2026年6月11日木曜日

入門問題精講の「1対1対応」の概念の正確化

「数学Ⅰ・A入門問題精講」の202ページ
応用問題4(1)
問題①、9人を3人ずつ 3つの部屋A,B,Cに分ける方法は何通りあるか。

【解答】
 入門問題精講の説明する「1対1対応」の概念は、不完全であり、この問題を解く指針としては不適切である。
問題が含む事象に「1対1対応させた」事象の連鎖が明確に把握できなければ、問題を他の問題に置き換えることが考えられない。この問題①の事象の連鎖を、以下のように、事象の根元までさかのぼって把握することで、初めて、この問題①の根元の事象と1対1に対応する根元の事象を持つ問題②に問題①を置き換えることができる。そうして、問題①の事象の連鎖を問題②の事象の連鎖に1対1対応させて変換して、問題が解けるのである。

「問題①、9人を3人ずつ 3つの部屋A,B,Cに分ける方法は何通りあるか。」
この問題①の根元事象の1つを、
(A部屋1人目,A部屋2人目,A部屋3人目,B部屋1人目,B部屋2人目,B部屋3人目,C部屋1人目,C部屋2人目,C部屋3人目)
という事象の連鎖に「1対1に対応させて」考える。

(注意)
 「複数の玉を同時に取り出す確率の問題とコンビネーションを用いて良い定理」のサイトの結論により、「同時に」人を選ぶ問題であっても、時間差をもうけて「順番に」人を選ぶ問題と考えて、事象の連鎖を、人を順番に選んだ事象の連鎖というわかり易い根元の事象の連鎖であらわして解くのが良い。その方針に従って、上記の根元の事象の連鎖を考えるのである。
(注意おわり)

 こうして根元事象をあらわした事象の連鎖の集合に対しては、
以下の操作が必要であることがはっきりと把握できる。
A部屋1人目,A部屋2人目,A部屋3人目
の3人が変わらない、「何人目」であるかだけが変わったあらゆるバラエティの事象の連鎖は、同じ1つの分け方であるとみなして1つのグループと数える。
このように区別した、異なる分け方のグループの数はいくつあるか」

この様に問題を解析して、1つの事象の連鎖を位置付ける。

そのように定義された事象の連鎖は、
「問題②、9人を順番に並べる。その順列の先頭から3人ずつ を仕切りで区切って(仕切りは2つある)3つのグループに分ける。
その仕切りで区切られた3人のメンバーが同じであれば、その3人の並び方は同じ1つの並び方であると数えることにする。」

という問題②の、
「9人を順番に並べる。その順列の先頭から3人ずつ を仕切りで区切って3つのグループに分ける。」
という9人を並べる事象の連鎖と、
「1対1に対応する」

そして、問題①における、
「以下の操作が必要である。
A部屋1人目,A部屋2人目,A部屋3人目
の3人が変わらない、「何人目」であるかだけが変わったあらゆるバラエティの事象の連鎖は、同じ1つの分け方であるとみなして1つのグループと数える。」
という操作が、
問題②における、
「その仕切りで区切られた3人のメンバーが同じであれば、その3人の並び方は同じ1つの並び方であると数えることにする。」
に対応するのである。

そのため、問題①の、異なる分け方の数は、問題②の数え方での異なる並び方の数を以下の式で数えることで求めることができる。

(解答おわり)

場合の数と確率
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