2022年12月7日水曜日

確率の同様に確からしい事象と事象の対称性と確率問題を解くコツ

《事物の対称性の把握》
 確率の問題を解くために、事物の対称性の認識が不可欠です。
互いに平等・対等で対称な関係にある複数の対象物に対して、その各々が選ばれる可能性を、「同様に確からしい」としている。
 互いに平等・対等で対称な関係にある複数の対象物とは、例えば、サイコロの6つの目がある。
【サイコロの目】
 サイコロを振ると出て来る1から6までの6つの目について考える。
 それらの目は、サイコロという正6面体の、互いに対称な6つの面を、番号付けして区別したものです。
その6つの面は、どの面も平等で、互いに対等で対称な関係がある。すなわち、それらの間には差別が無い。
それゆえ、その6つの面のどの面が選ばれるかの可能性を「同様に確からしい」と考える。そのように考えて定める確率を「数学的確率」と呼ぶ。
 また、互いに対等で対称な関係があると認識された6つの目の選ばれる事象のバラエティが6つあると考える。

【袋の中の複数の玉】
 袋の中の同じ形同じ重さの複数の玉で、色だけが異なる玉を取り出す問題について考える。
 それらの複数の玉は、どの玉も平等であって対等である。すなわち、玉同士の関係は対称な対等な関係であって、玉を取り出す可能性が玉毎に(その色などの性質によっては)差別されない。
 それゆえ、同じ色の玉も区別するように、全ての玉を区別して考える。そのように区別したどの玉も平等で対等であり、玉同士の間に対称な関係がある。そのように区別した複数の玉のどの玉が選ばれるかの可能性を「同様に確からしい」と考える。
 また、互いに対称な対等な関係が認識された複数の玉は、そのどれかの玉が選ばれるかの事象のバラエティが玉の数だけあると考える。

【個々の対象物の全てを区別して考える】
 事物の対称性を考えるときの、考えるべき個々の対象物については全てを異なる物と把握する。その理由は、人が見分けられないように見えても、1つ1つの対象物は全て異なって数えられる物なので、個々の対象物は全て区別して把握する。そのうえで、各々の対象物を平等・対等に扱う。
(区別して考えられない物同士は独立した物として互いに比較することもできない。互いに対等な物と比較・把握できるためには、互いを区別できることが重要)
 更に、対象物を袋から取り出す時刻についても、設問が「同時に取り出す」という条件を設定している場合であっても、わずかに異なる時間のずれがあるとし、各々の対象物を袋から取り出す時刻も全て異なるものとみなす。

 そういうふうに全ての対象物を、各々が区別される1つの対等な単位にまで区別して考える。
(そのように全てを区別して得た最小単位の1つの事象を根元事象と呼ぶ)
そういうふうに対象物を明確に区別したうえで、その対等な対象物のどれが選ばれることも「同様にたしからしい」と考える。「同様にたしからしい」と考えることは、対象物をすべてが区別された対等な物として平等化して考える。そして、それらの区別した上で平等化した1単位の対象物の間に対称な関係があると考える。すなわち、「同様に確からしい」と考えることは、事物の対称性をみつける作業です。
(ここをクリックした先のページの(補足)に、同様に確からしくない事例がある)

 例えば、りんご2個と梨5個が入った袋から1個を取り出すとき、
りんご1,りんご2,
梨1,梨2,梨3,梨4,梨5,
の合計7個の物に区別して把握し、各物を平等化する。
そして、平等化したそれらの物のうちのどの1つを取り出すことも、
互いに、同様に確からしいと考える。

りんごのどれか1つを取り出す事象と、梨のどれかの1つを取り出す事象については、
両者が同様に確からしいとは考えない。
(両者は対等では無いからです)

《個々の対象物の全てを区別することは、詳しくは、確率樹形図を糸にまで分解することである》
 「全ての対象物を、各々が区別される1つの対等な単位にまで区別して考える」ことを、以下の問題を例にして、確率樹形図によって説明する。
【問1】
 数直線上の原点Oに点Pがある。1個のサイコロを投げて、偶数の目が出たらPを正の向きに1だけ移動し、奇数の目が出たら負の向きに1だけ移動させる。サイコロを3回投げた後、Pが数直線上の1の位置にある確率を求めよ。
【解答の方針】
 先ず、下図のような、左から右に描いた確率樹形図を作成して問題を整理する。
縦軸は数直線上の点Pの位置をあらわし、
横軸はサイコロを投げた回数の順をあらわす。

 上図の確率樹形図は、根元⓪から枝先まで一定の太さの糸を根元側で束ねた、糸の集合でもある。1本の「糸」は、事象の連鎖の1つの場合を表す。
 その確率樹形図の枝を事象の連鎖の糸にまで分解して考える。
 点Pの、サイコロを投げた回数毎の位置をあらわす事象の連鎖、すなわち、
(1回目の位置,2回目の位置,3回目の位置)
という事象の連鎖が、上図の樹形図の1本1本の糸を表す。
上図の樹形図の糸は、
(1,2,3)
(1,2,1)
(1,0,1)
(1,0,-1)
(-1,0,1)
(-1,0,ー1)
(-1,-2,-1)
(-1,-2,-3)
の8本の糸がある。
そのうち、点⓪から出発して点⑤に至る3本の糸:
(1,2,1)
(1,0,1)
(-1,0,1)
の確率の総和が、
サイコロを3回投げた後、Pが数直線上の1の位置にある確率である。
(解答の方針おわり)
 この問題で利用した確率樹形図の、各糸が、
「個々の対象物の全てを区別した事象の最小の単位」である。
 このように、確率樹形図を縦割りして、最終的には1本1本の糸にまで分解することが、「個々の対象物の全てを区別する」ことの具体的な内容である。その各糸が、事象の連鎖が最小単位にまで分解された要素であり、根元事象である。

(備考)確率樹形図の作り方は、
▷ここをクリックした先の「樹形図の基本ルール」のサイトと、
▷ここをクリックした先の「樹形図の基本ルール(その2)」のサイトが参考になる。
 また、そのうちの、(【例題2】反復試行の確率)が参考になる。

【確率の基本について】
「確率の問題を間違えてしまう5つの原因と求め方とは?」のサイト
に記載されている、確率についての基本的考え方が身についていますか?
「確率が苦手な人には、共通する5つの原因があります。

今回の記事では、その5つと正しい求め方を数学が苦手な人にも易しく解説します。この記事を読むと自分がどうして確率の問題を間違ってしまっているかの答えが出ると思います。

Q1. リンゴ2つとバナナ4つの入ったかごから3つの果物を同時に取り出すとき、リンゴ1つとバナナ2つを取り出す確率を求めてください。

《よくある間違い》
果物を取り出した時に考えられる組み合わせは・・
{リンゴ、リンゴ、バナナ}、{リンゴ、バナナ、バナナ}、{バナナ、バナナ、バナナ}の3通り。
だから、
{リンゴ、バナナ、バナナ}になる確率は1/3になります・・・
 これは大きな間違えです。
もしこれが正解だとすると、リンゴが2個の場合で、バナナが4個の場合も100個の場合も200個の場合も、答えは1/3になってしまいます。」


《解答の基本》
 玉を選ぶ確率の問題を解くための根本的な考え方は、以下の考え方である。
(1)全ての玉は1つ1つに名前が付いていて異なっていると考えるべき。その個性のある個々の玉に係わる計算によって問題を解くべき。
(2)計算は、必ず、それらの個性のある個々の玉に結び付けて行うべき。
(3) そして、「複数の玉を同時に取り出す確率の問題とコンビネーションを用いて良い定理」のサイトの結論により、「同時に」玉を取り出す問題であっても、その玉を、時間差をもうけた「順番に」取り出す問題と考えて問題をわかり易くして解くのが良い。

 すなわち、玉を順番に取り出すときの確率の計算方法だけ覚えて、
全ての問題を、その解き方だけで解くことにしても良い。

【問2】
 Aの袋には白玉4個と赤玉5個、Bの袋には白玉6個と赤玉3個が入っている。 まず、Aの袋から同時に2個の玉を取り出してBの袋に入れ、よく混ぜた後、 Bの袋から同時に2個の玉を取り出してAの袋に入れる。 このとき、Aの袋の中の白玉の個数が増えている確率を求めよ。

この問題の解答は、ここをクリックした先にある。

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2022年12月4日日曜日

ベン図問題は連立方程式

【問1】
ある都市でA,B,Cの3種類の新聞が発行されている。その都市の世帯で:
  Aを購読しているものの割合は69%
  Bを購読しているものの割合は46%
  Cだけを購読しているものの割合は3%
  B,Cの両方を購読しているものの割合は21%
  A,Cの少なくとも一方を購読しているものの割合は88%
  B,Cの少なくとも一方を購読しているものの割合は50%
  A,B,Cのうちのどれか1種類だけを購読しているものの割合は61%である。
このとき次の割合を求めよ。
(ⅰ) Aだけを購読しているものの割合。
(ⅱ) Bだけを購読しているものの割合。
(ⅲ) A,B,Cすべてを購読しているものの割合。
(ⅳ) A,B,Cのどれも購読していないものの割合。
(問題おわり)

【問2】
ある学校の1学年61人に趣味に関する調査をしたところ、次のア〜キのことが分かった。
ア 読書だけが趣味である人 10人
イ 映画鑑賞だけが趣味である人 6人
ウ スポーツだけが趣味である人13人
エ 読書と映画鑑賞が趣味である人 16人
オ 映画鑑賞とスポーツが趣味である人 10人
カ スポーツと読書が趣味である人 14人
キ 読書と映画鑑賞とスポーツのいずれも趣味でない人 8人

このとき、全ての未知数を求めよ。
(問題おわり)

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2022年11月25日金曜日

2次関数のグラフの係数の意味

y=ax2+bx+cのグラフの
bx+cは
この2次関数のグラフにx=0で接する直線
y=bx+c
をあらわしています。
 そのことは、両者のグラフをy軸方向にーcだけ平行移動した下図のグラフを書いて比べると意味が良くわかってきます。

その直線y=bx+c
に平行な直線
y=bx+c+h
と元の2次関数のグラフが交わる交点のx座標は、
x1 と -x1
であって、Y軸に関して対称なx座標で交わります。

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高校数学(数式)一覧
二次関数のグラフの平行移動
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2022年11月20日日曜日

ベン図問題は樹形図で解くべし

【問1】
 集合A,B,Cがある。
n(A∪B∪C)=99
n(A)=65
n(B)=40
n(A∩B)=14
n(C∩A)=11
n(B∪C)=55
n(C∪A)=78
のとき

(1) n(C)はいくつか。
(2) n(A∩B∩C)はいくつか。
(問題おわり)

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2022年11月11日金曜日

樹形図で解く分類の分析問題(ベン図問題)(2)

【問1】
100名の生徒に以下のようなアンケートを行いました。 【カレーライスとハンバーグとスパゲティのどれがすきですか? 好きなものを選びなさい。】 結果は:
○カレーライスが好きな人は52名。
○スパゲティが好きな人は63名。
○ハンバーグが好きな人は40名。
○カレーライスとハンバーグの両方が好きな人は20名。ただしこの中にはスパゲティが好きな人も含まれる。
○スパゲティとハンバーグの両方が好きな人は40名。ただしこの中にはカレーライスを好きな人も含まれる。
○スパゲティとカレーライスの両方だけが好きな生徒と3つともすきで無い生徒の合計は15名。
 以下の問いに答えよ。
カレーライスだけが好きな生徒x名、
スパゲティだけが好きな生徒y名
を求めなさい。
(問題おわり)

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2022年10月27日木曜日

複素数平面の3倍角の公式

【三角関数の3倍角の公式と2倍角の公式に対応する複素数平面の公式】
 以下の複素数平面の計算で3倍角の公式をすぐ導き出せるようになって、
3倍角の公式を覚えないで良くなってください。
《複素数平面の基本公式》

の場合に、

が成り立つ。

《2倍角の公式》


《3倍角の公式》
正弦の3倍角の公式:

余弦の3倍角の公式:


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2022年10月7日金曜日

樹形図で解く分類の分析問題(ベン図問題)

【問1】
 ある特定の50人に対して、「A」、「B」、「C」の3冊に関する調査を行ったところ、次のことが分かった。
ア、いずれも読んでいない 5人
イ、Cだけ読んでいる 10人
ウ、AおよびBを読んで、Cだけを読んでいない 8人
エ、少なくとも、Aを読んでいる 23人
オ、少なくとも、Bを読んでいる 22人
このとき、「A」、「B」、「C」のいずれの本も読んでいる人の人数を答えなさい。
(問題おわり)

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2022年9月29日木曜日

ひし形の対角線と辺の複素数の公式

【公式1】ひし形の対角線のベクトルの複素数と辺のベクトルの複素数の間に以下の式が成り立つ。



【公式2】三角形の面積の公式


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2022年9月23日金曜日

複素数平面の公式一覧

(ページ内リンク)
▷基本的な公式群
▷単位ベクトルの差とその共役複素数の比
▷ベクトルの内積を複素数であらわす
▷直線へ下した垂線のベクトル
▷直交ベクトルへの分解
▷三角形の頂点から外心までのベクトル
▷正三角形になる必要十分条件
▷線対称な点の公式
▷3倍角の公式
▷複素数平面のベクトル方程式

【公式0】基本的な公式群

はRe()とIm()の定義と、それらに関する当たり前の公式ですが、それに対して以下の基本的な公式群が成り立ちます。




以下の公式が式の変形に便利:


【公式1】単位ベクトルの差とその共役複素数の比の公式



【公式2】単位ベクトルの和とその共役複素数の比の公式


以下の公式にして使うと便利である:


【公式3】円周角の定理の公式



【公式4】ベクトルの内積を複素数であらわす公式。
 
《具体的公式》

《応用例》


【公式4b】ベクトルの外積を複素数であらわす公式。

《補足》
 ベクトルの内積の計算と合わせると、以下の式が成り立つ。

上記の2つの式での、外積が0か内積が0かの、どちらかの条件が満足されるベクトルの組を選ぶ。そうすると、その組のベクトル同士の間では、ベクトルの積の逆の演算(ベクトルの商)のような演算が、複素数平面での計算によって行える。

【公式5】直線へ下した垂線のベクトルの複素数の公式


【公式5b】複素数の直交ベクトルへの分解の公式


【公式6】三角形の頂点から外心までのベクトルの複素数の公式

この外心ベクトルPの複素数pの公式において、垂線ベクトルHの複素数hを求める以下の公式を使うことができる。


【公式7】三角形の辺の中点Mから外心までのベクトルの複素数の公式


 
【公式8】ひし形の対角線の直交の公式
以下の公式もよく使います。
 


【公式9】複素数平面上に書いた三角形が正三角形になる必要十分条件の公式




【公式10】ひし形の対角線と辺の複素数の公式

《線対称な点βと点S(s)の公式》

上図で、αとβの積の複素数と絶対値が等しく左回りの偏角θをもつ複素数が αとβであらわせ、それと等しい複素数が sとαであらわせるので、両者を等しいとする式(1)が成り立つ。

《2点αとβの垂直2等分線上の点γの公式》


【公式11】三角形の面積の公式


【公式12】複素数zとwが平行でない条件の公式


【公式13】正弦の3倍角の公式:
 

【公式14】複素数平面のベクトル方程式

(解Aと解Bが求められる。解Bでは実数p,qが求められる)

【公式15】方べきの定理の公式


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複素数平面での軌跡の問題

【問1】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、
z=i・t (式1)
であらわされる複素数zを使って、以下の式で表される複素数wの、複素数平面で描く軌跡を示せ。


この問題の解答はここをクリックした先にあります。

 
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2022年9月10日土曜日

正しい分数の計算(計算のリズムをおぼえる)

分数の計算を紙に書く場合に、以下のように書くと良いです。

《計算が遅い人が劇的に速くなるためにやるべき7個の方法》のサイト
(サイトの管理者:しょうり)
に以下の助言があります。
「計算が遅い人は途中計算を書こうとしない」
「計算が遅い人は暗算しようとする」
「考えないと暗算できない場合、暗算は絶対にやってはいけません。
さっさとひっ算してください。その方が速いし、確実です。」


という計算パターンを身につけてください。

高校入試やセンター数学にコツはあるのか?
(バックナンバー一覧)
(数学の問題に取り組むときの作業)
というサイトに以下の助言があります。

 前々回に「=を縦にそろえて計算ミスを減らす」という方法をお伝えしました。

覚えてますか?
あれで計算ミスの3分の1は減ると思うのですが、どうでしょう?

何でや?と思う人のために少しだけ説明しておくと、
縦に=を伸ばした方が、確認の距離が近いからです。
計算結果の確認が近い方がしやすい。例えば、
 12+23+34+45=35+79=114
というのと
  12+23+34+45
 =  35 + 79
 =    114
としたとき、上のやり方は
12+23 や 34+45 の結果が離れていて視線を大きく動かさなければならないのに対し、
下のやり方は、
結果が真下にあり、計算結果の確認が視線を移動させずにできるということなんです。

《【数学が得意な人に共通する途中式の書き方とは……】のサイト(ここをクリックした先にある)
も参考になると思います。》


《途中式に計算してもらおう!》
のサイトも参考になる。

「実際中学生の授業をやっていても、途中式を書かずに頭の中で計算している生徒がいます。きまって計算ミスをしますし、計算が遅くなってしまいます。」

 そして今日は、=と=の間の計算ミスの減らし方をお伝えしようと思います。
これも簡単。
  『暗算しない』
ということです。
もう一度言います。暗算しないんです。

暗算出来るんだけど計算ミスをしたくないからです。

確かに、暗算した方が計算が早い場合があります。
それは、絶対に間違えないで、しかも瞬間でできる場合に限ります。

生徒の鉛筆の動きを見ていると、
式が書けているのに鉛筆が止まる生徒がいます。
「何?、なんで止まるの?」と聞くと
暗算してるんです。

暗算で答えを出した方が、遅いし、余計格好悪い。
しかも計算ミスも多くなる。

 
  いいんです。暗算しても。
でも鉛筆が5秒止まるなら暗算はやめて筆算しようよ、
その方が早いから。ねっ?

 という計算パターンを身につけてください。
たくさん紙を使って、紙に式を書く練習をしてください。

 紙と、鉛筆と自分の手と目が、問題を解いて答えを導き出します。
 自分の目を重視して、目が見間違えしないように、大きな字で明瞭に数式を書く。
 記号はハッキリ区別できるように工夫して書く。「Z」記号は真ん中に横線を引くことで、数字の「2」とハッキリ区別できるようにする。
 数字の「0」は「6」とハッキリ区別できるようにする。
 記号の「d」は「a」と区別できるように書く。区別できるかどうか怪しかったら、いっそのこと、記号には「d」は使わず他の記号を使う。

 そのように、自分の目が見分けやすい字の数式を紙に書く、問題を解くパターンを身につけてください。

そのようにして分数を計算するのが正しい分数の計算です。

以下に、分数の計算例を書きます。
《分数の計算のやり方【一覧】のサイトも参考になると思う》
(第1例)



(第1b例)


(第2例)



(第3例)



(第4例)


(第5例)


(第6例)


(第7例)


(第8例)


(第9例)


(第10例)


(第11例)
分母と分子の全ての項を2で割り算することもできる。


(第12例)
分母と分子の全ての項を2で割り算することもできる。


(第13例)
以下の計算は中学校の入試問題の計算例です。
 先ず、帯分数は仮分数になおして式を整える。また、2.03などの小数は203/100という分数になおして式を整える。


ここで、足し引きする数をなるべく小さい数にした方が計算が楽になる。そのために、上の式の分子の各項に共通に掛かっている数をくくり出したい。しかし、全部の項が偶数というわけでもないので、2ではくくり出すことはできない。
くくり出せる数の可能性として、各項が7の倍数になるかを確かめる。その結果、各項が7で割り切れたので、7をくくり出して計算する。
これにより、足し引きする各項の値を、もっと小さい数にでき、計算が楽になった。

ここまで計算して来て、
19×29とか、17×41などの
2けたの面倒くさい掛け算がある。そのような面倒な計算をやりたくないので、それを避ける以下の工夫をする。
-19×29=-19×30+19
にすれば、1行1行の式の変形だけで計算できる簡単な式に分けられるので、
そういう式に分ける。
以下の計算では、更に、
-19×30=ー20×30+30
にして、もっと計算が楽な式に分ける。

計算は、暗算が避けられなくなってしまう3つ以上をまとめた計算は避けて、2つだけを計算する無理のない計算を積み上げていく。その方が計算ミスが少ないので良い。(気の短い人は、1行1行の式の横の空きスペースに、筆算の計算を書いて、3つ以上の値をまとめた足し算をしても良い)

この答えは、小数であらわさなければならない、という決まりはない。
むしろ、中学生以上になると、
上の計算の右側の計算のように、分数で計算する方が好まれる。そのため、
堂々と右側の計算をして答えを出して良いと思う。

『計算ミス対策(15)計算のリズムを覚える 』
 計算ミスについては,以下の助言が的を得ていると思います。 


WEB版ふじのもり通信

(04 計算力をアップしよう)


 今回はできるだけ自力で、計算の実力をアップさせる勉強方法について書いていこうと思います。小学校高学年や中学生で、整数・分数・小数の四則計算(たし・ひき・かけ・わり算)が上手に出来ない、計算ミスが多いという人がいれば、ためしにチャレンジしてみて下さい。
 とにかく「自分は計算が弱いかも?」と感じたら、すぐ練習に入るのがお勧めです。はじめる時期が遅くなればなるほど、状況は厳しくなってきます。

 それでは、自分で進む計算力向上の勉強。手順にいきたいと思います。
手順1
 まず、自分がどこでつまずいているのかを確認したいところです。けれど、実はこれがとても難しい。自分がどこが出来ないのかは、自分でも正確にわからないことがほとんどです。
 もし可能ならば、自分の勉強をしっかりと見てもらっている先生とか保護者の方にアドバイスをもらうと良いでしょう。それ以外の人は、とにかく問題を解いて練習します。簡単すぎると思うかもしれませんが、思わぬところでつまずいている人が結構いるものです。
手順2
 次には問題集を用意しましょう。
 計算のやり方を聞ける人がいるならば、どんな問題集でもいいのですが、完全に自分一人だけでやるという人は、あるていど解き方の説明がのっている問題集を選んだ方がよいと思います。
手順3
 ここからはひたすら問題を解いていくのみです。ここで大切なことは、「計算は書いてやる」ということです。問題集の中でも良いですし、別に計算用紙を用意しても良いです。計算中のメモや途中の計算、筆算した部分などをしっかり書きながらやって下さい。中途半端な暗算はしてはいけません。(そろばんの経験者を除く)また、前にも書いたように、消しゴムは使わない方が良いです。
 途中の計算を書かない人ほどミスが多くなる傾向があります。計算は書いてやるもの、紙は汚すものだと思って下さい。そして、頭だけでなく手の感覚で計算のリズムを覚えていくのです。
手順4
 1ページできたら、自分で答あわせをしてください。間違いはすぐに直しておきましょう。
 もし、「間違いが多い」、「やり方がいまひとつ分からない」というような状態なら、その単元は復習が必要です。かならずもう一回その部分をやり直さないといけません。
 弱点の復習も完成したら終了です。

 最初はめんどくさくて苦しいと思います。しかし、同じような計算をやり続けて体が計算のリズムを覚えてくると、何とも言えない快感を感じるようになります。(人によると思うので、保証はしませんが・・・)そうなれば、その計算法はおそらく一生忘れません。ミスもほとんどしなくなるでしょう。
 また、計算練習は絶対に裏切りません。誰でも時間をかけて努力すれば、必ず計算力は向上します。そして、計算力が上がると算数や数学の力だけでなく、理科や社会などの力も自然に上がってしまいます。とってもお得です。

(補足)
「何とも言えない快感」について。
 計算のリズムが完全に身についた人にだけ分かる計算の境地です。体験した人で無いと理解できない、言葉ではあらわせない境地です。

 紙と鉛筆と手と目が連動して自然に問題を解くようになります。
それは、ほとんど条件反射で行われるので、心が何も考えずに計算の答えが出ます。

 心が何も考えないので、心は完全にリラックスでき、心を休ませる休憩時間になります。それは、他の勉強による心の疲れをとるための休憩時間にできます。


計算ミスについての以下のサイトの助言が的を得ていると思います。 

数学について
2012.09.28

 ・計算ミスをなくすには
 単純な計算でもまずは時間を気にせず"バカ丁寧"なくらいに綺麗な解答を作ってください。
 頭で暗算できそうでも、途中式を一文しっかり書く。
 ノートにはバラバラなところに計算しないで、問題の式を書いたらその下に途中式を綺麗に書く。筆算は横に書く。
 そんな風に、ずっとやっていくと、自然と自分で計算をするときのリズムができてきます。
 リズムができると、一気に計算スピードがあがるので、整った計算をしても素早くできます。

《ケアレスミスを見つけても、「次は気をつければ大丈夫」と片付けていませんか?》

残念ながらそれではケアレスミスは減りません。


 「慎重に丁寧に計算する」といった気持ちの持ち方でミスが減るというものでは無く、
ミスをしない計算のパターンを作りあげて、その計算体制によってミスを減らすのです。
 いかにミスをしないようにするか、という目的で、数学の計算パターンを定めていきます。

例えば、以下のような計算ミスが発生し易いです。
この計算ミスをしないために、
式の等号 =
の左右にある数値同士の間で足し算・引き算の計算をしないようにしましょう。
 以下のように移項して、等号の同じ側にある数値だけで計算しましょう。
なお、以下のように移項した後なら、以下のように暗算しても、計算ミスをしないので、良いと思います。
 ここで、掛け算や割り算が入ると、その計算時間が例え0.1秒でも、視線が式の項を移項する速度の10倍も時間がかかってしまいます。
 そのため、マイナス符号を無くすためには、式の項を等号の左右に移項するようにしましょう。
 こうすると、10倍の速度で視線が動いてたどれる式になります。

 このように移項することで(-1)の掛け算を避けて、視線が高速に式をたどれるように式を書きましょう。
 (-1)を掛け算しないので計算ミスも減ります。

 (それと、もう1つ大切な事)
 誰でも計算ミスをします。
 そのため、
「試験中にいかにしてそのミスを発見してリカバリするか」
という技術を学ぶことが大切だと思います。
 試験中にミスを発見するには、自分の計算のプロセスを自分で読み返して、計算を素早くたどれるように計算式が問題用紙(できれば計算用紙があるのが良い)に記載されている必要があります。
 「素早く」という意味は、時間を食うプロセス(暗算等?)がいらずに、直ぐに計算をたどって思考が流れるように式が記録されている、
ということを意味します。
 そのようにとぎれなく読めるように式が書いてあれば、その式を高速に目でたどって、素早く計算ミスを発見できます。

(どこまで書けば良いのか:)
 最善の式の記述は、書いてある式を目だけで「(手を省いて)書いて」たどれるように式が書いてあればベストです。「目が式を変形したいところ」が式の変形として書いてあれば、目が迷わずに「目で式を書いて」たどれます。
(式と式の間の式の変形箇所はあまり多く無い方が、目が「書いて」たどりやすいです。)
 根拠無く式が変化した計算ミス箇所は、目が式を書いてたどることができませんので、そこでつっかえることで計算ミスが発見できます。


 そのように式をもれなく記録するコツは、
「計算は手と目がするもの」ぐらいに考えて、「自分(自分の頭)は、自動的に動く手と目がする仕事の仕事ぶりを監督する」
ぐらいに考えて、手と目が頭に負担をかけずに仕事をする体制を整えれば良いと思います。

 要するに、頭はサボって計算して良いと思います。頭のする仕事は、(1)手と目が良い仕事をするように日ごろからプログラミングすることと、また、(2)計算ミス対策などの急な仕事だけを頭がすれば十分と思います。

《【勉強の悩み】計算ミスを減らすための鉄則!》
計算ミスがなくならない5つの原因
「1行につき1作業」で計算ミスを防ごう


第6回数学ノートの作り方(「まっつん」のお役立ちチャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=CzMAK64rgeI

リンク:
計算ミス対策(20)計算式を目が「書ける」ように書く
計算ミス対策(21)目が「書ける」ように書いた例
計算ミス対策(22)目が「書ける」式が書けているかチェックする
計算ミス対策(50)式を1行1行視線チェックする
計算ミス対策(51)式を1行1行視線ブーメランチェックする
計算ミス対策(52)式を1行1行ブーメランチェック
計算ミス対策(53)概算ブーメランチェック
計算ミス対策(54)視線かき集めチェック
計算ミス対策:計算ミスの改善方法
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