2022年8月10日水曜日

やさしい高校数学《数Ⅱ・B》の9章「ベクトル」を読んで余弦定理を覚える

 ベクトルは、高校数学のかなめ石となっていますので、早めに学ぶ事をお勧めします。
 ベクトルにより、とても覚えにくかった三角形の余弦定理が覚え易くなります。
そのため、三角関数の余弦定理が出てきたら、先ず、ベクトルを、内積の概念まで学びましょう。

(ベクトルの定義)
 数ベクトルとは,ざっくりいうと複数の数を並べたものです。複数の数を並べたものを「ベクトル」という一つのかたまりとして扱うことで,いろいろ便利なことがあるわけです。複数の数の各々のことを、ベクトルの成分と呼びます。


 2次元のXY座標平面での点Aから点Bまでの(x,y)座標値(複数の成分を持つ)の増分(Δx,Δy)がベクトルであり、3次元のXYZ座標空間での点Aから点Bまでの座標値の増分がベクトルです。それら、座標値(複数の成分)の増分を表すベクトルは、点Aから点Bまでの矢印であらわし、矢印の大きさがあり、(大きさが0で無い場合に限り)方向がある(こともある)、という特徴を持っています。
(位置ベクトルの定義)
 位置座標(x,y)と呼んでいた複数の成分の集合を、特別に、位置ベクトルと呼ぶことにしました。位置座標(x,y)は、原点Oを始点として位置座標の点を終点とするベクトル(複数の成分の集合)だからです。
(ベクトルに方向があるとは限らない)
 0ベクトル(0,0)には方向がありません。
0ベクトルのように、方向が無いベクトルもあります。


やさしい高校数学《数Ⅱ・B》
の9章「ベクトル」
が、やさしくベクトルを学べるので良いと思います。


「やさしい高校数学」でベクトルを学ぶことを助言するサイト:
「【期末対策】「ベクトル」を1週間でマスターしよう!玉名高校2年生必見!」
https://www.takeda.tv/tamana/blog/post-207400/

「まず使うのはこちらの参考書です。
《やさしい高校数学 〈数Ⅱ・B〉 - はじめての人も学び直しの人もイチからわかる》

 ベクトルという分野は、全くゼロの状態から教科書を読み進めて問題を解いても、多分ちんぷんかんぷんだと思います。

 でも安心してください。それが普通です。そういう分野です。

 そんな方はまずこの参考書から始めましょう。こちらは解説・説明が非常に丁寧で、ベクトルの概念が分かりやすく解説されています。

 イメージとしては、分かりやすい先生の授業がそのまま参考書になったようなもので、ところどころ数学が苦手な生徒からの質問やツッコミが入ります。

まずはこれを読み進めましょう。

 ベクトルはこの参考書の9章で全部で32個のテーマ(約130ページ)に分かれています。

 なので、1日8テーマずつ読み進めてみてください。そうすれば4日ですべて読み終わる計算になります。」

 以上のように助言されていますが、
余弦定理を覚えるためには、
そのうちの35ページを読むだけで足りる。
737ページから772ページまで読むだけで足りる(1日で読めると思います)。

そこまで読んだら、
「ベクトルによる三角形の余弦定理のやさしい覚え方」のページ(ここをクリック)
を読んで、余弦定理をベクトルの内積で導出して覚えてください。



(ベクトルの合成と分解)
 ベクトルの合成と分解のコツは、「ベクトルを分解する道を視線でたどって式を書く」(この行をクリックした先のページ)に書きました。


「ベクトルAE=点Aから点Eまで行く道」です。点Aをベクトルの始点と言い、点Eをベクトルの終点と言います。

ベクトルAEを、以下の式のように、実数の未知数tを使ってベクトルaとベクトルcであらわす。

(ベクトルというのは始点と終点を持つ紐のようなものです。ベクトル足し算は、第1の紐の終点に第2の紐の始点を結んで1本の紐を作ることを意味します。)

ベクトルAEの紐の真ん中を点Oまで引っ張って紐AOEにして、真ん中の点Oで紐を切って紐AOと紐OEに分ける。

そして、紐AOの方向を逆にしたベクトルOAにして、マイナスを付けて①にする
①は、視線がベクトルaを逆向きにたどったのでマイナスを付けると考えても良い。
②は、順向きなので”+”のまま。

 ベクトルAEのAからの道AOの向きがベクトルaと逆方向に進むことを確認してベクトルaにはマイナスを付けてベクトルAEの展開式を書くようにします。
 こうすることで、思い込みによりベクトルaの符号をプラスにして式を書いてしまうミスを防げます。

(ベクトルの内積の定義)
 「ベクトルPと単位ベクトルAの内積はベクトルPの単位ベクトルへの正射影」(この行をクリックした先のページ)に書きました


単位ベクトルA=ベクトルOA=(a,a)の長さの2乗は、
(a・a)+(a・a)=1 (式1)
であらわすことができる。
その値は、単位ベクトルAがどの方向を向いていても1になる。

この式1を拡張して、
ベクトルP=ベクトルOP=(p,p
があり、
単位ベクトルA=ベクトルOA=(a,a
がある場合に、
ベクトルPと単位ベクトルAの内積演算を、以下の式2で定義する。



その定義の結果、以下の式4が成り立つ。
この式のθは、ベクトルPが単位ベクトルAと成す角度です。
 ベクトルPと単位ベクトルAの内積は、ベクトルPの単位ベクトルAの方向への正射影の長さをあらわします。

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