2011年8月10日水曜日

円と放物線の接線(2)重解の判別式の意味

https://schoolhmath.blogspot.jp/2017/06/blog-post_2.html
https://schoolhmath.blogspot.jp/2017/08/blog-post_17.html
「微分・積分」の勉強

 なめらかな曲線の接線は、微分によって初めて正しく定義できる。
接線を求める式に重根が含まれるとは限らない。

【問1】hの値を変えたとき、
放物線 y=x+h (式1)
と、円 x+(y-1)=1 (式2)
とが接する場合に、その接点(x,y)の値を求めよ。


《以下で、この問題の第4番目の解答を解析する》
 それ以外の3つの解答については、以下をクリックした先を見てください。

【解答1】微分を使って解く解答
【解答2】微分を使わないで、方程式の変形のみで解く面倒くさい解答(重解の、特殊な判別式を使う)
【解答3】グラフの図形を使って簡単に解く解答(重解の判別式の意味を考える)

【解答4】方程式群を等価な方程式群に変換して解く解答
 以下の様に、方程式群を等価な方程式群に変換した上で、その方程式群で、図形の交点が接点となる場合に重解になる事に基づき、接点を求めることができます。

式1を以下の式3に変形した上で式2に代入して式4を求める。
この式4と式2を連立した式は、元の式1と式2を連立した式に等価な式である。
この式2と式4の1組の式を連立して得た共有点(x,y)の解が、hの値に応じて2重に得られる共有点の解が、式1と式2のグラフの接点の解になる。

式4のグラフは上図の、X軸に平行な2本の直線である。式2のグラフは上図の、赤線で表した円のグラフである。上図の青線で表したグラフは、式1の表すグラフである。


-------(視点を変えた式の解釈のはじめ)---------
 元の式1と式2に等価な式2と式4では、共有点(x,y)が同じになるという共通点はあるが、1つ、大きな違いを持っている。
 先ず、式2のグラフ(円のグラフ)と式4のグラフ(X軸に平行な2つの直線のうちの1本の(X軸に平行な)直線)とが接する場合は、その接点は、式1のグラフと式2のグラフの接点でもある。

 しかし、次に、式4の表す2つの直線が1本の直線になる条件(式4が重解を持つ条件)では、式4の表す2本の直線が1本の直線に収束する。その場合には、その(X軸に平行な)1本の直線と、式2のグラフ(円のグラフ)とには2つの交点がある。そのうちの1つの交点は、式2のグラフ(円のグラフ)と式4のグラフとの接点では無いが、式1のグラフと式2のグラフ(円のグラフ)の接点である。
 そのように、式1と式2に等価なこの式(式2と式4)は、元の式(式1と式2)の接点という性質を完全に受け継ぐ式では無いという違いがある。

-------(視点を変えた式の解釈おわり)--------

その共有点(x,y)の解が2重に得られる場合には、以下の2つの場合があります。
(場合A)x軸に平行な2本の直線と円のグラフとの4つの交点(x,y)のうちの2つの交点が、1つのyの値に対して2つのxの値の解のxの値の重解に収束する場合。
(場合B)接線の方向ベクトルがY軸に射影され得る接線とグラフとの接点は、式(4)がyの重解を持つことで発見できる。ただし、そのyの値について、式(2)でxの実数値が求められる必要がある。


場合Bでは、上図のように考える。
接線がグラフに接することで、接線とグラフの共有点が1つ(重解)になる接点では、以下の事が起きている。
その接線を微小量Δtの幅で平行移動した直線とグラフの共有点については、接線の方向で隔たった2点になる。
その2点がY座標で区別できるためには、接線の方向ベクトルがY軸に射影される成分を持たなければならない。接線の方向ベクトルは、接線上のどの点でもYの値が一定になってしまうことになるX軸に平行な方向を向いていてはならない。
 X軸に平行な接線とグラフとの接点では場合Bの変数yを用いては接点の重解が判別できない。そのため、変数yの式(4)ではその接点では変数Yの値の重解を持たない。
X軸に平行な接線とグラフの接点を調べるためには、場合Aで、その接線の方向ベクトルが射影され得るX軸の変数xを用いて調べる必要がある。

以下で、この2つの場合の接点の解を求める。
(場合A)x軸に平行な直線とグラフの2つの交点(x,y)のx座標を求める方程式が重解を持つ場合。
すなわち、式(4)で与えられる一定のyの値を定数と考えた変数xの方程式(2)の解を求める。それにより、x軸に平行な直線と式(2)のグラフの2つの交点の変数xの値が重解になる場合を調べる事で接点を求める。

その2つの交点が重解になる場合に、式6のxの解が重解(x=0)になる。重解になる場合の変数yの値は式(4)で与えられる。その場合は、以下の2つのyの値の接線と式(2)のグラフが接する場合である。

(場合B)接線の方向ベクトルがY軸に射影され得る方向を向く場合は、式(4)がyの重解を持つことで接点が発見できる。ただし、そのyの値について、式(2)を解いてxの実数解が求められる必要がある。

すなわち、xの値が式12の2つの場合には、式10のyの解が重解になる。
---(注意)-----------
この式11を求めて、それを式2に代入してxの値を求める場合に、
「円と放物線が接する場合」の問題の場合には、
式2を満足するxの実数解が無い。
その場合には、場合Bの接点が存在しない。
----注意おわり-------

以上をまとめると、
接点の解は、場合Aの、式6のX=0と、式7と式8の場合と、
場合Bの、式11と式12の場合である。
(解答4おわり)

(補足1)
 解答4において、場合Aと場合Bとの2つの場合で重解を求める必要性があるのは、以下の理由からです。
 場合Bの重解を求めるため式4を使ってyの重解を得ることで接点が発見できる場合は、接線の方向ベクトルがY軸に射影され得る場合に限られる。

接線とグラフの1つの接点がある場合に、下図のように接線を平行移動した直線とグラフの交点を求めると、接線上の異なる2点に分かれた交点が求められる。その分かれた2点のy座標の値が異なるのでなければ変数yの式を使っては接点の重解が判別できない。そのため、変数yの式4では、X軸に平行な接線(Y座標値が一定値なグラフ)との接点に関わるyの重解を持たない。
場合Bでは、上図のように考える。
接線がグラフに接することで、接線とグラフの共有点が1つ(重解)になる接点では、以下の事が起きている。
接線で点の解が重解を持ち、接線に平行な直線とグラフとが共有する2つの共有点は接線の方向で隔たっている。そのため、共有点が2つある事を見分けるためには、接線の方向のベクトルが変数yのY座標軸の方向に0以外の値の成分を持つ必要がある。
接線の方向のベクトルがy座標値が一定になるようにX軸に平行な場合は、変数Yの式によっては共有点が2つある事が見分けられず、隔たった2つの共有点のY座標は1つのみになる。
そのため、隔たった2つの共有点が1つになって重解になるという接点の特徴を観察して接点を判別するためには、接線の方向は、X軸に平行であってはならない。

場合Aについては、以下の様に考える。
放物線を部分部分に分解すると、各部分は直線に近似できる。
放物線と円の接点を求める問題は、その直線と円との接点を考える問題と解釈できる。


放物線のグラフの部分を表す直線の、x座標を変数yの関数としてグラフを表そうとする場合、
その直線の式は、
x=ay+b
という関数でしか扱えない。 



y=-1, という直線の式は、下の図のように、x=f(y)と表すyの関数で表すことができない。

y=-1は、yの関数ではない。

x=ay+bというyの関数によっては、x軸に平行な放物線の部分に近似させた直線を表すことができない。
そのため、x軸に平行な放物線の部分の直線は、yの関数を使っては、決して表す事ができない。
yの関数で、放物線のその部分が表せないので、その部分での接点もyの関数を使っては求める事ができない。

 そのような事情があるので、X軸に平行な接線とグラフの接点は、変数yによっては、接点が判別できない。そのため、変数yの式4はX軸に平行な接線との接点に関しては、変数yの重解を持つことも無い。

 x軸に平行な接線とグラフの接点についての場合Aでは、その接線の方向ベクトルが射影し得るX軸の変数xを使って判別する。方程式2でyの値を固定して定数とした場合の変数xの解を求めて、方程式2がxの重解を持つ事を発見することで接点を発見する必要がある。

(補足2)
 解答2においては、解答2の式4によって求めた4つの共有点を使って接点を求めた。解答2でも接線にグラフが接する事で重解になる接点は、その接線の方向ベクトルがX軸に射影し得る場合にのみ、接点が発見できる。接線の方向ベクトルがY軸に平行である場合は接点が発見できない。
上図のように、接点は、その接線が、微小量Δtの幅で平行移動した場合に接線の方向で距離を隔てた2点でグラフと交わる。変数xによって接点が判別できる接線の方向はY軸の方向に平行であってはならない。

Y軸に平行な接線とグラフの接点については、解答4と同様に、解答2の式4のx座標の重解によっては求める事ができません。
しかし、放物線の接線がY軸に平行になる事は無いため、
解答2では、Y軸に平行な接線とグラフの接点を求める必要性が無かった。そのため、問題が生じなかったのです。 

(微分との関係)
 グラフy=f(x)の接線との接点を、変数xの重解によって判別する際に、Y軸に平行な接線との接点については判別できない(重解が無い)事は、微分によって接点を求める方法では、以下の事と対応しています。
 
 変数xによるグラフy=f(x)の微分係数f'(x)を求めて接点を求める場合は、接点では、変数xによる関数の微分係数が同じになる事を利用します。

 しかし、上図のように、y=f(x)のグラフのY軸に平行な部分には変数xによる微分係数f'(x)が存在しないので変数xでのグラフy=f(x)の調査では接点が発見できない。(変数yでグラフを表して、変数yでの微分係数を調べればY軸に平行な接線x=-1とグラフとの接点(-1,0)が発見できる)

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2011年8月9日火曜日

円と放物線の接線(1)

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「微分・積分」の勉強

なめらかな曲線の接線は、微分によって初めて正しく定義できる。
接線を求める式に重根が含まれるとは限らない。

【問1】hの値を変えたとき、
放物線 y=x/4+h (式1)
と、円 x+(y-1)=1 (式2)
とが接する場合に、その接点(x,y)の値を求めよ。

(解答の方針)
なめらかな曲線の接線は、微分によって初めて正しく定義できるので、微分により接線の式を計算して方程式を書く。

(解答)
(1)
接点(x,y)において、 
式1から、
放物線 y=(x/4)+h  (式1’)
式2から、
円 x+(y-1)=1 (式2’) 


(2)
式1の放物線の接点(x,y)における接線の傾きy’は、式1の関数をxで微分して計算し、
y’=2x/4=x/2 (式3)
(3)
式2の円の接点(x,y)における接線の傾きは、
法線の傾き(y-1)/xの逆数に(-1)を掛け算したものであって、
y’=-x/(y-1) (式4)

(4)
式3と式4の接線の傾きy’の値が等しいので、
この式5を解くと、
x=0 (式6)
or
y-1=-2 (式7)
 

式2から -1≦y-1≦1
であるので、式7は不適。
よって、式6のみが解である。
 

(5)
式6を式2に代入する。
(y-1)=1
(y-1)=±1
y=2
or
y=0
 

接点は、
(x,y)=(0,0) (式8)
or
(x,y)=(0,2) (式9)
 

式8の場合に、式8を式1に代入する。
h=0
式9の場合に、式9を式1に代入する。
h=2
よって
接点=(0,0)でh=0
or
接点=(0,2)でh=2
(解答おわり)


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2011年7月30日土曜日

曲線の接線とは(接線は微分で定義される)

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「微分・積分」の勉強

(1)なめらかな曲線の接線は、微分を使って見通し良く正しく定義できる。
(2)接点の座標の計算だけで2曲線の接触を判定する場合は、接点(x,y)が重解を持つか否かで判定する。接点(x,y)のx座標かy座標の一方の座標だけでの重解の有無で判定してはいけない。

【問1】放物線y=x/4と円x+(y-1)=1は接するか?

【問2】円x+(y+1)=1と円x+(y-1)=1は接するか?


以下で、この2つの問題を考えてみる。

【問1】放物線y=x/4と円x+(y-1)=1は接するか?
(方程式が重根を持つかで解析する方法)
放物線 y=x/4  (式1)
円 x+(y-1)=1 (式2)
この2つの図形は、(0,0)で接することが図から明らかである。
そして、接線は、
接線 y=0 (式3)
であることが明らかである。
 

実際に、式1の放物線と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
0=x/4
xは0となる重根を持ち、式1の放物線は式3の接線と(0,0)で接する。
 

次に、式2の円と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
+(0-1)=1
=0
xは0となる重根を持ち、式2の円は式3の接線と(0,0)で接する。
 

【この問題で注意する点】
 以下では、式3の接線の式が分からないで、この問題1を解こうとする場合に、
接点(x,y)が重解を持つか否かで判定するべきであり、接点(x,y)のx座標かy座標の一方の座標だけで重解の有無を判定してはいけないことを示す。
 

式1の放物線と式2の円の方程式を連立させる。
放物線 y=x/4  (式1)
円 x+(y-1)=1 (式2)
式1から、
=4y (式4)
式4を式2に代入してxを消去する。
4y+(y-1)=1
+2y=0
y(y+2)=0 (式5)

ここで、『この式は重根を持たないので、式1の曲線と式2の曲線は接さない?』
と考えるのは、明らかに間違っている。


(問題を解くポイント)
 上の接線を求める計算においては、接線の式が多重根の解を持つという判定条件を、y座標の値の解だけで判断したため間違ったのです。
 接点(x,y)が多重の解を持つかどうかはx座標も確認しないといけないのです。
 上の計算で得た式5に式4を代入して、x座標であらわした以下の式6に書き直す。
(x/4)/4+2)=0 (式6)
(x)(x+8)=0 (式7)
(x+8)≠0 なので、
=0 (式8)
が得られる。
式8から、xの値が重根の値0を持つことがわかり、
「多重根ができるから接する」と判定することができる。

 すなわち、接点(0,0) の x 座標が重根になるのであって、重解の2点のy座標は同じになるため、 x 座標が重根になる事を確認しなければならない。

(注意)
 ここで、この問題のグラフの x 座標を、
t ≡ x
で定義されるt座標を使い、 t,y 座標系での曲線の接点を求める問題と考えたらどうなるか。
t ≧ 0,
(式1)→ y=t/4  (式1b)
(式2)→ t+(y-1)=1 (式2b)
 この場合は、式2bに式1bを代入すると、
t+((t/4)-1)=1,
16t+((t-4)=16,
+8=0,
t(t+8)=0,
t=0
このように、t座標の解も重根を持たない。
 それでは、2つのグラフが接しないという解になってしまう。
 一方、与えられた2つのグラフの t,y 座標系に写像した2つのグラフは、下図のようになり、この2つのグラフは接しない。
よって、 t,y 座標系では、この2つの曲線は接しないという結論は正しい。

 2つのグラフが接するという事は、 x,y 座標系でのみ成り立つ現象である。変数変換をしたら、グラフが接するかどうかは不明になる。

(結論)
 曲線の式と曲線の式を連立させて方程式を解く場合には、
曲線が接する判定条件は、(x,y)の座標点が重解になるかどうかで判定するべきである。


(補足)
 以上の計算における曲線の接触の判定の計算は、「この式8が得られることで正しく重解の存在を判定できるのか?」 という疑問が湧くという、接点の判定条件が怪しげで不明瞭であるという問題がある。
 この不明瞭さを解消するには、式の微分を用いることで明瞭な判定ができる。その判定方法は、このページの後のページの例題で例示する。 

(補足)
《交差している2つのグラフが、変数変換すると互いに接する2つのグラフに変わる例:変数変換をするときの注意点》
上図のように、変数tの関数f(t)とg(t)との2つの関数値をY=f(t)、及びY=g(t)とする。
f(t)=t
g(t)=t/2
とする。 この場合に、上図のように、2つのグラフが、tY座標平面上では互いに交差しているだけで、接していない。
 このグラフの変数tを以下のグラフの関数であらわす媒介変数xを考える。
変数tをこのグラフの関数であらわす媒介変数Xを使うと、
XY平面上で先の2つのグラフをあらわすと以下の図の様になる。
x≧0の場合に:
関数f(t)=x
関数g(t)=x/2
になる。
この様にXY座標平面上では、互いに接する2つのグラフに変換されてしまった。
 すなわち、接さずに単に交差しているだけの2つのグラフが、互い接するグラフに変わってしまった。

 tY座標平面上の2つのグラフがある変数値において接するか否かを調べている時に、そのように変わってしまわないようにするための、行なって良い変数tの媒介変数xへの変数変換は、その2つのグラフが交差する点の位置の変数値において:
dt/dx ≠ 0
となることが必要です。
また、その関数が”微分可能”であることも必要で、すなわち、その2つのグラフが交差する点の位置の変数値において:
dt/dx ≠ ±∞
も必要です。

【問2】円x+(y+1)=1と円x+(y-1)=1は接するか?


(方程式が重根を持つかで解析する方法)
円 x+(y+1)=1 (式1)
円 x+(y-1)=1 (式2)
式1の円と式2の円の方程式を連立させる。
式1から式2を引き算する。
4y=0
y=0 (式3)
この式3はまだ接線とは限らない。

この式3も重根を持っていないことに注意すること。

--(接点(x,y)が重解を持つ判定の注意)--
 座標xの解を求める式は、式3を式1又は式2に代入することで得られ、その式は以下の式になる。
=0  (式4)

この式4は、xが重解の値0になることを示す。
そのため、接点(x,y)が重解を持つことが言える。
----------------------------------------------

この式3の直線と式1の円が接すれば、この式3の直線は式2の円とも接し、
式1の円と式2の円が同じ式3の直線との接点で接することになる。

式1の円と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
+(0+1)=1
=0 (式4)
xは0となる重根を持ち、式1の円は式3の直線と(0,0)で接する。

同様にして、式2の円も式3の直線と(0,0)で接する。
(解答おわり)

(補足)
 以上の計算における曲線の接触の判定の計算も、「この式4が得られることで正しく重解の存在を判定できるのか?」 という疑問が湧くという、接点の判定条件が怪しげで不明瞭であるという問題がある。
また、以下のグラフの接点Aを求める場合:
このグラフの接線の傾きkを求める方程式を、重解を利用して得る計算方法の見通しが悪いです。

 この不明瞭さを解消するには、式の微分を用いることで明瞭な判定ができる。その判定方法は、このページの後のページの例題で例示する。

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三次関数の曲線の接線の残りの交点

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「微分・積分」の勉強

以下の問題は、微分の基礎知識を勉強した後で解いてください。

【問2】三次関数の曲線y=xの(x=1)となる点の接線が再びその曲線に交わる残りの交点を求めよ。

(解答の方針)
f(x)を微分可能な関数として、曲線y=f(x)のx=aにおける接線の方程式は、
y=f’(a)(x-a)+f(a)
である。
この公式を用いて、接線の方程式を求めて、それから、その接線と曲線の交点を求める解答方法が、
最初に勉強すべき解答方法です。

(解答開始)
f(x)=x
微分の公式により
f’(x)=3・x
f(1)=1=1
f’(1)=3・1=3
接線の方程式は、
y=3(x-1)+1
この接線と曲線の方程式の交点のx座標を求める方程式は、以下の式になる。
=3(x-1)+1
-3x+2=0
(x-1)(x+2)=0
接線のx=1に関する式(x-1)が二乗になって重根になり、それ以外の交点に関する式(x+2)が1つできて、それらの積に方程式が因数分解できる。

接線が再び曲線に交差する残りの交点は、
x=-2
y=(-2)=-8
よって、残りの交点の座標は、
(-2,-8)
(解答おわり)

【別解】
この問題を上の解き方で解いた結果、もう少し楽に解答を得る方法がわかってきます。

その楽な解答方法とは、以下のようにしてわかります。

接線の方程式をy=mx+nとだけ書いて、その接線と曲線の式y=xとの残りの交点(a,b)を与える式を書くと、以下の式で与えられます。
=mx+n
-mx-n=0
この式は、
(x-1)(x-a)=0
になります。
すなわち、
-mx-n=(x-1)(x-a)
の係数だけを書くと、
0=-2-a
∴ a=-2
接線の式のmとnの値がわからなくても、交点のx座標a=-2がわかりました。
b=(-2)=-8
よって、残りの交点の座標は、
(-2,-8)
(解答おわり)

このように、楽に答えが解けました。

この楽な解き方は、どの三次関数の曲線の接線の残りの交点を求めるときでも、使えます。

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曲線の接線(基本公式)

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「微分・積分」の勉強

以下の問題は、微分の基礎知識を勉強した後で解いてください。

【問1】y=xの曲線の(x=1)となる点の接線を求めよ。

(解答の方針)
f(x)を微分可能な関数として、曲線y=f(x)のx=aにおける接線の方程式は、
y=f’(a)(x-a)+f(a)
である。

この式で、f’(a)とは、関数f(x)を微分した結果の関数f’(x)のx=aにおける値である。

この公式が成り立つ理由は、関数f(x)を微分した結果の関数f’(x)は曲線の傾きをあらわすからです。

また、接線は、曲線を局所的に近似した直線として定義されます。そのため、接線は、曲線の接点における傾きと同じ傾きを持ちます。

(解答開始)
f(x)=x
微分の公式により
f’(x)=2・x

f(1)=1=1
f’(1)=2・1=2

接線の方程式は、
y=2(x-1)+1
(解答おわり)

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2011年7月19日火曜日

対数の大小の公式2



佐藤の数学教科書「指数関数・対数関数」編の勉強

【問2】log4とlog6の大小関係を求めよ。

(解答の方針)
底の変換公式を使う。


対数関数の大小は、以下の対数の大小の公式を(以下の数の範囲で)利用することで必ず解くことができる。


《対数の大小の公式》

底について  1<m<u
真数について s≧p
である場合は、上の公式が成り立つ。
(対数の大小の公式おわり)

 この公式を、以下のように利用することで、大小関係を必ず解くことができる。
(1)底を1より大きくし、真数も1より大きくした式に変換した上で、
(2)小さい方(と思われる)対数関数の底を、他の対数関数の底よりも大きくする。
(3)大きい方(と思われる)の対数関数がlogmC≡Hであり、
小さい方(と思われる)の対数関数がloguD≡Lである場合、
対数関数Hの真数Cと底mを使って、1より大きい真数であって、なるべく1に近い真数のCn/mtを作る。
それを、対数関数Lの真数Dと底Aを使って同じ形に作った真数Dn/ut と比べる。
このように真数を変換することは、元の対数関数をn倍にした値からtを引き算することを意味する。
nH-t=logm(Cn/mt
nL-t=logu(Dn/ut

対数関数HがLより大きければ、
nとtを十分大きくして、1より大きな真数で、なるべく1に近い真数を作れば、
対数関数Hから作った真数は必ず、対数関数Lから(同様にして)作った真数よりも大きくなり、先の公式にあてはまるようになる。

(その理由は、大きなnで対数関数の大小関係が拡大されているので、対数関数HとLの真数の値は、対数の底の違い以上に大きさが異なるようになるためである。
なお、tを引き算する理由は、対数関数の値が同じなら、底が異なっても真数を同じにするためである。)


 この方法を使えば、必ず、対数関数の大小関係を求めることができる。

【解答はじめ】
L≡log
H≡log
(1)この2つの対数関数の大小関係は、多分H>Lである。
そのため、対数関数Hの底を、Lの底=3より小さくする。

2H=log
2L=2log4=log16

(2)真数を1に近づける(ただし1より大きくする)ために、対数関数から2を引き算する。
2H-2=log(6/4)=log(3/2)
2L-2=log(16/9)

(3-1)対数関数を更に2倍にする。
4H-4=log(9/4)
4L-4=log(256/81)

(3-2)
真数9/4=2+(1/4)
     =底{1+(1/4)/2}
真数256/81=3+(13/81)
     =底{1+(13/81)/3}
ここで、(1/4)/2>(13/81)/3
よって、対数の大小の公式によって、
4H-4>4L-4
∴ H>L

log6>log
(解答おわり)

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高校数学の目次

2011年7月17日日曜日

対数の大小の公式

https://schoolhmath.blogspot.jp/2017/07/blog-post_25.html
https://schoolhmath.blogspot.jp/2011/07/34_19.html
佐藤の数学教科書「指数関数・対数関数」編の勉強

【問1】log4とlog5の大小関係を求めよ。

(解答の方針)
底の変換公式を使う。


《対数の大小の公式》


底について  1<m<u
真数について s≧p
である場合は、上の公式が成り立つ。
(対数の大小の公式おわり)

(1)対数の真数を、{(対数の真数)/(対数の底)}の計算により、比較する。
(2)また、対数の底をそろえて比較する。

L≡log
H≡log
先ず、対数の真数を、{(対数の真数)/(対数の底)}の計算により、比較する。
L-1=log4/3=log(1+1/3)
H-1=log5/4=log(1+1/4)
対数の底を比較すると、
3<4,
対数の真数を比較すると、
(1+1/3)>(1+1/4)
よって、対数の大小の公式により、
L-1>H-1
L>H
∴ log4>log

(解答おわり)

リンク:
相加平均と相乗平均の不等式
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第2講4節 相加平均と相乗平均の不等式

《積が和にかわる対数関数は、相加平均(和)と相乗平均(積)の不等式と相性が良い》

佐藤の数学教科書「式と証明・複素数」編の勉強

a≧0, b≧0のとき
 (a+b)/2≧√(a・b)
ただし、a≠bのときは
(a+b)/2>√(a・b)

【問1】

の大小関係を求めよ。
(問題おわり)

(解答の方針)
対数関数の問題を考える場合は、対数の底をそろえる。

また、積が和に変わる対数関数の性質は、
相加平均(和)と相乗平均(積)の比較をする相加平均と相乗平均の不等式と似ていることに注目すること。

(相乗平均(積)<相加平均(和)の関係を使う)

(相乗平均(積)<相加平均(和)の関係を使う)
 (解答おわり)

リンク: 
指数関数と対数関数 log(3)4とlog(4)5
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2011年7月11日月曜日

2011年7月10日日曜日

2011年7月9日土曜日

第3講1節 いろいろな数列の和(2-2)

佐藤の数学教科書「数列」編の勉強

【問2】
+2+3+・・・+n=G(n)とする公式を求めよ。

=kの和(k=1~n)を求める問題です。
こういう和の問題を求める場合は、
=b-b(k+1)
とあらわせるbの式を考えて解きます。
+a+a+a
=(b-b)+(b-b)+(b-b)+(b-b
=b-b
となり、問題が簡単に解けるようになるからです。
=b-b(k+1)+f(k)
となって、f(k)という項が余っても、その項の和の公式がわかっていれば、それでも問題が解けます。

-(k-1)k+k(k+1)
を考える。

-(k-1)k+k(k+1)
=k{-(k-1)k+(k+1)
=k{3k+1}
となるから、
=(1/3){-(k-1)k+k(k+1)-k}
である。

つまり、
=kの場合において、
=b-b(k+1)-(k/3)
とあらわせる
=-(1/3)(k-1)k
という式が得られた。
-(k/3)という項が余っているが、この余った項の和を求める公式は既に知っている(kの和はn(n+1)/2)ので問題が解ける。

これを使って、以下の答えが得られる。
=kの和(k=1~n)は、
-b(n+1)-(k/3)の和
=(1/3){-0×1}+(1/3){n(n+1)
-{n(n+1)/2}/3
=(1/3){n(n+1)-n(n+1)/2}
=(1/3)n(n+1){(n+1)-(1/2)}
=(1/3)n(n+1)(n+(1/2))
(解答おわり)

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2011年7月7日木曜日

第3講1節 いろいろな数列の和(2-1)

佐藤の数学教科書「数列」編の勉強

【問1】
1+2+3+・・・+n=n(n+1)/2を証明せよ。

=kの和(k=1~n)を求める問題です。
こういう和の問題を求める場合は、
=b-b(k+1)
とあらわせるbの式を考えて解きます。

+a+a+a
=(b-b)+(b-b)+(b-b)+(b-b
=b-b
となり、問題が簡単に解けるようになるからです。

-(k-1)k+k(k+1)
を考える。

-(k-1)k+k(k+1)
=k{-(k-1)+(k+1)}
=2k
となるから、
k=(1/2){-(k-1)k+k(k+1)}
である。

つまり、
=kの場合において、
=b-b(k+1)
とあらわせる
=-(1/2)(k-1)k
という式が得られた。

これを使って、以下の答えが得られる。
=kの和(k=1~n)は、
-b(n+1)
=(1/2){-0×1+n(n+1)}
=(1/2)n(n+1)
(証明おわり)

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第3講1節 いろいろな数列の和(1)

佐藤の数学教科書「数列」編の勉強

【問1】
(1×2)+(2×3)+(3×4)+・・・+n(n+1)=(1/3)n(n+1)(n+2)を証明せよ。

【問2】
(1×2×3)+(2×3×4)+(3×4×5)+・・・+n(n+1)(n+2)=(1/4)n(n+1)(n+2)(n+3)を証明せよ。

【問3】
(1×2×3×4)+(2×3×4×5)+(3×4×5×6)+・・・+n(n+1)(n+2)(n+3)=(1/5)n(n+1)(n+2)(n+3)(n+4)を証明せよ。

(解答)
【問1】
=k(k+1)の和(k=1~n)を求める問題です。
こういう和の問題を求める場合は、
=b-b(k+1)
とあらわせるbの式を考えて解きます。

+a+a+a
=(b-b)+(b-b)+(b-b)+(b-b
=b-b
となり、問題が簡単に解けるようになるからです。

-(k-1)k(k+1)+k(k+1)(k+2)
を考える。

-(k-1)k(k+1)+k(k+1)(k+2)
=k(k+1){-(k-1)+(k+2)}
=k(k+1){3}
となるから、
k(k+1)=(1/3){-(k-1)k(k+1)+k(k+1)(k+2)}
である。

つまり、
=k(k+1)の場合において、
=b-b(k+1)
とあらわせる
=-(k-1)k(k+1)
という式が得られた。

これを使って、以下の答えが得られる。
=k(k+1)の和(k=1~n)は、
(1/3){b-b(n+1)
=(1/3){-0×1×2+n(n+1)(n+2)}
=(1/3)n(n+1)(n+2)
(証明おわり)

問2以降も同様に証明できる。
 
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2011年7月5日火曜日

第3講1節 いろいろな数列の和(2)

佐藤の数学教科書「数列」編の勉強

【問1】
1+2+3+・・・+n=n(n+1)/2を証明せよ。

【問2】
+2+3+・・・+n=n(n+(1/2))(n+1)/3を証明せよ。
(この問題の解答は、ここをクリックした先のページにあります)

【問3】1+2+3+・・・+n=n(n+1)/4を証明せよ。

【問4】
+2+3+・・・+n 
=n(n+(1/2))(n+1)(n+n-(1/3))/5を証明せよ。

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