます。
【自分だけの公式(2の2)】
先に説明した第2の公式を、計算の森の中で迷子にならないように使う注意をして、以下の形で公式を覚えましょう。
この垂直ベクトルの第2の公式も射影ベクトルの公式の様に、以下の式のように、一見複雑な式で現れることもありますので、覚えておきましょう。
この垂直ベクトルの第2の公式は、
「ベクトルβの先端の点から、ベクトルαの描く直線までの、最短距離ベクトル(-h)を与える公式」
でもあります。
これらも、覚えていられず、やがて忘れます。
そのため、それを覚えるよりは、もっと記憶し易く条件を限定した以下の公式を覚えて、それから導き出しましょう。
【自分だけの公式(2の3)】
この自分だけの公式に関係がある、以下の、もう1つの公式も覚えましょう。
上の図のように、ベクトルαを対称軸にした、ベクトルβに線対称なベクトルが上の式であらわせます。これも覚えておくと便利です。
この公式も、以下の式の様にαの二乗がある複雑な式に化けるという注意も頭の片隅に記憶してください。
この公式は、
「ベクトルαが描く原点Oを通る直線に関して、
点βに線対称な点の位置ベクトルの公式」
でもあります。
この公式は、以下の解答を見ずに自力で計算して証明するようにして下さい。
(解答は、ここをクリックした先にあります)
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